アンプの見方


今回は、アンプ(プリメインアンプを主体として)のカタログを見る時に、どのように見ればいいかを書いてみたいと思います。

基本です。アンプは、電源から送られてきた電流を加工するものです。色々な所から送られて来た様々な形の信号電流を一定の形に直し、なおかつ色々なフィルタをかけて、パワーアンプ(部)を駆動できるようにするのがプリアンプ(部)。プリアンプから送られて来た信号を基に、スピーカーを駆動できるような信号を作り出すのがパワーアンプ(部)、です。これらをいっしょにしたのが、プリメインアンプです。

どちらも、基本的に、電源から出て来た電流を加工するものですから、電源の安定性が十分でないと、良い音が出て来ません。この点を良く考えて、物を選ぶようにしましょう。

まずは、パワーアンプです。

最初に、出力(最大出力、定格出力、ダイナミックパワー、EIAJ、THD0.5%、etc)が上げられます。ここのところの表示は、いいかげんではありませんが、気を抜いてみているとだまされます。

アンプは、低音を大音量で再生すると、電源の負担がきつくなります。そのため、見かけ上、出力を大きく見せるために、色々な手を使います。まず、周波数表示が無い場合。その時は、大体が1kHzのもっとも出力が取れる所での歳大出力を表示しています。EIAJなんかはこのパターンです。また、瞬間的な出力ですと、結構ごまかせるもので、その場合は、ミュージックパワーとかダイナミックパワーとかの表示になっています。

定格出力とか、最大出力などというのは、この出力を安定して長時間取り出せると言う事で、一番信頼できる表示です。また、片一方のチャンネルだけの動作の場合か、両チャンネル動作の場合かでも、変わって来ますから、そのあたりも注意してください。その場合、20−20kHz.THD0.05%などという表示が出ている場合がありますが、その出力が20-20kHzの帯域で、歪み率0.05%で出て来ますよと言う意味です。

この表示から、そのアンプの電源の大きさがわかります。理想的な電源が載っている場合は、出力トランスを使わないアンプの場合、インピーダンスが半分になると、出力は倍になります。この倍倍関係が保証されているほうが、電源は強力だという事です。

たとえば、アキュフェーズのA50と言うアンプは、8Ωで50w、4Ωで100w、2Ωで200w、1Ωで400wの出力が出ますが、同じ所のP550と言うアンプは、それぞれ270w、420w、550w、と言うふうに倍倍にはなっていません。ですから、理想電源には、まだなっていないという事ですね。もっとも、2Ωで550wも出ることがものすごい事なのですが。

また、マドリガル社のマークレビンソンですが、1オームの出力を保証するかしないかで、50万円くらい値段の違うモデルがありました。

このように、低いインピーダンスをいかに駆動できるかで、そのアンプの電源の大きさがわかります。また、近頃のスピーカーはインピーダンスが低いものが多いらしく、以前なら8Ω出力の値が出ていましたが、4Ω出力の値が出ている事が結構あります。見比べる時に注意しましょう。

次に歪み率がありますが、これはお約束という事で出ているだけです。意味はありません。

ダンピングファクターと言うものがあります。この値が高いほど、出力インピーダンスが低くて、外乱の影響が少ないとか、スピーカーによる逆起電力に強いとかありますが、真空管アンプで2以上、トランジスタアンプで20以上あれば、問題はありません。

それから、出力段の形式があります。中ー大出力アンプには、二つのアンプを組み合わせて大出力にしているものがありますが、そういう物は、スピーカーマトリックスができなかったり、極端にインピーダンスの低いスピーカーに弱かったりします。注意してください。

結局は、使用するスピーカーの能率やインピーダンスと照らし合わせて、十分な値があれば、あとは聴感で決めてしまってよいという事です。

次にプリアンプです。CDプレーヤーの出力が十分にありますから、存在感が薄くなって来ていますが、ちゃんとしたプリを通した音は、やはりよろしいと思います。これも、どれを使っても良いです。音が一番気に入ったものを使いましょう。

基本的な構成としては、入力セレクター、バッファアンプ、ボリウムとなり、それに、フォノイコライザー、トーンコントロール、ラウドネス、フィルターなどが組み合わさったものです。

プリアンプの項目が異様に少なくなりましたが、それだけどうでもいいものだという事じゃなくて、カタログで表現されている事柄よりも、実際に音を聞いてみないと分からない事が多すぎると言う事なのです。

この記事はむーぱぱさんに提供していただきました。

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