rec.audio.* FAQ

9.0 スピーカー

9.1
スピーカーを試聴する時にはどんな CD を聞くべきでしょうか?
9.2
スピーカーを試聴する時、何に注意をするべきでしょうか?
9.3
サブウーファーの使用は効果がありますか? 何個使うべきですか?
9.4
サブウーファーはどのようにステレオに接続すればよいのですか?
9.5
サラウンド再生のためには何が必要ですか?
9.6
お買い得スピーカー?
9.7
XXX ドル位でお薦めのスピーカーシステムは何?
9.8
自作すれば市販品よりも良いスピーカーシステムを作ることができるでしょうか?
9.9
スピーカーシステムの自作に関する本を紹介して下さい。
9.10
スピーカーユニット(ドライバ)はどこで売っていますか?
9.11
スピーカー工作キットはどこで売ってますか?
9.12
どうやったらスピーカーの音を改善することができますか?
9.13
古くなったスピーカはどのように修復すればよいでしょうか?
9.14
スピーカーを設計するためのコンピュータ・ソフトウェアはありませんか?
9.15
TV の近くにスピーカーを設置する場合、自分で防磁対策することができますか?
9.16
スピーカー設計で使用される色々な略語は何を意味するのですか?
9.17
液体充填 (fluid-filled, fluid-cooled, ferro-fluid)ツイーターとは何ですか?
9.18
スピーカの下にスパイクを使うべきですか? スパイクの下にコインを敷くべきですか?
9.19
スピーカーはどのようにスピーカースタンドに固定すればよいのでしょう?
9.20
密閉式、バスレフ式、アコースティックサスペンション式、バンドパス式、共鳴管式はどのようなものですか?どんな利点があるのでしょうか?
9.21
スピーカボックスに最適な素材は何でしょうか? その理由は?
9.21B
スピーカキャビネットに入れる吸音材は何が良いですか?
9.22
スピーカー保護のためにはどんなヒューズやブレーカーを使えばよいのですか?

9.1 スピーカーを試聴する時にはどんな CD を聞くべきでしょうか?

最も重要なことはあなたが良く知っている CD を聞くことです。たとえあなたの相手をするのがかなり良心的なセールスマンだったとしても、彼は特定なスピーカーを目立たせる CD を再生するでしょう。店に沢山の CD を持って行くことを恥ずかしがらないで下さい。

多くのスピーカーを数秒毎に切り替えて聞くのはやめてください。もしあなたが良心的な店で買い物をしているなら、ディーラは、あなたの部屋の、設置スペース、あなたの音楽的な好みとあなたの予算から、あなたの好みに近いと思われるスピーカーを 2 組程度推薦してくれるでしょう。少なくともそれぞれのスピーカーを数分間試聴してください。あなたが良いと感じたものがあった時、試聴に 30 分、あるいはそれ以上費やすことをためらわないで下さい。なにしろあなたはそのスピーカーを、もっと長い時間自分の家でつかう筈なのですから。多くのスピーカはしばらく聞いていると「聞いていて疲れる」現象を引き起こすでしょう。あなたはお金を払う前に、本当にそれが気に入ったかどうかを確かめてください。

ぜひ試してみて欲しいことは、良好な録音の「スピーチ」を再生してみることです。多くの人々は、たとえその人の生の声を知らなくても、スピーチの音が自然に聞こえるかどうかを聞き分ける能力を持っています。
もしあなたがアコースティック楽器の演奏を聞くのなら、その演奏の優れた部分に注意して、本当に自然な音がすることを確かめてください。ピアノの音はは非常にわかりやすくお薦めできます。

また、ブルース、ジャズ、フォーク、あるいは単純なインスツルメンタルにおける女性ボーカリストの「イージーリスニング」音楽はとても役に立ちます。よい録音の女性ボーカルはシステムの応答特性の非常に良いテストになります。単純な曲をかけてみてください。あなたはシステムが発生するノイズを聞きわけることができるでしょう、そして沢山の楽器が同時に鳴るような複雑な曲もためしてみてください。あなたはシステムが音を汚さないかどうかをチェックすることができるでしょう。そして、もちろん、あなたのお気に入りの曲をかけて、そしてあなたが気に入っている瞬間が気に入ったように鳴るかどうかをチェックしてください。

もし販売員がなにか推薦する音楽を提案するなら、それが最もそのシステムの欠点を隠す音楽である可能性が高いです。販売員は素晴らしく聞こえる CD を提案する傾向があります。あなたが持っている音楽の中から、好きなものであれば何でも良いです、なぜならあなたはそれを良く知っていますし、あなたはそれを注意深く聞くことが楽しいはずですから。どんなに録音が良いとしても、もしあなたがオペラが好きではないなら、あなたはそれを注意深く聞くことはできないでしょう。たとえそれが 1940 年に録音された雑音がある古いリズムアンドブルースでも、あなたのお気に入りをかけることがなにより大切です。

最も重要なことは、あなたが精通している曲を聞くことです。たとえ録音が悪くても、あなたはそれがどのようにあなたのセットの音と異なっているかを聞き分けることができるはずです。最も陥りやすい過ちは「聞いたことの無い曲で試聴をすること」です。

9.2 スピーカーを試聴する時、何に注意をするべきでしょうか?

