rec.audio.* FAQ

10.0 アンプ

著者注:
アンプにはレシーバーも含まれています、したがって以下の質問はレシーバーとアンプ両方に当てはまります。以下、「レシーバー」と「アンプ」は同じ意味で使用します。
訳者注:
アメリカではチューナーとアンプを一体化した「レシーバー」が一般的です。
10.1
バイアンプ/バイワイアリングとは何ですか?
10.2
アンプ "X" は 2 オームや 4 オームのスピーカーをドライブすることができますか? スピーカーのインピーダンスを引き上げることはできないのでしょうか?
10.3
1 台のアンプで 2 つ以上のスピーカーをドライブすることはできますか?
10.4
私にはどのくらい(出力の)大きなアンプが必要なのでしょうか?
10.5
同じ仕様のアンプは音がよく似ているというのは本当ですか?
10.6
(出力が)大きすぎるアンプを使っても問題はありませんか?
10.7
安くて出力の小さいパワーアンプはどこで手に入れられますか?
10.8
Carver のアンプは本当にすごいですか?
10.9
プリアンプとは何ですか?
10.10
パッシブプリアンプとは何ですか?
10.11
プリアンプは必要ですか?
10.12
アンプの電源は入れたままにしても問題ありませんか?
10.13
真空管アンプはトランジスターアンプより音が良いですか? FET はどうですか?
10.14
オペアンプの交換についてどう考えますか?
10.15
アンプのパーツはどこで買うことができますか?
10.16
オーディオアンプキットはどこで売っていますか?
10.17
アンプ、プリアンプなどの自作について書いた本を紹介して下さい。
10.18
A 級、 B 級、 AB 級、 C 級、 D 級などの違いを教えて下さい。
10.19
ボリュームノブを回すとガリガリ音がしますが、修理したほうが良いですか?
10.20
アンプの「ブリッジ接続」、「 モノ・ブロック接続 」とは何ですか? どうやるのですか?

10.1 バイアンプ/バイワイアリングとは何ですか?

普通、スピーカーは一組の接続端子によってアンプに接続されます。信号はスピーカーの中のネットワークによってそれぞれのドライバに分配されます。

スピーカーの種類によってはバイワイアリング/バイアンピング が可能になっています。まれにトライワイアリング/トライアンピング 出来るものもあります。スピーカーケーブルを二組使うか、三組使うかの違いはありますが、どちらも原理は同じです。バイアンピング/バイワイアリング をサポートするスピーカーは、スピーカーケーブルを一組しか使用しないときのために、二組の入力端子をショートさせられるようになっています。このメカニズムには、スイッチあるいはバスバーが多く使われています。以下の記述では、低域側を LO、高域側を HI と省略して記述します。(通常 片方の入力端子がウーファに接続され、そしてもう一方の入力端子がツイーター/ミッドレンジに接続されているので)

バイワイアリングは、スピーカーが同じアンプの出力に繋いだ二組のスピーカーケーブルによってドライブされることを意味します。同じアンプの片側チャネルの出力に 二組のケーブルを接続し、一組をスピーカーの HI と接続し、もう一組を LO と接続します。バイワイアリングは現在話題の的になっている手法であり、賛成派と反対派の両方がいます。
賛成派は、 LO 側のケーブルで発生する比較的高い逆起電力を、 HI 側のケーブルと遮断する効果があると説明しています。したがって、賛成派の Vandersteen 氏は HI と LO の 2 本のケーブルは最低 6 センチ程度離して設置することを勧めています。いずれにしても、効果は小さいようです。

バイアンピングとは、 1 つのスピーカーにある二組の接続端子をそれぞれ別のアンプの出力に接続する手法です。この手法にはアンプのチャネル毎に接続する方法と、ドライバ毎に接続する方法の、 2 種類の選択肢があります。チャネル毎に別のアンプを使用する場合、 1 台のアンプの右チャネルを HI に、左チャネルを LO に接続します(逆でもよい)。ドライバ毎に接続する場合、 1 つのアンプは左右チャネルの LO ターミナルに接続します、そしてもう一つのアンプは左右チャネルの HI ターミナルに接続します。

バイアンピングはスピーカーをドライブするパワーの大部分が低周波のために使われるデメリットを回避するための手法です。バイアンピングを実施した場合、品質は高いけれども力が弱いアンプを HI 側に使用し、大きなトランジスタアンプのような力のあるアンプを LO 側に使用するといった、アンプの特質を生かした設定ができるようになります。同じアンプを 2 台持っているなら、チャネル毎にアンプを使うことによって低周波負荷を減らすることができます。どちらの場合でも、 2 つのアンプのレベルは同一になるように調整してください。

バイアンピングを用いた場合、高品質のチャネルデバイダーを使えば、アッテネータやネットワークの持つ、非線形のインダクタンスによる影響を受けずに、直接スピーカーの各ドライバをドライブすることができます。この方式は、スピーカーのネットワークを使うバイアンピングよりもはるかに好ましいと言えます。

スピーカーのネットワークをチャネルデバイダーと交換することには様々な利点があります。しかし経験豊かな人たちによる、非常に微妙なチューニングが必要とされることもまた事実です。

一般的なスピーカーケーブルとコネクターに関する疑問は、16.0 章を見てください。

10.2 アンプ "X" は 2 オームや 4 オームのスピーカーをドライブすることができますか? スピーカーのインピーダンスを引き上げることはできないのでしょうか?

ほとんどのアンプは、あまりボリュームを大きくしないならどんな負荷でもドライブすることができます。ただし、真空管アンプは例外です。いくつかのアンプはボリュームを大きくするとクリップしてしまうでしょう。クリッピングはスピーカーに損害を与える可能性があります。またアンプによってはボリュームを大きくすると保護回路の働きでシャットダウンしてしまうものもあります。いずれにしてもこのようなアンプは大きな音量では過熱してしまうでしょう。しかし、ほとんどのアンプは低いスピーカー抵抗( 4 オーム以下)を駆動できます。ただし、 8 オームのスピーカー 2 つを同時に鳴らすと、 4 オームの負荷をアンプに与えますし、 8 オームのスピーカー 4 つの場合や、 4 オームのスピーカー 2 つの場合、 2 オーム負荷となるので注意は必要です。
あなたが酔っ払っていたり、音がひずんでもさらに音量を大きくしたりしないかぎり、普通のアンプなら大体大丈夫です。

スピーカーのインピーダンスはいくつかの方法で引き上げることが可能です。しかしながら、それぞれが欠点を持っています。もしあなたのアンプがあなたのスピーカーをドライブ出来ない場合には、以下の方法を試みるのも手かも知れません。

A )スピーカーと直列に 4 オームの抵抗を接続する方法。
この方法では抵抗器はスピーカーと同じくらい多くのパワーを消費しますので、ハイパワーの抵抗器が必要です。また、この方法は音質に影響を与えるでしょう。なぜなら、スピーカーは周波数によって抵抗値が変化するからです。

B )整合トランスを使う方法。
4 オームから 8 オームまで可変できるスピーカー整合トランスがあります。しかし高品質のトランスはアンプと同じくらい高価なものです。また、最も良いトランスを使ったとしても、周波数レスポンスとダイナミックレンジにわずかに影響を与えるでしょう。

C )直列に 2 つの同一のスピーカーを接続する方法。
もしあなたが同じメーカー/同じモデルの 4 オームスピーカーを持っているなら、それらを直列に配線すれば 8 オームのインピーダンスを作りだすことができます。この方法では、お互いのスピーカーの干渉によって音像がおかしくなる恐れがありますし、 2 組の同じスピーカーが必要になります。ただし、この方法は 2 倍のパワーを処理することが出来るというメリットがあります。

10.3 1 台のアンプで 2 つ以上のスピーカーをドライブすることはできますか?