2 つのスピーカーを比較する時、評価の前に厳密に音量レベルが同じになるようにしてください。わずかな音量レベルの相違であっても、音量の大きなスピーカーのほうが良く聞こえます。一説では 1/2 デシベル以下の差異によってさえ影響を与えられると言われています!

最初に、そして最も重要なことは、音が自然に聞こえることです。もしあなたがボーカルを聞くなら、あなたの目を閉じて、そして歌手があなたと同じ部屋で歌っているのを想像してください。それは現実的に聞こえますか? インスツルメントでも、生で演奏しているように聞こえますか?

よくある第一印象は「なんて素敵な音なんだろう!」です。もしあなたが「すごい、細部まで良く聞こえる!」と感じたならば、高音域が強すぎる可能性が高いです。(初心者はこれを”細部まで聞こえている”と誤解することが多い)、そしてあなたはしばらく後になって、そのような音はいらいらの原因になることがわかるでしょう。もしあなたの第一印象が「なんてパワフルな低音なんだろう!」だったら、そのシステムは恐らく低音域が 強すぎる可能性が高いです。
初心者の最も陥りやすい間違いは、パワフルな低音のシステムを選んでしまうことです、なぜならそれは最初は「立派に」聞こえますから。しかし、しばらくの後になって、あなたはボンボン言う低音が嫌になるでしょう。

良い低音と高音が重要ではないとは言いません。けれどもあなたの最初のシステムはどこか際立った特徴に支配されることなく音楽を楽しむことができるものであるべきです。落ち着いて、そして少しじっくりとそれを聞いてください。あなたは、もしあなたが欲するなら、ほかのアンプや CD プレーヤーに切り替えて試聴してみてください。あなたは違った機器の組み合わせで音楽を聞くことが可能であるべきです。

あなたはアンプのボリュームを大きくしたとき、そしてかなり低い音量レベルまで下げた時の音の両方を調べるべきです。低い音量レベルにおいて非常にすてきに聞こえるスピーカが、音量が大きくなった時、どうしようもないほど、混乱してに聞こえることがあります。一方、大音量ですてきに聞こえるスピーカが、音量を絞った時に痩せて実体の無い(音楽にならない)ように聞こえることがあります。スピーチあるいは女性ボーカルで、「サ行」の終わりにおいて顕著に「シュッ」という音がしないかをチェックしてください。そのような音は聞こえるべきではありません。
多くの平面スピーカは非常に大きい音を出すことができません。あなたが何を聞くとしても、あなたが今までに聞いたことのある最大のボリュームで試聴してください。

自然度を評価するためにステレオをモノラルに切り替えることは簡単にできる良い方法です。モノラルは部屋とスピーカ両方の良いテストになります。定位は常に中心に合って動いてはいけません。そしてその定位は周波数や音量で動くべきではありません。もしそれが完ぺきなモノラルではないなら、良いステレオイメージを作ることはほとんど不可能でしょう。

大きいエンクロージャを使用したスピーカーシステムは、大きな音量の時、小さいエンクロージャのものより高い効率で低周波を作り出すことができます、しかしそれは小さいエンクロージャが素晴らしい低音を再生することができないことを意味しません、それはただ単に大きな音量で低音を再生することができないだけの問題です。

良いスピーカは、左、中央、右に、「自然のステレオ音ステージを再現する」ことができます。良くないスピーカは声の定位を実現すること難しくします。

9.3 サブウーファーの使用は効果がありますか? 何個使うべきですか?

サブウーファー を使う 1 つの理由が低音の弱いシステムに低音を加えることです。 2 つ目の理由は最も低い周波数を別のユニットに分担させ、そしてそれによって「相互変調ひずみ」と呼ばれる異なった音が非線形に混じることによって起こされる特定な種類の歪みを減らすことです。三つ目がシステムのパワー駆動能力と全体的な信頼性を増やすことです。すべてが正当な理由です、しかしそれはそれほど単純ではありません。

スピーカーシステムを改善するためには、サブウーファーはピークやディップを引き起こすことなくスムーズに統合される必要があります。多くの サブウーファー はあなたのアンプの最低域を サブウーファー に送って、そして主なスピーカにそれ以上の高い周波数信号を送るためにクロスオーバを持っています。これは良いシステムの完ぺきな音に損害を与えるかも知れません、それは同じようにに聞こえるかも知れませんし、あるいはそれはもっと良く聞こえるかも知れません。
多くの良い小型スピーカーシステムは低音域に共振周波数のピークを持っています、そしてそれにより低音の不足を補うように設計されています。これは小型スピーカシステムの音を現実的にする唯一の方法です。もし小型スピーカシステムが上手く設計されているなら、あなたが サブウーファーから得るであろう改善は小さいけれども効果的で重要であるでしょう。
正確に設計された良い サブウーファーは良い小型スピーカシステムの音を改善するでしょう。 素晴らしい大きいスピーカーシステムでさえ、サブウーファー の注意深い付加によって利益を得るかも知れません。しかしながら、オリジナルのシステムが十分良い場合、サブウーファー は害を与える可能性が高いといえるでしょう。