1 台のアンプは多くのスピーカーをドライブすることができます。しかしながら、これには 2 つの限界があります。 1 つは、低いインピーダンスのスピーカーをアンプが加熱するほど大きな音量でドライブするとアンプを壊す恐れがあることです。推奨インピーダンスより低いインピーダンスの組み合わせにならないように注意して下さい。(上記 10.2 参照

2 つ目は、真空管アンプでは、スピーカーインピーダンスと、アンプの出力インピーダンスが合っていなければならないということです。

1 つのアンプで 2 台以上のスピーカーをドライブする時はできるだけ並列に配線してください。直列接続はインピーダンスレベルに関しては安全ですが、スピーカー自身にとってはインピーダンスが上昇してしまうために音質が損なわれます。また、異なったスピーカーを直列に配線した場合、アンプの電圧が不均等にスピーカーの間に流れることになってしまうので注意が必要です。異なったスピーカーは異なったインピーダンス - 対 - 周波数特性を持っています。

多くのアンプは 2 組のスピーカーコネクターを持っています。一般に、これらのアンプにはスピーカーセレクタスイッチが付いています。両方のセレクタを同時に選択した場合、一般に 2 つのスピーカーは並列に接続されます。スピーカーセレクタスイッチを持っているアンプは、通常 2 組の 8 オームのスピーカーの並列接続を許容するように設計されています。もし 2 番目のターミナルを使わないなら、 4 オームのスピーカーをバイワイアリング接続することも出来ます。

10.4 私にはどのくらい(出力の)大きなアンプが必要なのでしょうか?

残念ながら、アンプの電力定格とスピーカーの電力定格は非常に紛らわしい問題です。 実際、スピーカーの定格はほとんど評価に役立ちません。

音圧はデシベルで測られており、しばしば音響パワーを対数として現したデシベル SPL として記述されます。人間の聴覚は log 伝達関数が示すパワーより鈍感です。これは 50 ワットのアンプと 100 ワットのアンプの差が非常に小さく感じることを意味しています! あるコラムニストは、 25 ワットのアンプの二倍の音量を出すためには 250 ワットのアンプが必要になると言っています。このような主観的な発言には注意が必要ですが、このコラムはアンプのパワーについて書いた面白い読物として一読の価値があります。コラムはラリー・クレイン ( Larry Klein ) の書いたもので、 Electronics Now Magazine の、 1994 年 1 月号、 87 ページに、「 Audio Update 」として掲載されています。

スピーカーの「効率」と「感度」には大きなバリエーションがあります。実際に良いスピーカーを 1 メーターの距離で正確に測定しても、下は 80 ワット/デシベル以下のスピーカーから 96 デシベル以上のものまであります。この 16 デシベルの相違は電力における 40 ワットの違いに相当します!

アンプに求められるパワーを決定するための最初のステップは、相対的なスピーカー効率を見積もることです。まず、どれくらい大きい音で聞くか、部屋の大きさはどれぐらいか、 1 つのアンプで何個のスピーカーをドライブするかなどを決定します。このインフォメーションはあなたにおおざっぱな出発点を与えるでしょう。
一例を挙げると、 88 デシベルの典型的なスピーカーを使用し、平均的な部屋で、平均的な音量で聞く場合には、 20 ワット/チャネルのアンプで十分であると言えるでしょう。
大音量で音楽を聞く場合や、音楽のダイナミックスに非常に敏感な人はもっと多くのパワーを欲するでしょう。また、効率の低いスピーカーや、大きい部屋で聞く場合ももっと多くのパワーを必要とするでしょう。

最終的には自分の耳で判断するしかありません。いちばん良いのはディーラーから装置を借用して、自分の家に持って帰り、あなたの聞くことの出来る最大の音量で聞いてみることです。最大の音量でもきれいに再生できるかどうかをチェックして下さい。もちろん、小さな音量でもきれいに聞こえることをチェックすることも忘れないで下さい。

10.5 同じ仕様のアンプは音がよく似ているというのは本当ですか?

肯定する人と否定する人の両方がいます。何人かは、多くのアンプの差が非常にわずかな周波数レスポンスの差異によるものであることを明らかにしています。自分自身の耳でたしかめてみてください。もしあなたがアンプを比較するのなら、自分の家にアンプを持ち込んで、自分の装置とつなげてみれば必ず違いがわかるでしょう。正確にボリュームを調整して同じ音量になるようにして下さい。ハイ・インピーダンスの直流電圧計、テスト CD、信号発生器などを使えばより良いテストができます。

10.6 (出力が)大きすぎるアンプを使っても問題はありませんか?

アンプが大き過ぎることはありません。むしろ小さいアンプのほうがスピーカーに損害を与える可能性が高いと言えます。小さすぎるアンプは大音量で歪みを発生する可能性が高く、このような使い方はスピーカーに良くありません。私は一度もアンプが大きすぎたことによってスピーカーに損害を受けた例を聞いたことがありません。しかし、逆に 20 ワットのアンプで損害を被った 100 ワット耐入力のスピーカーの例を聞いたことがあります。これは、アンプにクリップが発生したときは高周波に非常に多くのエネルギーを発生するためだと思われます。この高周波の高いエネルギーはスピーカーの連続的な電力定格を上回る可能性があります。ツイーターが非常に壊れやすいコンポーネントであることを忘れないで下さい。

10.7 安くて出力の小さいパワーアンプはどこで手に入れられますか?

極めてわずかな方法しかありません。 1 つの方法は安いラジカセを買って、そしてそのアンプを使うことです。 2 つ目の方法はラジオ・シャック ( Radio Shack ) です(訳者注:アメリカでは最も一般的な電器部品や安価な製品を扱うチェーン店)。 3 つ目の方法はカーステレオと 12V 電源ブースターを買う方法です。もしあなたが器用なら、かなり容易にアンプを製造することができます、しかしそれは恐らく安くはできないでしょう。Mark5 Electronics は、例えば、 20 ワットのアンプキットを 30 ドル以下で、 80 ワットのアンプキットを 150 ドル以下で売っています。 Sound Values では 60 ワットのアンプキットをおよそ 200 ドルで売っています。 Old Colony でも同じものを入手できます。これらのアンプキットの詳細は rec.audio.* にあるポスターを見て下さい。 Mark5 Electronics の製品はほかの 2 社の物よりも若干品質が落ちます。(10.1510.1610.17参照)

10.8 Carver のアンプは本当にすごいですか?

何人かは絶賛しています。何人かは仕様ほどの能力を発揮しないと言っています。また何人かは単なる誇大宣伝であるといっています。しかし、多くの批評は古い Carver のアンプに対してのうわさに基づいています。 Carver の特徴は、重量の割りに出力が大きいことです。とにかく、あなた自身で聞いてみるしかないでしょう。(訳者注: Carver とはメーカーか?)

10.9 プリアンプとは何ですか?