低周波は高周波よりも回折効果が大きいので、多くの人々は サブウーファー は 1 つだけで良いと言っています。これはある程度本当ですが、完全に本当ではありません。

一方、少数派ですが 2 つのサブウーファーを使用すべきであるという主張もあります。この理由は主に 3 つあります。 1 つ目は、低周波におけるステレオインフォメーションが少ないとしても、 2 つのサブウーファーが正確に立体像を再現するためには必要となるということです。 2 つ目は、 2 つの サブウーファーを用いた場合、部屋で定在波を引き起こす可能性が低く、部屋へのセッティングがずっとより容易であるということです。 3 番目の理由は 2 つの サブウーファー が 1 つの場合に比べ 2 倍の音を作り出すことができるということです。最終的に、サブウーファーの生成する超低周波音は方向を示さないけれども、サブウーファーは 100 ヘルツ付近においても音を発生しています、そして 100 ヘルツの音は方向を示すため、 2 つの サブウーファー は 1 つの場合よりもわずかに良い立体像を与えるでしょう。もちろん、 2 つのサブウーファーは少なくとも 2 フィート間隔で設置された場合の話です。
最終的に、通常のソースシグナルは 50Hz 以下の信号をめったに含んでいないけれども、ノイズ部分に低周波位相外れノイズがあるかも知れません。したがって、もしウーファーが非常に離れて設置されていれば、再生音に空間の感覚を加えるかも知れません。
良い 一つのサブウーファー が、正確にシステムに加えられた場合、効果的であることは本当です、しかし 2 つのサブウーファーはさらに良いと考えられます。

9.4 サブウーファーはどのようにステレオに接続すればよいのですか?

多くの サブウーファーはアンプとクロスオーバを含んでいます。この場合、プリアンプのアウトプットをサブウーファーアンプのインプットに入れてください。他の方式のサブウーファーの場合、メインスピーカと並列につなぐか、あるいは専用の低音アンプとクロスオーバに結合してください。
いくつかの A/V レシーバー( AV アンプ)はサブウーファーのための特別な分配機を含んでいます。もしあなたがこれらの製品を持っているなら、あなたはサブウーファーのために別のアンプを欲するでしょう。
詳しくは、サブウーファーのマニュアルを調べてください。

9.5 サラウンド再生のためには何が必要ですか?

「サラウンド」は多くの異なった製品があります。多くの大衆向けレシーバー(アンプ)の「サラウンド」ボタンはステレオイメージをめちゃくちゃにします。

近年、「サラウンド」という用語はドルビー研究所の開発したサラウンドシステムと同じ意味で用いられるようになりました。ドルビーサラウンド は(ただ位相情報をデコードして、そしてそれをリアスピーカに送る)パッシブシステムでスタートし、現在ではプロロジックと呼ばれるいっそう進歩したシステムになっています。プロロジックシステムでは適切なスピーカへの経路決めのためにコンピュータを使っています。

一般に、サラウンドではメインの 2 つのスピーカー以外に、リア用として少なくとももう 2 つのスピーカを必要とします。 Lexicon や Fosgate のような進歩したプロロジックシステムでは、さらに多くのリアスピーカを使用することができます。多くの場合センターチャネルスピーカー、フロントに 2 つ、リアに 2 つ、サイドに 2 つが使用されます。

9.6 お買い得スピーカー?

質問:私はつい最近、町で商用車に乗った数人の 10 代の若者たちから「 XX 」という安価で良いスピーカーを買わないかという話しをから持ちかけられました。かれらはそのスピーカーはレコーディングスタジオなどで使われている良い品で、たまたま不良在庫になったものだと言っています。彼らはこのスピーカーは通常 1000 ドルで売られているものだけれども、たった 399 ドルでよいと言っています。私はぼられていますか?

答え:はい、あなたはまちがいなくぼられています。彼らが売るスピーカは偽物です。それはレコーディングスタジオでは決して使われません。あなたは決してこのようなものを買うべきではありません。このようなスピーカーは見掛けは良くできていますが、デパートで 400 ドルで売られているセットシステムよりも悪いものです。せいぜい 100 ドル程度の値打しかないでしょう。

このようなスピーカは「 Acoustic Monitor DB IV 」、「 Acoustic Linear 」、「 Pro-Poly 」、「 Audio Reference 4350 」などのような名前で売られています。そして「液体冷却式」ツィータ、 12 インチ poly コーンウーファ、素晴らしい(しかし実現不可能な)周波数レスポンス、感度 98 db などをカタログスペックとしています。ブランドネームは非常に評判が良い会社に類似していますが、全く異なったものです。
これらのスピーカはまさにこのような販売方法でに売るために、主に 2 つの製造業者によって作られたものです。
10 代の若者はアルバイトとして 100 ドルで雇われた連中で、何の商品知識もありません。主にデパートの駐車場や大学の近辺でこのような商売をしています。近寄らないようにしましょう。

9.7 XXX ドル位でお薦めのスピーカーシステムは何?

これは恐らく答えることが不可能な最も一般的な質問です。マーケットは変化し続けます、皆が異なった好みを持っています、そして普通販売されているスピーカーの 10% 程度しか聞いたことがありません。また、多くの良い製品は特定の地域あるいは特定の国だけで売られています。

もしあなたが本当に何かを推薦してもらいたい場合は、 Stereophile マガジン のバックナンバーをチェックしてください。評論家は非常に高価な製品を奨める傾向が強く、そして彼ら自身の特定な偏見を持っていますが、彼らの「推薦コンポーネント」のリストの中からいくつかの非常に良い製品を見つけることができるでしょう。

9.8 自作すれば市販品よりも良いスピーカーシステムを作ることができるでしょうか?

これはその人の能力、環境に依存します。もしあなたがエキスパートで、十分な設備を持っていて、よい耳を持っていれば、より良いものが作れるでしょう。
いくつかの会社( Audio Concepts, Audax, Dynaudio, Focal, KEF, Scanspeak など)が設計図付きでユニットを販売しています。これらの設計図に基づいて正確に組み立てれば結果は非常に良いでしょう。もしあなたがその通りに作らない場合(そういう人が多い)、結果がどのようになるかはわかりません。

Stereophile は Dick Olsher 設計の 2 ウェイバスレフシステムの設計図を 3 種類発表しました。そのうちの一つが Stereophile 90 年/ 11 月 号のページ 94-127 に掲載されています。 Audio Magazine では 88 年/ 11 月 号のページ 65-71 と 12 月号の 73-77 に Ken Kantor 設計の「ピット (Pitts) 」と呼ばれる設計図を公開しています。このシステムは 2 ウェイの密閉型です。

私は以前、雑誌に発表されたデザインに基づいたスピーカーシステムと、メーカーの推奨するデザインのスピーカーシステムを自作したことがあります。両方とも満足できるものでした。自作には長い時間が必要でしたが、面白く、大変勉強になりました。出来上がりも良く、大きな満足感が得られました。
自作では自分だけのシステムが作れますし、メーカーがコストの制約でできないことができるなどの点で多くのメリットがあります。しかし、もし私の工賃を 1 時間 2 ドルと換算したなら自作は全く割に合いません。
自作システムを設計することは「偶然の産物」によるところも多いといえますが、あなたが非常に良い耳を持っていれば、無限の可能性を秘めています。

9.9 スピーカーシステムの自作に関する本を紹介して下さい。

	音楽之友社
		ステレオ 95・96・97年7月号
		1100円ほか。

		長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術
			こんなスピーカー見たことない
		1456円

		長岡鉄男の傑作スピーカー工作1~10
		1442〜2266円

		長岡鉄男 最新スピーカークラフト
		1900円

		他。

	誠文堂新光社

		音質アップグレード 100
			ISBN4-416-19617-2
			2233円

		他、別冊で結構出ています。国会図書館へGO!

	アイエー出版

		ユニウエーブスピーカー/スピーカーシステムの設計と制作
		限定販売 2500円

	ステレオサウンド社

		MY HANDICRAFT/マイサウンドを作ろう
		2000円

		他、別冊で結構出ています。国会図書館へGO!

	フォステクス

		青本。黄色本。


	Europe's Greatest Speaker Designs
		Solen Electronique
		4470 Avenue Thibault
		St.-Hubert, QC J3Y 7T9 Canada
		Voice 514-656-2759
		FAX 514 443-4949
	High Performance Loudspeakers by Martin Colloms
	Speaker Builder Magazine
		Audio Amateur Publications
		PO Box 494
		Peterborough NH 03458 USA
		603-924-9464
	Synergetic Audio Concepts Classes and Newsletters
		Syn-Aud-Con teaches classes on Audio and Acoustics
		12370 W. Co. Rd. 100 N.
		Norman IN 47264 USA
		812-995-8212
	The Loudspeaker Design Cookbook, Fourth Edition
		by Vance Dickason (C) 1991
		ISBN 0-9624-191-7-6
		$29.95 + $2.00 S&H from
			Old Colony Sound Lab
			PO Box 243
			Peterborough NH 03458-0243 USA
			603-924-9464
		$25 + $2 S&H (sale price as of 3/24/94) from
			Madisound
			8608 University Green; Box 4283
			Madison WI 53711 USA
			608-831-3433


9.10 スピーカーユニット(ドライバ)はどこで売っていますか?


	アイエー出版
		ユニット販売と、ユニウエーブSPのキットの販売

	コイズミ無線
		〒101
		東京都千代田区外神田1-15-6
		電話 03-3253-0461・0462

	三栄無線 ネットワーク部品
		〒101
		東京都千代田区外神田1-15-16
		電話 03-3251-7985
		10:30-19:00

	ヒノ・オーディオ
		〒101
		東京都千代田区神田須田町2-23-1 芝崎ビルb1
		03-3255-5741・5742
		木曜日以外 10:00-19:00