プリアンプは、フォノ カートリッジあるいはマイクロホンのような低い出力レベルのデバイスを接続して、低いインピーダンスにおいて、正しい周波数レスポンスで、大きい電圧を作り出ことができる増幅回路を持ったアンプです。フォノカートリッジは、増幅と周波数応答の等化機能の両方を必要とします。マイクロホンはただ増幅を必要とするだけです。 多くのオーディオアプリケーションでは、「プリアンプ」と言う用語は実際には誤った名称であり、正確には「コントロールアンプ」と呼ばれるべきものです。それは、入力セレクター、レベルコントロール、テープループ、のような機能を持っており、場合によっては最小の増幅段を内蔵しています。このような機器は技術的な意味ではプリアンプではありません、しかし、現在は多くの人達が「プリアンプ」と呼んでいます。

10.10 パッシブプリアンプとは何ですか?

パッシブプリアンプはまったく増幅を行わない制御装置です。これは全く利得を持たない機器ですから、これをアンプと呼ぶのは正確ではなく、単なる「造語」と考えたほうが良いでしょう。パッシブプリアンプは利得を必要としないラインレベル間で使うものです。

10.11 プリアンプは必要ですか?

プリアンプの機能は次のとおりです:
もしあなたがターンテーブルを持っているなら、あなたは フォノ入力の為にプリアンプが必要です。これはターンテーブルからの出力は、アンプをドライブするにはあまりにも小さいからです。そしてターンテーブルの出力はイコライザーを必要とします。フォノ入力端子にはターンテーブル(フォノカートリッジ)以外の ものを接続することはできません。また、フォノ カートリッジあるいはターンテーブルはフォノ入力以外の入力端子に接続することもできません。

マイクロホンの種類によっては特別なプリアンプを必要とする場合があります。これは「ファントムパワー」と呼ばれるマイクロホンプリアンプで、プリアンプ側からマイクロホンへ動作電力を供給します。テープデッキやマイクロホンミクサには、このマイクロホンプリアンプを内蔵したものがあります。

もしあなたが CD プレーヤやテープデッキのような、高レベルの入力だけを必要とするだけならば、プリアンプは単に入力セレクタと、マスタボリュームのコントロールを行うだけです。出力ボリューム付きの CD プレーヤを使用すれば、プリアンプを省略してパワーアンプに直接接続することができます。

ただし、パワーアンプの直結にはいくつかの問題があります。 1 つは、 CD プレーヤの可変出力は固定出力よりも音質が悪い場合が多いことです。また、出力インピーダンスが高かったり、低すぎたり、あるいは直線性がない場合もあります。さらにアンプによっては特殊な入力インピーダンスを要求するものもあります。プリアンプを使用した場合にはこのような問題は発生しません。パワーアンプを直結できるかどうかの判断は、実際に実験してみるしかありません。

ほとんどのレシーバー(プリメインアンプ)は フォノプリアンプ、ボリュームコントロールと切り替え入力を持っています。したがって、もしあなたがレシーバー(プリメインアンプ)を持っているなら、プリアンプは必要ないでしょう。

10.12 アンプの電源は入れたままにしても問題ありませんか?

まず電気代の問題があります。例えば、普通のアンプはアイドル時に 40 ワットを消費します。高級機はさらに多くの電気を消費します、アメリカ国内の電気代は 1 ワット当り 0.0001 ドルですから、 1 年間アンプの電源をいれっぱなしにしたと仮定すれば、 40 ワット × 168 時間 × 52 週間 × 0.0001 ドル = 35 ドル/年の浪費になります。 CD プレーヤ、プリアンプ、チューナーなどの電気代を加えれば、さらに高額になります。

熱心なマニアは、ウォーミングアップの為には電源は切らないほうが良いと主張しています。実際にウォーミングアップには電源を入れてから最低 20 分は必要です。ほどよいウォーミングアップは、内部温度を安定させ、オフセットを最小化し、バイアス電流を設計値に近づけ、ゲインを上昇させる効果を持っています。

良い機器は非常に長い寿命を持っています。真空管には寿命がありますが、良い設計の真空管は 10 年の連続使用に耐えるものです。ただし、高出力の真空管アンプは真空管を酷使する設計になっているものもあるため、このような場合はまめに電源を切ったほうが経済的かもしれません。

整流用電解コンデンサーは、暖まった状態で非常に長い時間電圧がかけられ続けると劣化します。したがってコンデンサーは電源を切ることにより寿命が伸びると考えられます。しかしながら、整流用電解コンデンサーは何十年もの連続的な使用に耐えます、電源トランスや半導体も同様です。

整流用電解コンデンサーは、最初に電源を入れたときや、部品を改良したとき、長い間電源を入れなかった時などに、電源電圧がゆっくりと立ち上がるという問題点を持っています。コンデンサーを変更するときには、「 The Radio Amateur's Handbook 」を調べてください。

半導体は経年変化よりも、サージ電流や乱暴な電源の取り扱いに弱い特性があります。したがって、使用しないときに電源を切っておくことは、不意に発生する電源のサージノイズから半導体を守るためには良いことかも知れません。

ヒューズは温度によって劣化し、ノイズが多くなります。ヒューズは高価なものではないので、定期的に交換することをお薦めします。ただし、アンプの機種によっては交換が困難だったり、ケースを開けると保証が無効になったりする場合があるので注意して下さい。

10.13 真空管アンプはトランジスターアンプより音が良いですか? FET はどうですか?

まず最初に、一般に使われている能動電子部品の長所/短所を列記します。

真空管:(電子管、バルブ、三極管、 5 極管など)
真空管は熱せられたフィラメント又はカソードから放出された熱電子はグリッドで捕らえられて変調を受けた後、プレートで集められます。真空管の種類によっては複数のグリッドを持っています。また、 1 つのガラスケースの中に 2 つの増幅素子を封入した真空管もあります。このタイプの真空管では、 2 つの増幅素子は同一にはならない傾向があります。

真空管の特徴はモデルに大きく異なります。真空管は大きく、壊れやすく、熱くなり、そして、暖かくなるのに何秒もかかりますが、見た目は大変に美しいものです。また、真空管は一般に、比較的低い利得を持ち、高い入力抵抗、低い入力容量と瞬間の変動に強いと言われています。真空管は過負荷(クリップ)になった場合や、その回復時に、穏やかで優雅な特性を示します。
真空管を使わない回路は、デバイスがガスや液体を使用しないことから、ソリッドステートと呼ばれます。
真空管は経年変化する傾向があります。真空管は固体デバイスより(「マイクロホニックス」と呼ばれる)振動による影響を受けやすい特徴があります。真空管は、 AC フィラメントを使用した場合、ハム音に悩まされることがあります。

真空管は他のいかなるデバイスよりも高い電圧制御の能力があります、しかし流せる電流の大きい真空管は珍しく、高価です。したがって多くの真空管アンプは出力トランスを使っています。そして出力トランスを使用した場合、第二調波歪みの増加を招く傾向があります。

トランジスタ: ( BJT、バイポーラトランジスター、 PNP、 NPN、ダーリントン など)
トランジスターはベース、エミッタ、コレクターで構成され、ベース電流の制御の下で、極く少量のキャリアで動作します。トランジスターには、 PNP と NPN の 2 つの反対の特性タイプがあり、それぞれを「 PUSH 」と「 PULL 」に用いれば容易にプッシュプルが行えます。またトランジスターは、整合ペア、エミッタホロワペア、多数のトランジスターアレイ、などを 1 つのパッケージとした、複雑な「集積回路」に作り上げることが出来ます。集積回路では複雑な回路を実現するために、抵抗やコンデンサーを内蔵しています。