	デルタポイント
		〒302
		茨城県取手市井野2丁目6番10-101
		電話 0297-73-4758
		月曜、祭日の次の日以外 11:00-20:00


	A & S Speakers (Broad line)
		3170 23rd Street
		San Francisco CA 94110 USA
		415-641-4573
	Audio Concepts (Their own kits plus drivers)
		901 South 4th Street
		LaCrosse WI 54602 USA
		800-346-9183 or 608-784-4570
	Phil Baker (Surplus cabinets only)
		546 Boston Avenue
		Medford MA 02155
	Bandor Design & Development Studios (Aluminium coned speakers)
		11 Penfold Cottages
		Penfold Lane
		Holmer Green
		Bucks, HP15 6XR  United Kingdom
		Tel. (0494) 714085
	DBS Audio (Speaker kits and crossovers)
		PO Box 91, Bury St. 
		Edmunds, Suffolk, IP30 0NF  United Kingdom
		Tel (0284) 828926
	Drexler Audio Systems (Bandor Speaker Distributor)
		14 Rose Lane
		Rosemont PA 19010
	Falcon Electronics (Drivers and cross overs)
		Tabor House
		Mulbarton
		Norfolk, NR14 8JT  United Kingdom
		Tel. (0508) 78272
	Faraday Sound (Concrete loudspeaker cabinets)
		248 Hall Road
		Norwich, NR1 2PW  United Kingdom
		Tel. (0603) 762967
	Gold Sound (Broad line including pro speakers)
		PO Box 141
		Englewood CO 80151 USA
		303-789-5310
	Madisound (Broad line)
		8608 University Green
		Box 4283
		Madison WI 53711 USA
		608-831-3433
	Meniscus
		2442 28th Street SW Ste D
		Wyoming MI 49509 USA
		616-534-9121
	Parts Express
		340 East First Street
		Dayton OH 45402-1257 USA
		513-222-0173
	Solen Electronique (Airborne, Audax, Ceratech,
		Dynaudio, Eton, Lpg, Morel, Peerless, 
		Scan-Speak, Seas, Solen, Vifa)
		4470 Avenue Thibault
		St.-Hubert, QC J3Y 7T9 Canada
		Voice 514-656-2759
		FAX 514 443-4949
	The Speaker Co (Large range of drive units plus speaker kits)
		Unit 9, Waterside Mill
		Waterside, Macclesfield, SK11 7HG. United Kingdom
		Tel. (0625) 500507
	Speakers Etc.
		1828 West Peoria Avenue
		Phoneix AZ 85029 USA
		602-944-1878
	SRS Enterprises (Pyle, Pioneer)
		318 South Wahsatch Avenue
		Colorado Springs CO 80903 USA
		719-475-2545
	Wilmslow Audio (Kits and drive units. KEF, Dynaudio, Audax, SEAS,
			Peerless, Scanspeak, Morel)
		Wellington Close
		Parkgate Trading Estate
		Knutsford, Cheshire, WA16 8DX  United Kingdom
		Tel (0565) 650605
	Zalytron (Broad line including kits)
		469 Jericho Turnpike
		Mineola NY 11501 USA
		516-747-3515


9.11 スピーカー工作キットはどこで売ってますか?


	アイエー出版
		ユニット販売と、ユニウエーブSPのキットの販売

	トモ・ミュージックエンタープライズ
		長岡式spのカットサービス・完成品の販売
		〒162
		東京都新宿区神楽坂6-30
		電話 03-3253-4511

	コイズミ無線
		〒101
		東京都千代田区外神田1-15-6
		電話 03-3253-0461・0462

	ヒノ・オーディオ
		〒101
		東京都千代田区神田須田町2-23-1 芝崎ビルb1
		03-3255-5741・5742
		木曜日以外 10:00-19:00

	タテマツ音工
		〒452
		名古屋市西区木前町119
		電話 052-501-2533

	カワデンオーディオ
		〒492
		愛知県稲沢市国府宮神田町1番地
		電話 0587-21-5329
		9:00-21:00

	デルタポイント
		〒302
		茨城県取手市井野2丁目6番10-101
		電話 0297-73-4758
		月曜、祭日の次の日以外 11:00-20:00


	Audiocab (Speaker kits and cabinets)
		9 Skewbridge Close
		Wooten Bassett, Swindon, SN4 7DW  United Kingdom
		Tel (0793) 848437
	Audio Concepts, Inc. (Wide range of kits. Catalog available)
		(see 9.10, above)
	Fried Products (Parts kits starting $550. Catalog available)
		(Emphasizes high-end transmission line speakers)
		(Parts kits have plan, crossover, and driver)
		1323 Conshocken Road
		Norristown, PA  19401 USA
		610-277-1014 or 800-255-1014
	IPL Acoustics (Kits using SEAS, Morel, Audax, and Visaton)
		2 Laverton Road
		Westbury, Wiltshire, BA13 BRS  United Kingdom
		Tel (0373) 823333

	Mahogany Sound (Parts kits and Woodstyle kits)
		(Parts kits have plan, crossover, and driver)
		(Woodstyle kits also have 3/4" MDF veneered boxes)
		(Prices $150/pair to $500/pair. Catalog available)
		(Two way, three way & subwoofer kits)
		2610 Schillingers Rd #488
		Mobile AL 36695 USA
		205-633-2054
	Tabula Rasa (Wide range of speaker kits)
		1 Silkin Dalton Close
		Broadfield, Crawley
		W. Sussex, RH11 9JD United Kingdom
		Tel. (0293) 531190


9.12 どうやったらスピーカーの音を改善することができますか?