真空管と同様に、多くの種類のトランジスターがあります。高い電流増幅率の物もありますし、低い利得のもあります。速いのもあれば、遅いのもあります。低い入力容量を持っている代わりに、高い電流を処理することができる物もあります。ローノイズの物もあります。一般に、トランジスターは安定性があって、半永久的に高い利得を維持します。またトランジスターは必ず入力電流を必要とし、低い入力抵抗、高い入力容量、を持っています。また一般にトランジスターは急激にクリップし、また過負荷状態(飽和状態)からの回復が遅い特徴があります。
トランジスターは過負荷になる直前に急激な変動を起こします。

トランジスターは二次降伏 ( Secondary breackdown ) と呼ばれる不具合を発生しやすく、この現象はデバイスが高圧かつ高電流の時に発生します。(訳者注:トランジスターのコレクタ接合に逆電圧を加えたとき、電圧が高くなると電流が急激に増加する現象があり、これを一次降伏と言います。二次降伏はこの一次降伏の後、さらに電流を増加させると起こる現象で、ある電流、電圧点に達すると数マイクロ秒以下の早さでインピーダンスが急激に低下して素子の破壊に至ります) この現象により初期のトランジスターアンプは信頼性に関して悪い評判がありました。また、トランジスターは、使用法を間違うと突然熱暴走する可能性があります。( 訳者注:熱暴走は、コレクタ接合部の温度が上昇したときに発生する現象で、熱による抵抗値の減少により電流が増加し、それによりさらに温度上昇を招く症状です)しかし、無理のない定評のある回路設計を注意深く行えば、二次降伏や熱暴走は回避できます。

MOSFET: ( VMOS、 TMOS、 DMOS、 NMOS、 PMOS、 IGFET など)
MOSFET とは、 Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor (金属酸化物半導体電界効果トランジスター)の略で、絶縁ゲートによって作られた電気フィールドで、ドレインからソースまでのキャリア電流の流れをコントロールします。バイポーラトランジスターと同様、 MOSFET には P 型と N 型の両方があります。また MOSFET はトランジスターと同様、集積回路にすることができます。 MOSFET の整合ペアはバイポーラトランジスターペアには劣りますが、真空管よりはマッチングが取りやすいと言えます。

MOSFET には多くのタイプがあります。しかしながら、すべての MOSFET は非常に低い入力電流と、かなり低い入力容量を持っています。 MOSFET は利得が低く、穏やかなクリッピング特性があり、クリッピングからの回復が速い特徴があります。パワー MOSFET は DC ゲート電流を許容しませんし、入力容量がが限られているので AC ゲート電流も制限されます。 MOSFET は安定していて、そして頑丈です。さらに MOSFET は熱暴走や二次降伏の可能性がありません。しかし、 MOSFET は真空管と同様、乱用に耐えることができません。

JFET:
JFET とは、 Junction Field Effect Transistor (接合電界効果トランジスター)の略で、 MOSFET と全く同様に動作しますが、 MOSFET と違いゲートは絶縁されていません。 JFET は MOSFET とほぼ同じ特性を持っており、 P 型と N 型の両方があり、集積回路でも使われています。

一般に JFET はパワーデバイスとして利用することは出来ないので、ローノイズプリアンプとして使われています。 JFET の接合ゲートは MOSFET よりも高い入力容量があり、エンハンスメントモード(訳者注:電界効果トランジスタの動作モードの一種で、ゲート電圧が 0 の時には電流が流れず、ゲート電圧の上昇と共に電流が増加する状態)に入りにくい性質があります。 JFET は depletion デバイス(訳者注:??)としてのみ利用できます。 JFET の整合ペアは良くマッチし、この点ではほぼバイポーラトランジスターペアに匹敵します。

IGBT ( IGT ):
絶縁ゲートバイポーラトランジスター ( Insulated-Gate Bipolar Transistor ) は MOSFET とバイポーラトランジスターのコンビネーションです。デバイスの MOSFET 部分は入力として機能し、バイポーラー部分は出力として機能します。 IGBT は、理論上 N 型と P 形の両方が有り得ますが、現在は N 型のみが使われています。 IGBT は他のデバイスより低速ですが、コストが安く、バイポーラの特徴である高い電流容量と、 MOSFET の特徴である低い入力容量の両方の長所を兼ね備えています。しかし、 IGBT はバイポーラトランジスタと同じように飽和や、二次降伏に弱い難点があります。 IGBT は高級オーディオではめったに使われませんが、一部の超ハイパワーアンプで使われています。

上記の説明のように、各デバイスは非常に異なった性格を持っています。しかし、決定的に優れたものは有りません。それぞれが長所と短所を持っていますので、特徴をうまく生かすような設計を行えば、どのタイプのデバイスを用いてもよいアンプを作ることが出来ます。

真空管のハイパワーアンプは大変高価になりますので、通常、真空管アンプの出力は 50 ワット/チャネル以下となっています。

JFET は、その低い入力容量、マッチング特性、ノイズが小さいこと、などの点では理想的な入力デバイスと言えます。しかし、利得を重視する場合や、入力ソースのインピーダンスが低いのならば、バイポーラトランジスターが良いといえます。また、真空管や MOSFET はさらに低い入力容量を持っていますので、ソースの抵抗が非常に高い場合には、もっとも良い選択になることがあります。

バイポーラトランジスターは出力抵抗が低く、出力デバイスとして最も優れた素性を持っています。しかし、 MOSFET と比較した場合、二次降伏と高い電荷の点で不利になります。 BJT を使用する場合にはその弱点を補う設計が必要ですし、 MOSFET を使用する場合にもその弱点を考慮に入れる必要があります。

バイポーラ出力トランジスターを使用する場合は、二次降伏と熱暴走からの保護が必要となります、そしてこの防護を行うためには、注意深い設計と電気回路の追加が必要です。アンプによっては、この保護が音質に悪い影響を与えているものもあります。

一般的に、真空管とトランジスターの設計の差よりも個々の設計の差の方が大きいといえます。アンプの良否はどのデバイスを使ったかで決まるものではなく、設計さえよければどのデバイスを使っても素晴らしいアンプを作ることができます。設計が悪ければどんなデバイスを使ってもひどいものになってしまうでしょう。

真空管とトランジスターではクリッピングの特性が異なりますが、良いアンプは決してクリップを起こさないように設計されています。そしてこのクリッピング特性の相違は少し観念的な部分があります。

一部の真空管愛好家は、真空管はトランジスターのようにフィードバックを必要としないことを利点として主張しています。しかし実際にはすべてのアンプは回路の全体、又は一部に若干のフィードバックを必要とします。これは「デジェネレイション」(訳者注:意図しないネガティブフィードバックによって生じるアンプ内の損失/利得)を考慮しなければならないからです。部品のばらつきや温度の変化に影響されないようなアンプを量産するためには、フィードバックは不可欠です。

昔のフィードバックアンプはまずい設計のものが多く、フィードバックのかかり過ぎや、発振などのトラブルが多く、評判が悪かったものです。昔の設計には回路の非直線性を補償するために極端なフィードバックを使ったものがありましたが、良く出来た現在のアンプではそういったこともなく安定しています。

1960 年台の初期のトランジスターアンプは、同じ時代の真空管アンプより劣っていました。これは設計者が新しい技術に対して十分な経験を持っていなかったためです。現在は設計者も十分に経験を積んでいますのではるかに洗練されたものになっています。

真空管は低い内部キャパシタンスを持っているので非常にリニアな入力特性となっています。したがって、真空管アンプはハイ・インピーダンスのボリュームコントロール器や、他の真空管コンポーネントなどのハイ・インピーダンスの機器を容易に駆動することが出来ます。トランジスターアンプは入力から出力までにより高いカプリングを持つ傾向があり、また通常より低い入力インピーダンスを持っています。しかしこれは回路技術の進歩によって改善されていますし、トランジスターアンプによっては良い JFET 入力回路を使うことで問題を完全に回避しています。

アンプに関しては伝説、信仰、誤解などに基づく多くの誇大宣伝がまん延しています。どんなアンプを設計する場合にも、そのデバイスに対しての特有の知識が必要です。したがって、良い FET アンプには良い FET の設計者が必要ですし、良い真空管アンプには良い真空管アンプの設計者が必要です。そして良いトランジスターアンプには良いトランジスターアンプの設計者が必要です。多くの設計者はこれらをミックスして使います。

他のいかなるエンジニアリングと同じように、良いアンプデザインを行うためにはコンポーネントの特徴の深い理解、アンプデザインの落とし穴、信号ソースの特徴、負荷の特徴やシグナルそれ自身の特徴を知っていなければなりません。

一つの問題として、アンプの品質を評価するための測定方法が確立していないという問題があります。周波数レスポンス、歪み、 SN 比などはヒントにはなりますが音を評価するには不十分です。

多くの人が真空管の音を「真空管らしい」と言い、トランジスターの音を「トランジスターらしい」と言っています。またトランジスターアンプの音を「真空管らしい音」に変えるために、トランジスター回路に真空管的な回路を加える場合もあります。

ある人は真空管アンプとトランジスターアンプの歪み特性の差を測定したと主張していますが、もしかしたらこの差は、出力トランス、真空管の伝達関数、あるいはアンプのトポロジーの違いによってもたらされたのかもしれません。真空管アンプは通常出力トランスの影響により、トランジスターアンプほどのフラットな周波数レスポンスを持っていませんが、良い真空管アンプの周波数レスポンスは驚異的に良いこともまた事実です。

真空管についてもっと詳しく知りたい人は、次の古い参考文献の 1 冊を手に入れるか、 Glass Audio Magazine をチェックしてみてください。

The Receiving Tube Manual (annual up to 1970)
The Radiotron Designers Handbook
Fundamentals of Vacuum Tubes" by Eastman 1937, McGraw-Hill

10.14 オペアンプの交換についてどう考えますか?

多くのコンポーネントがオーディオアンプとしてオペアンプと呼ばれる IC を使っています。初期のオペアンプの音質は、使い方を間違っていたことも手伝ってかなりひどいものでした。 IC とオペアンプについて良く知っている一部のエンジニアは、悪い(遅い、ノイズが多い、スルーレートの低い)オペアンプをもっと良いものに取り換えることで音が改善できることを発見しましたが、知識の乏しい人は同じことを行ってかえって音質を悪化させてしまいました。

オペアンプを交換することの 1 つの落とし穴は、一部のオペアンプが発振しやすいということです。速いオペアンプは発振しやすい傾向があります。オペアンプの交換はリスクを伴いますし、またそれはデザイン、レイアウトなどに依存しています。

オーディオ用オペアンプの技術は日進月歩ですから、オペアンプの交換はしだいに効果があがるようになってきました。新しいオペアンプは過去のものを駆逐しはじめています。

目的別に様々なオペアンプがあります。バイポーラのオペアンプはローノイズが要求されるプリアンプに理想的なものです。 OP-27、 OP-37、 LT1028 と LT1115 はフォノ プリアンプ、ヘッドアンプやマイクロホンプリアンプに最適です。特にバイポーラのオペアンプはソースインピーダンスが低い場合に有効です。

OPA604 と OPA2604 のような FET デバイスはより高いスルーレート、より広い帯域幅と低い入力電流が特徴です。これらのオペアンプはラインレベル入力等のソース抵抗の高いものに向いています。
OP -37 や LT1115 のようなオペアンプは内部補償を低くすることによってより広い帯域幅を実現しています。ただしこれらのアンプは単位利得( unity gain )が安定していないので、低い閉ループ利得や大きな帰還コンデンサーを使用した回路で使用しないで下さい。

以下に現在入手可能なオーディオ用オペアンプをリストアップします。
(* 印は推薦するオペアンプです)
	Single		Dual
	AD845*		AD842
	AD847		AD827
	AD797*		NE5535
	NE5534		NE5532
	OP-27		AD712
	LT1115*		LM833
	AD811		OPA2604*
	AD841		OP249*
	HA5112*
	LT1057
	LT1028
	AD744
	SSM2016
オペアンプの部品番号は色々なものがあって混乱しやすいので、以下にその番号を確認するためのヒントをお教えします。

オペアンプの部品番号の最初のアルファベット(プレフィクス)はメーカーを表しています:
(訳者注: National は、松下ではなくナショナルセミコンダクタ(通称ナショセミ)だと思う)

この表記方法は時に紛らわしいことがあります。たとえば、 TI が シグネティックスのオペアンプをコピーした場合、 TI 自身の表記方法を使う場合と、シグネティックスの表記方法を使う場合の 2 通りの呼び方が有るからです。このような場合、部品番号が同じなら、回路構成やパフォーマンスはほとんど同じと考えて大丈夫です。(著者注:例外はあります)

アルファベットの後に続く部品番号は 2 〜 5 桁の数字です。数字が同じなら、メーカーが違ってもほとんど同じものと考えていいでしょう。例えば、 LM357N と LM357J は電気的に同じもので、音も同じです。
その後ろに付けられた文字は、オペアンプのパッケージと、ロット番号、テストが行なわれた時期などを示すものです。残念なことに、この部分の表記はメーカー毎に異なっています。まあ、この部分はあまり気にしなくても大丈夫です。デュアル・インライン・パッケージ ( DIP ) の場合、セラミックのものとプラスチックのものがありますが、これも気にする必要はありません。また、オーディオ用に使うのであれば、オフセット電圧が 100uV なのか 4mV なのかといった違いも心配には及ばないでしょう。最後に、温度保証の有り/無しについても、あなたが家庭用オーディオで使うのならばあまり気にすることはありません。

NE5532J と TL5532N、 AD827JN と AD827LD は同等品で音も同じです。
もしあなたが詳細を気にするなら、 IC メーカに電話をして部品のデータシートを送ってもらってください。メーカーは普通無料でデータシートを送ってくれます。(訳者注:日本では個人ユーザーには送ってくれない場合もありますので注意)これらのデータシートには種々の部品番号、内部の電気回路、電気的特性などの細かい情報が記載されています。

10.15 アンプのパーツはどこで買うことができますか?