スピーカーの音を変える最も良い方法は設置場所の変更です。理想的には、スピーカーは耳と同じ高さに設置するべきです。難しいのは角度、スピーカー間の距離、リスニングポイントまでの距離、壁との間隔です。スピーカーを動かすことによって、音は色々と変化します。詳細は13.1 章(リスニングルームと部屋)を見てください。

それ以外に、スピーカー改造は非常に微妙な音の変化をもたらしますかもしれません。例えば、上下又は左右のキャビネットを 1 本のつっかえ棒で連結することによってスピーカーを改善するかも知れません。この改造はキャビネットを固めて、そしてスピーカキャビネットの壁の振動を減らすでしょう、そしてこの改造はたいていの場合音質を悪くするでしょう。しかし、これはより低コストの、そして不完全に製造されたスピーカにはたいへん有効でしょう。

類似の改造として、何人かの人がスピーカーの共振する弱い部分に、リード線を巻き付けたり、エポキシパテを塗って共振を弱めることを提案しています。スピーカーのフレーム、フロントバッフル、などにこの対策を行うことが一般的です。

もう 1 つの工夫がスピーカの内側の壁に吸音材としてフェルトパッドを加えることです。フェルトパッドの代わりに砂を封入したラテックスを使用する人もいます。「 thinset 」(訳者注:何物か不明?)と共にセラミックタイルを適当な場所に張り付けることを主張する人もいます。さらに、 AC Glop, Acoustic Magic, Bostik Sheet のような市販アクセサリが効果的であると主張する人もいます。しかしながら、これらの製品について熱弁をふるう人々はそれらを売っている企業の関係者である傾向があります。

これらの対策は音に微妙な変化を与えるでしょう。

古い/安いユニットをもっと良いものに置き換える勇気のある人もいます、しかしこの変更の結果は、あなたが間違ったタイプのユニットを使った場合、また、たとえあなたが類似のユニットを使ったとしても、良い結果が得られないかも知れません。スピーカシステムの設計は科学的な分析だけでなく、まだ幾分芸術の要素が必要とされるものです。カンバスの上にペイントを投げるような方法では芸術を生み出す可能性は少ないでしょう。

どんな変更でも「石橋をたたいて渡る」ようにしてください。あなたは万一に備えて、どんな変更でも元どおりにすることができるようにするべきです。良いスピーカへの多くの工夫は、設計者がもともと行っていた目に見えない工夫を台なしにする危険があります。

9.13 古くなったスピーカはどのように修復すればよいでしょうか?

最も危険性が少ないのはシステムの製造業者から同一のスピーカーユニットを買うことです。

2 番目の選択は販売店から同じユニットを買うことです。しかし販売店は正確にメーカーが何のユニットを使ったかを知っていることが少ないため、多少の危険を伴います。さらに、たとえメーカーが在庫している同じスピーカを使ったとしても、もしかしたら最初の製造時に特性のそろった特定のペアや、選別されたスピーカーを使っていたのかも知れません。

ユニットをリビルドする会社があります、しかしそれはかなり高価です。私は一つのユニットに 75 ドルを支払いました。
これは非常に高価なユニット以外ではめったに行なわれません。スピーカメーカーはまれにスピーカーを修繕する材料を売る場合があります。もしあなたが器用なら、試すだけの価値はあるでしょう。

スピーカーメーカー以外にも、スピーカーエッジ、接着剤、説明書などのついた修繕キットを、およそ 30 ドル程度で販売する会社があります。もしあなたがボイスコイルを痛めたのでなければ修繕に成功する可能性があります。
連絡先:

	Stepp Audio Technologies
		PO Box 1088
		Flat Rock NC 38731 USA
		800-747-3692

	Parts Express (sells 8", 10", 12", & 15" repair kits)
		340 E First St
		Dayton OH  45402-1257 USA
		513-222-0173

	Simply Speakers
		P. O. Box 22673
		St. Petersburg FL 33742 USA
		800-767-4041 or 813-571-1245

いくつかのスピーカーメーカーは手厚い保証を行っています。 Electro-Voice はプロ用機器を永久保証しています。 KEF はスピーカーに広範囲の保証を行っています。詳しくはメーカーに問い合わせてください。

9.14 スピーカーを設計するためのコンピュータ・ソフトウェアはありませんか?

多くの役に立つソフトウェアがあります。しかし設計の知識無しに使用できるものはありません。また、良い音を実現するためにはどんなプログラムでも一ひねりして使う必要があるでしょう。いずれにしても、シミュレーションプログラムは良いモデルパラメタを必要とします、そしてメーカーがあなたに与えるパラメタはしばしば不完全です。したがって自分自身でユニットを測定することを強く奨めます。 The Loudspeaker Design Cookbook (9.9 章参照) はスピーカを測定/設計するための理論を十分に解説しています。
あなたは The Loudspeaker Design Cookbook で非常に単純なスプレッドシートと方程式を学ぶことができます。

さらに多くのスピーカーデザインのためのプログラムや、測定系のような、スピーカーデザインについてのインフォメーションが 「ftp.uu.net」上の「 sahfsd02.doc 」に用意されています。また、そのディレクトリには他の面白いオーディオ関連のファイルもあります。ぜひご覧になって下さい。

9.15 TV の近くにスピーカーを設置する場合、自分で防磁対策することができますか?

磁気シールドされたスピーカーを買う必要があるでしょう。磁気シールドは通常スピーカーの磁石をシールドすることか、あるいは磁界のキャンセルによって行なわれます。エンクロージャの内側を金属で覆うことは一見よい考えのように思えますが上手く機能しません。