多くの代理店は企業だけを相手に商売をしています。これらの代理店は価格表を作成していますが、価格や在庫状態は頻繁に変わります。有名なのは、 Arrow Electronics, Gerber Electronics, Hamilton Avnet, Schweber Electronics といった所です。連絡先は各地域の電話帳で探して下さい。

個人を相手にしている代理店もあります。普通これらの代理店の事務所は 1 カ所だけです。なかにはひどい商品をけっこうな値段で売っているところもあるので注意が必要です。次のリストの、 (+) は定評のあるところ、(?) は評判のあまり良くないところ、そして (X) は過去に問題があったところです。 (C) はカタログを持っていることを意味します。
	All Electronics Corporation (Surplus, Tools, Parts) (?) (C)
		PO Box 567
		Van Nuys CA  90408 USA
		800-826-5432
		818-904-0524

	Allied Electronics (Full Line of Parts) (+) (C)
		800-433-5700

	Antique Electronics Supply (Tubes, capacitors, etc) (?)
		688 First St
		Tempe AZ  85281 USA
		602-894-9503

	Billington Export Ltd. (Valves and CRTs)
		I E Gillmans Trading Estate
		Billinghurst, RH14 9E3  United Kingdom
		Tel (0403) 784961

	Chelmer Valves (Valves)
		130 New London Rd
		Chelmsford, CM2 0RG  United Kingdom

	DigiKey Corporation (Full Line of Parts) (+) (C)
		701 Brooks Avenue South
		PO Box 677
		Thief River Falls MN  56701-0677 USA
		800-344-4539

	Electromail (Wide range of parts, similar to Radio Shack)
		PO Box 33, Corby, Northants NN17 9EL  United Kingdom
		Tel 0536 204555

	Langrex Supplies Ltd. (Obsolete Valves)
		1 Mayo Rd. 
		Croyden, Surrey, CR0 2QP  United Kingdom

	Maplin (European Parts) (?) (C)
		+44 702 554161 (For Orders Only)
		+44 702-552911 (Customer Service)

	Marchand Electronics (?) (Crossover kits)
		1334 Robin Hood Lane
		Webster NY  14580 USA
		716-872-5578

	MCM Electronics (Speakers, A/V Repair Parts, Etc) (+) (C)
		650 Congress Park Dr
		Centerville Ohio 45459-4072 USA
		513-434-0031 or 800-543-4330

	MesaBoogie (Tubes, instrument speakers) (?)
		707-778-8823

	Michael Percy (Connectors, MIT, Wonder Caps, Buf-03) (+)
		PO Box 526
		Inverness CA 94936 USA
		415-669-7181 Voice
		415-669-7558 FAX

	Mouser Electronics (Full Line of Parts) (+) (C)
		PO Box 699
		Mansfield TX  76063-0699 USA
		800-346-6873
		817-483-4422

	Newark Electronics (Full Line of Parts) (+) (C)

	Old Colony Sound (Audio parts and audio kits) (+) (C)
		PO Box 243
		Peterborough NH  03458-0243 USA
		603-924-9464

	Parts Express (Speakers, Cables, Connectors) (+) (C)
		340 East First Street
		Dayton OH  45402-1257 USA
		513-222-0173

	PM Components (High end audio parts and valves)
		Springhead road
		Gravesend
		Kent, DA11 3HD  United Kingdom
		Tel (0474) 560521

	PV Tubes (Valves and Transformers)
		104 Abbey St.
		Accrington, Lancs, BB5 1EE  United Kingdom
		Tel (0254) 236521

	Radio Shack (Parts, Low-End Audio) (+) (C)

	RATA Ltd (Audio parts and cables: Kimber, Ansar, Vishay)
		Edge Bank House
		Skelsmergh
		Kendal, Cumbria, LA8 9AS  United Kingdom
		Tel (0539) 823247

	SJS Acoustics (High-end parts, valves, transformers)
		Ben-Dor
		Lumb Carr Rd.
		Holcombe, Bury, BL8 4NN  United Kingdom

	Sowter Transformers (Mains and output transformers)
		EA Sowter Ltd. PO box 36
		Ipswich, IP1 2EL  United Kingdom
		Tel (0473) 219390

	Tanner Electronics (Surplus Parts) (+)
		214-242-8702

	Toroid Corp of Maryland (Toroidal power transformers) (+)
		(also sells without secondary, ready to finish)
		608 Naylor Mill Rd
		Salisbury MD 21801-9627 USA
		410-860-0300

	Triode Electronics (Tubes, transformers, boxes) (?)
		2010 Roscoe St
		Chicago IL  60618 USA
		312-871-7459

	Welborne Labs (Connectors, Linear Tech ICs, Wima Caps) (?)
		P.O. Box 260198
		971 E. Garden Drive
		Littleton, CO 80126 USA
		303-470-6585 Voice
		303-791-5783 FAX

	>Wilson Valves (Valves)
		28 Banks Ave. 
		Golcar, Huddersfield, HD7 4LZ  United Kingdom

10.16 オーディオアンプキットはどこで売っていますか?

Heath をお薦めしたかったのですが、残念ながらもう Heathkit は手に入りません。ほかの物を以下に紹介します。

	AP Electronics (High grade components and kits)
		20 Derwent centre
		Clarke St.
		Derby DE1 2BU  United Kingdom

	Audio Note (Audio parts, kits, and high quality amps)
		Unit 1
		Block C, Hove Business Centre
		Fonthil Rd.
		Hove, East Sussex, BN3 6HA  United Kingdom
		Tel (0273) 220511

	Audio Synthesis (Many kits from Ben Duncan designs) (?)
		99 Lapwind Lane
		Manchester M20 0UT, UK
		061-434-0126 Voice
		060-225-8431 FAX

	Crimson (UK) (?)

	Hafler (+) (may be out of the kit business)

	Hart Electronic Kits (Audiophile kits and components)
		Penylan Mill
		Oswestry
		Shropshire, SY10 9AF  United Kingdom
		Tel (0691)652894

	Mark V Electronics (?)
		8019 E Slauson Ave
		Montebello CA  90640 USA
		800-423-3483
		213-888-8988

	Old Colony Sound (+) (See 10.15)

	Sage Audio (Various kits UK$95 to UK$430)
		Construction House
		Bingley
		West Yorkshire
		England BD16 4JH UK

	Sound Values (+) (See 10.7)
		185 N Yale Avenue
		Columbus OH  43222-1146 USA
		614-279-2383

10.17 アンプ、プリアンプなどの自作について書いた本を紹介して下さい。


	Audio Amateur Magazine 
		Audio Amateur Publications
		PO Box 494
		Peterborough NH  03458 USA
		603-924-9464
	Analog Devices Audio/Video Reference Manual
	Electronic Music Circuits, by Barry Klein
		Howard D Sams & Co ISBN 0-672-21833-X
	Electronics Australia (Magazine with audio projects)
		AUD47 per year 12 issues, often discounted
		PO Box 199
		Alexandria, Austrailia
		+612 353 9944 or +612 353 6666
	Elektor Electronics (How it works and you-build articles)
		(no longer published in US. Still available in Europe)
		PO Box 1414
		Dorchester DT2 8YH, UK
	Enhanced Sound: 22 Electronic Projects for the Audiophile
		(Some basic projects and some "how it works")
		by Richard Kaufman
		Tab Books #3071/McGraw Hill
		ISBN 0-8306-9317-3
	Glass Audio Magazine 
		Audio Amateur Publications
		PO Box 494
		Peterborough NH  03458 USA
		603-924-9464
	IC Op-Amp Cookbook, Third Edition by Walter G. Jung
		ISBN 0672-23453-4, Howard W. Sams, Inc.
	Journal of the Audio Engineering Society (Theory & Experiment)
		Audio Engineering Society
		60 East 42nd Street
		New York City NY  10165-0075 USA
		212-661-2355
	Popular Electronics
	Radio-Electronics
	Radiotron Designer's Handbook, Fourth Edition (old, tube info)
	The Technique of Electronic Music, by Thomas H Wells
		Schirmer Books ISBN 0-02-872830-0
	Vacuum Tube Amplifiers, MIT Radiation Lab series
	Wireless World
	Some of the above titles, as well as a catalog of technical
			books, are available from:
		OpAmp Technical Books, Inc.
		1033 N Sycamore Avenue
		Los Angeles CA  90038 USA
		800-468-4322 or 213-464-4322

10.18 A 級、 B 級、 AB 級、 C 級、 D 級などの違いを教えて下さい。

これらの用語はアンプの出力段の動作特性に関するものです。

まずそれぞれの特徴を簡単に説明します。 A 級アンプは最も音が良く、最も費用がかかり、最も実際的でないものです。 A 級アンプはパワーを浪費しますが、非常にクリーンな信号を出力します。 AB 級アンプは市場に出ているほとんどのアンプで使われている方式であり、音質も A 級 アンプに匹敵します。 AB 級アンプは A 級アンプよりも消費電力が小さく、より安く、より小さく、高温にならず、そしてもっと軽量に設計できます。 D 級アンプは AB 級アンプより効率が良く、小さく出来ますが、通常 10kHz 以下の帯域に制限されるので、ベースギターアンプや、サブウーファー用アンプのような特殊な目的のためだけに使われています。 B 級、 C 級アンプはオーディオでは使われません。

以後の説明では、トランジスター出力段の機能毎に 1 つのトランジスターを使用すると仮定しています。また真空管アンプでは複数の真空管を使うと仮定しました。実際のアンプでは、より大きな出力を得るために、出力段は複数のトランジスターあるいは真空管で構成されています。

A 級アンプの出力段のバイアス電流は、最大出力電流より大きくなっています。つまり、すべての出力トランジスターには常に電流が流されています。 A 級アンプの最大の長所はリニアであることです。したがって、 A 級は最も歪みが少ない方式と言えます。

A 級アンプの最大の欠点は能率が悪いことです。 50 ワット程度の出力を得るためであっても非常に大きな A 級アンプが必要になります。また A 級アンプは電力を浪費し、非常に熱くなります。

いくつかのハイエンドアンプは A 級を採用しています。しかし本当の A 級アンプはハイエンドの 10 %程度しか存在しませんし、中級やローエンドの製品には全く存在しません。

B 級アンプの出力段はゼロアイドルバイアス電流で構成されています。一般に B 級アンプは微小電力時における非直線性を避けるためにゼロバイアス電流となっています。 B 級アンプは、微小シグナルではほとんど電気を使わないので、効率が良いことが最大の利点です。

B 級アンプの最大の欠点は歪みが多いことです。微小シグナルでの歪みは音質に大きな影響を与えます。またこの歪みは大きいシグナルの時でも悪い影響を与えます。この歪みは交差ひずみ (crossover distortion) と呼ばれます。現在、 B 級アンプはほとんど売られていません。

C 級アンプは出力段がゼロアイドルバイアス電流で構成されるという点で、 B 級アンプ に類似しています。
しかし、 C 級アンプでは全体の供給電圧の 50% 以上でゼロアイドル電流を使っていますので、 B 級よりもさらに不利になります。したがって、 C 級アンプはオーディオアンプとしては全く実用的ではありません。

多くの A 級アンプは、プラス電源側に接続された駆動トランジスタと、マイナス電源側に接続された一定電流トランジスタで構成されています。駆動トランジスターへの信号は出力電圧と出力電流の調整に使われます。入力信号がない場合、一定のバイアス電流がプラス電源側からマイナス電源側に直接流れますので、信号出力が無くても多くの電力が消費されます。洗練された A 級アンプでは両トランジスタでプッシュプル動作を行っています。

B 級アンプは、プラス電源側に接続された駆動トランジスタと、マイナス電源側に接続されたもう一つの反対側の駆動トランジスタで構成されています。信号は、どちらか片側だけのトランジスターでドライブされますので、片側のトランジスタが駆動しているときは反対側のトランジスタは使われません。したがって B 級アンプではプラス電源側から直接マイナス電源側に流れ出る無駄な電力の消費はありません。

AB 級アンプは 2 つの駆動トランジスターを持っている点ではほとんど B 級アンプと同じですが、 AB 級アンプでは B 級アンプとは違い、入力信号がない時にも僅かなアイドル電流がプラス電源側からマイナス電源側に直接流れます。この為、 B 級に比べるとわずかにパワー消費量が増加しますが、この増加は A 級に比べれば非常に小さいものです。アイドル電流は交差ひずみなどの非線形性の歪みをほとんどすべて補正します。 AB 級アンプは、大きい信号において B 級アンプのように動作し、小さな信号では A 級アンプのように動作するために、 AB 級と呼ばれています。大半の市販のアンプは AB 級を採用しています。

最近のアンプでは、上記の方式のバリエーションを採用するものが多くなっています。例えば、いくつかの「 A 級」アンプは両側のドライブトランジスターを使いながら、両方とも常時 ON としておく回路構成を採っています。具体的な例としては、 Threshold 社の「 Stasis 」 (TM) アンプでこの回路構成が使われていますし、またほかの数社のハイエンドアンプでも同様の回路構成が使われています。「 Stasis 」は間違いなく A 級アンプですが、古典的な A 級アンプとは少々異なっています。

D 級アンプはパルス変調テクニックを使用して B 級アンプよりも高い効率を実現したものです。 B 級アンプでは、出力電流と電圧を調整するためにリニアな特性が要求されるので、増幅効率は最大でも 50% 程度となります。 D 級アンプでは必ず片側のトランジスターだけが ON となり、中間地点がほとんど無いため、電力消費は非常に小さくなります。

D 級アンプはほかのどの方式よりも高い増幅効率があり、アンプによってはフルパワーで 80 %以上の効率を実現しているものもあります。 D 級アンプは、 A 級や AB 級には劣りますが、比較的低い歪率を実現できる特長があります。

このように長所を持つ D 級アンプですが、決定的な問題点があります。 D 級アンプではスイッチングノイズを除去するための低域フィルタが不可欠です。そしてこのフィルタは位相ずれと歪みを引き起こします。このため D 級アンプの高域のパフォーマンスはかなり劣ったものになってしまいます。 D 級アンプの最も適した使い道はサブウーファー用アンプです。

広帯域に使用できる D 級アンプを設計するためにはスイッチング周波数を 40kHz 以上にする必要があります。さらに、スイッチングノイズ除去のためには、電力損失、位相ずれ、歪みなどが発生しない良い低域フィルタが必要です。残念ながら、スイッチング周波数を高くすると電力損失が非常に大きくなってしまいますし、そのノイズ輻射はチューナーやカートリッジなどに入り込む危険性がより大きくなってしまいます。

10.19 ボリュームノブを回すとガリガリ音がしますが、修理したほうが良いですか?