最も一般的な磁気シールドは磁石の周りにスチールカップをかぶせることです。これは最も安い方法ですがあまり効果的ではありません。この方法はスピーカーの磁力を妨害するでしょう、このタイプのシールドは磁気フィールドをショートさせ、そして磁束密度ギャップを減らすためにスピーカーのパフォーマンスを低下させます、そしてそれは効率を悪くして、スピーカーの低周波再生能力に影響を与えます。

磁界のキャンセルは、主に磁石の後部に反対の極性を持った磁石をのりで付けることで実現されます。正しく行なわれれば、この方法はほとんど完全に磁界をキャンセルすることができます。また場合によっては磁束密度を増やす効果が期待できます。

9.16 スピーカー設計で使用される色々な略語は何を意味するのですか?

パラメータの大部分は Loudspeaker Design Cookbook (9.9 章参照) で文書化されています。
(訳者注:原文には概略が解説されているが、非常に専門的なので翻訳は省略)

9.17 液体充填( fluid-filled, fluid-cooled, ferro-fluid)ツイーターとは何ですか?

これらのツイーターはほとんど他のツイーターと同様の方法で製造されたものです。それらは視覚的にも音響的にもあまり違いはありません。唯一の相違は磁石とボイスコイルの間のギャップに特殊な少量の液体が充填されているということです。

ツイーターに(あるいはほかのスピーカーでも)この液体を加えることの 1 つの大きい効果は、ボイスコイルの放熱を行うことができることです。これはスピーカーが、もっと良いパフォーマンス、あるいはより高い電力定格のために、もっと軽いボイスコイルを持つことができることを意味しています。この液体の他の効果は、メカニカルダンピングを強化することです。周波数レスポンスとユニットの過渡応答は、多分良い方に変化するでしょう。

さらに、この液体はボイスコイルのセンター位置決めに有効であると言われています。ボイスコイルを滑らかにし、そしてギャップを汚れから守る効果もあります。ただし、この液体は磁気フィールドを増やしたり、磁気フィールドを集中さたり、磁気回路を変えたりはしません。また、ボイスコイルの底突きの時のクッション効果も期待できないでしょう。

この液体は一般に「磁性流体」と呼ばれています。それは特殊なオイルと磁性体の超微細粒子の混合物でできています。この液体は磁力によってギャップに吸い寄せられています。長期間の使用によりこの液体が乾くかどうかに関しては色々と議論されていますが、メーカーはオイルは揮発性でないと主張しています。

ミッドレンジのユニットやウーファでも磁性流体を使うことは可能です。しかしながら、ツイーターが最も壊れやすいボイスコイルを持つ傾向があるので、主にツイーターで使用されています。市場にはツイーター、ウーファなどに合わせて調合された種々の異なった液体が出回っています。

やみくもにユニットに液体を加えることは非常に危険です。それはユニットで使われた接着剤に有害かも知れませんし、特定なユニットレイアウトでなければ実用的ではないかも知れません、何より液体を後で取り去ることは不可能です。
(訳者注:磁性流体は NASA が開発した、鉄やコバルトなどの金属の粉を親油性のある物質にくるんで油に混ぜたもの。)

9.18 スピーカの下にスパイクを使うべきですか? スパイクの下にコインを敷くべきですか?

スパイクはスピーカが動くのを防止します。スパイクはスピーカを直接床につなぐためのものです。スパイクはじゅうたんに穴をあけることがありますし、スパイクの種類によってはじゅうたんに傷を付ける場合があります。スパイクを使用するとじゅうたんに小さい穴が開くことになりますが、スパイクを使用すれば、重いスピーカーを直接じゅうたんの上に置いた時のようにじゅうたんに跡が残ることを防止することができます。

もしあなたの部屋が堅い木の床ならば、スパイクは床を傷つけるでしょう。このような場合にはスパイクの下にコインを敷くことは良い方法です。コインを使った場合でも効果はほとんど変わりません。ただし、じゅうたんを敷いた床でコインを使うことはお薦めできません。
木床のためのスパイクは Blu - Tack などの商標で様々なものが売られています (9.19 章参照

もしあなたの床が非常に堅いなら、スパイクを使用することでスピーカをいっそうしっかりと設置することができます。もし床が通常のはりにぶらさげられた床、あるいは木製の床ならば、スパイクの効果は床/スピーカシステムの反響特性に依存します。

スピーカのコーンが前後することにより、キャビネット全体は反動で動こうとします。しかしスパイクはこの運動に対してはほとんど効果がないでしょう。実感できるスパイクの効果はスピーカを床につなぐことによる結果だけです、そしてそれはスタンドの上だけで共鳴するよりも効果が高いと言えるでしょう。何人かの人は、スパイクがまったく効果がないと主張してます。実際に試してみてください。

9.19 スピーカーはどのようにスピーカースタンドに固定すればよいのでしょう?