ほとんどすべてのボリュームコントロールには可変抵抗器が使用されています。ボリュームノブには回転式のものとスライド式のものがありますが、どちらもほぼ同等のものです。 可変抵抗器はカーボンなどの抵抗値のある薄板と、電導性のある金属バネ旋動子などの材料で構成されています。旋動子の位置はシグナルの量を決定します。

ボリュームコントロールは工場出荷時にはノイズを発生しませんが、経年変化によりノイズが増えてきます。これは、接触面の汚れ、カーボン素材の削りカスなどによって出来るかき傷が原因です。ボリュームコントロールのノブを回すとこのかき傷からノイズが発生します。このかき傷は普通それほど深刻なものではありませんが、不快なものです。しかし、症状が進むと音質に影響を与えるようになってきますし、ノイズの音もますます大きくなってきます。このノイズがツイーターを痛める可能性は否定できません。

種類にもよりますが、可変抵抗器には工場で封印されたものと、穴や溝からメンテナンスできるものがあります。封印されているものは掃除の方法がありませんが、封印されていないものはゴミがつく可能性が高い代わりに、掃除が出来る利点があります。もし封印されていないものでしたら、ラジオ・シャック (Radio Shack) 64-2322 のような非潤滑性のスプレー式接点クリーナーを使ってみて下さい。ただし、あまり付け過ぎないように注意して下さい。たくさん使い過ぎるとバネ等に塗ってあるグリス等を洗い流してしまいます。

ボリュームノブを素早く左右に 10 回ほど回転させることによって接点をクリーニングする方法もあります。この方法で若干のゴミが接点から押しだされますが、効果は長続きしないでしょう。また、あまり頻繁に行うと接点の荒れを加速する危険性があります。実行するときにはスピーカーを外して、通電状態で行って下さい。

封印されているタイプの物や、症状がひどく進行したものは取り換えるほかありません。何人かは「アルプス」や「 Penny and Giles 」製のボリュームは標準のものより良いと報告しています。(訳者注:アルプスのボリュームは一個 3 万円もしますが...)別にブランドにこだわる必要はありませんが、取り換えるボリュームは同じ特徴を持ったものを使うようにして下さい。通常、オーディオ用のボリュームは「 AUDIO TAPER 」と呼ばれる特徴をもっていて、デシベルの変化とノブの角度がリニアになっているものが使われています。

回路設計が悪いと、すぐにボリュームを傷めてしまう事があります。特に旋動子部分に直流電流(またはバイアス電流)が流れていると、ボリュームの寿命は短くなります。もし、ボリュームの出力が直接アンプの初段につながっているようでしたら、アンプはカップリングコンデンサーで交流の信号のみを通すようにしなくてはいけません。もしここにカップリングコンデンサーが入っていない場合、直流電流がもれて、ボリュームに流れてしまうでしょう。

もしあなたのアンプにカップリングコンデンサーが付いていなかったり、劣化したカップリングコンデンサーが使ってあったりしたら、ボリュームを取り換えるときに同時にコンデンサーを取り換え/付け足すことをお薦めします。ただし、改造の前に専門家にアドバイスを受けるべきでしょう。もしコンデンサーが付いていない場合、原因がバイアス電流にあればほかの対策が必要になるかも知れません。

10.20 アンプの「ブリッジ接続」、「 モノ・ブロック接続 」とは何ですか? どうやるのですか?

パワーアンプのブリッジ接続とは、アンプの 2 つのチャネルを 1 つに統合して、モノラルアンプとして使うことを言います。ブリッジ接続はアンプの内部、又は外部でスイッチやジャンパ線で行なわれ、これにより通常の 2 倍から 3 倍程度の出力の向上が得られます。ブリッジ接続は「 Monoblocking 」と「 Mono Bridging 」とも呼ばれます。

マルチタップの出力トランスを持っている真空管アンプは簡単にブリッジ接続できます。この場合、二次側を直列に接続するだけでより多くのパワーを得ることができます。マルチタップの出力トランスを使えば、複数のインピーダンスに対応できますし、特に安定性に関する問題はありません。

出力トランス が無いアンプをブリッジ接続することはそれほど単純ではありません。この場合は 1 つのチャネルの出力をスピーカーの片側に、そして他のチャネルの出力をスピーカーの他の側に接続しなければなりません。 2 つのチャネルは同じスピーカーにつながれ、同じ出力信号が伝えられますが、互いのチャネルからは逆の出力が出るように設定されなければなりません。この接続方法の長所は同じスピーカーに 2 倍の電圧を供給できることです。パワーはスピーカーインピーダンスの二乗分の 1 の電圧と等しい(訳者注:変な訳ですが、うまい訳が見つかりません。原文は "Power is equal to voltage squared divided by speaker impedance" です)ので、 2 つのアンプを結合すると 4 倍( 2 倍ではない)のパワーを与えることができます。

実際には必ず 4 倍のパワーを得られるわけではありません。その理由は、ブリッジ接続を行うと、 1 つの 8 オームスピーカーが見掛け上は 2 つの 4 オームスピーカーになるからです。換言すれば、ブリッジ接続では、スピーカー上に 2 倍の電圧が得られるので、スピーカーはアンプから 2 倍の電流を引きだすことになります。

ステレオアンプをブリッジ接続してモノラルアンプとした場合にどれぐらいのパワーが得られるかを知る簡単な方法は、アンプのチャネル毎の電力定格を 4 オーム( 8 オームではなく)で計算し、それを 2 倍するやり方です。その値はモノラルで期待することができる 8 オーム( 4 オームではなく)の電力量です。もしメーカーが 4 オーム動作を保証しないなら、そのアンプをブリッジ接続して大音量で鳴らしたときに、アンプの最大出力電流を超える恐れがあり、危険かも知れません。注意が必要です。

ブリッジ接続を行ったとき、ダンピングファクターが半分になることに注意して下さい。一般的には、アンプが 4 オームのスピーカーを十分ドライブ出来るものであれば、ブリッジ接続しても 8 オームのスピーカーを使う分には問題ないでしょう。

ブリッジ接続では、アンプの出力保護回路に注意が必要です。ブリッジ接続には、単純にフューズを出力保護回路にしている物が最適です。保護回路が出力電流を監視している物だと、ブリッジ接続を行うと、簡単に保護回路が作動してしまう場合が多いようです。また、この出力保護回路は、歪みの原因にもなります。ブリッジ接続では 8 オームのスピーカーが 4 オームとして、 4 オームのスピーカーが 2 オームとして動作することを忘れないで下さい。実際のスピーカーは周波数によってインピーダンスが一定ではなく、ピークやディップを持っています。ディップでは公称インピーダンスの 2/1 以下になることもめずらしくありませんので十分な注意が必要です。

最終的に、いくつかのアンプは、ブリッジ接続にした方が、そうでない場合よりも良い音がします。
ブリッジ接続に適したアンプは、2つ増幅回路(右と左、とか、正相と逆相)を持っており、作動増幅ができるように、それぞれ利得と位相の合ったものであることが必要です。 もっとも簡単なブリッジアンプは一つ、または二つの逆相出力を持ち、片一方からの出力をもう片方の入力に入れます。これら場合、二つの出力は少しでも位相がずれると、歪みが出てしまいます。
また、ちがう方法もあります。ひとつは、入力を二つに分けて、片方は直接アンプに入れて、もう片方は、一段位相反転回路を通してからアンプに入れる方法です。また、べつな方法では、入力の片側には、バッファだけ入れておいて、もう片方に位相反転回路付きのバッファを入れておくこともあります。これらの方法は、最初に述べた、簡単なブリッジアンプよりも良く、条件が良ければ、ブリッジ接続をしない作動増幅アンプと同じクオリティの増幅が出来ます。
  入力−−−−−−−−−−アンプ−−−−−−○
                  |
       −−−−−−−−−−−
       |
       −−−−−−反転アンプ−−−−−○


  入力−−−−−−−−−−アンプ−−−−−−○
     |
     −位相反転回路−−アンプ−−−−−−○


  入力−−バッファ−−−−アンプ−−−−−−○
     |
     −位相反転回路−−アンプ−−−−−−○

Audio FAN