理想的には、スピーカーは水平にスピーカスタンドに設置されるべきです。スピーカーはゆすっても動いてはなりません。

これを達成する 1 つの良い方法が、それぞれのスピーカの角の下に少量のパテ塗ることです。 パテはいつまでもフレキシブルであり、非常に柔軟です。またパテは安価で、取り除きやすく、再利用可能です。

イギリスではタイプライターのクリーニング用として Blu-Tak という商品が事務用品店で入手できます。アメリカでは写真の張り付け用として Faber Castell UHU Hold-It という商品が事務用品店で入手できます。そのほかに DAP's Fun-Tak というものも金物店で売られています。試してみて下さい。

9.20 密閉式、バスレフ式、アコースティックサスペンション式、バンドパス式、共鳴管式はどのようなものですか?どんな利点があるのでしょうか?

これらはすべてユニットが露出した、ホーンを使用していない、ダイレクトラジエータ方式のエンクロージャです。

密閉式:
最も単純なダイレクトラジエータ方式システム。ドライバの背後は全てエンクロージャで密閉されています、そしてドライバの後ろ側からは音響出力はありません。メカニカルサスペンションとエンクロージャの中の空気の硬さ(箱の大きさによって決定される)の割合によって主に 2 つの方式があります。 1 つ目は無限大バッフルの理論に基づき、主にメカニカルサスペンションだけに頼ったシステムです。この方式の場合、エンクロージャーは大きくなります。 2 つ目がアコースティックサスペンションと呼ばれ、主に箱の中の空気をサスペンションとして利用するものです。この場合エンクロージャーは小さくなります。

密閉式は、ボックスの大きさや低音カットオフ周波数を他の方式と同一とした場合、最も低い効率のシステムになる傾向があります。

バスレフ式:
ポート式、あるいはパッシブラジエータ方式も同様の方式です。ここで、コーンの背後の出力は、ボックスに開けられたポートから反転出力され、システムの全体のアウトプットに貢献します。しかしながら、この出力は非常に狭い周波数で有効なだけです。正確に設計されたシステムでは、ポートからの出力が増加する周波数領域において、コーンの前面からの出力は逆に減少します。バスレフ方式は、歪みを減らし、ウーファが出力困難な超低周波におけるパワーの量を増やすことができます。

バスレフ式は、ボックスの大きさや低音カットオフ周波数を密閉式と同一とした場合、 3 デシベル程高い効率が実現できます。

バンドパス式:
ドライバの前部と後部に 2 つのエンクロージャを持つ複合的なシステムです。前部のエンクロージャは低域フィルタとして働き、ウーファのアウトプットをいっそう効率的にすることができます。バンドパス式はいくつかの利点を持っています。例えば、前部エンクロージャは、電子のクロスオーバでは実現できないメカニカルノイズを除去する、非常に効果的なアコースティッククロスオーバとして機能します。超低周波では、このようなアコースティッククロスオーバは電子式よりも安価に設計できます。

バンドパス式は、前部と後部のエンクロージャにより、高域と低域をカットするので「バンドパス」と呼ばれています。システムの帯域幅を狭くすればシステムの効率は上がります。

共鳴管式( COUPLED CAVITY ):
バンドパスとバスレフシステムのバリエーションであり、 2 つあるいはもっと多くの後部エンクロージャから成り立ちます、それぞれがスリットによってエンクロージャにつながっています。この方式では、それぞれのエンクロージャ/スリットの組合わせによる共鳴を利用します、そしてその組み合わせは、本質的に、大変厳密に設計され、高度なチューニングを施されたものになっています。

一般に、このシステムは非常に複雑なレスポンスを持っており、そして設計が難しいことが特徴です。このシステムの設計理論は、密閉型、バスレフ式、バンドパス式のようには確立していません。

9.21 スピーカボックスに最適な素材は何でしょうか? その理由は?

スピーカキャビネットの素材は非常に堅いものが理想的です。堅固なキャビネットはボックス内の気圧変動で動くことがありません。また理想的なキャビネットはダンピング特性にも優れ、非常に高い共振周波数を持つものでなければなりません。素材は見た目にも美しく、加工が容易なことも大事な条件です。また安価であることも大事な要素でしょう。そして、スピーカーは普通セッティングを頻繁に変更しますので、あまり重い素材は現実的ではないかもしれません。なにしろ、背中の痛みを我慢しながらスピーカを正当に評価することは難しいですから。

これら全ての条件を満たす完ぺきな材料はありませんが、優秀なスピーカキャビネットとして良く使われるものには非常に沢山の素材があります。それぞれに長所と短所があります。

以下の素材リストの特質を示すためにつけられた略号は次の意味があります。
	S = 堅い
	D = ダンピング特性が良い
	H = 共振周波数が高い
	A = 見た目が良い
	M = 加工しやすい
	C = 安い
	L = 軽い
中密度繊維板 ( MDF ): SDMC
これはスピーカーの最も実用的な素材です。合板よりも入手が難しい欠点がありますが、多くの材木店で特別注文することができます。加工は容易で、表面は滑らかですので、化粧板を接着することも簡単です。しかしながら、運搬には助けが必要なほど非常に重いです。 MDF は普通の木よりも加工には良い工具が必要ですが、パーティクルボードよりは簡単に切断できます。これは多くの素晴らしいスピーカーメーカーが使う材料です。 2.5cm 厚の 1.2 × 2.4m で約 45 ドルです。比重: 50 ポンド/立方フィート。

ポリカーボネート ( LEXAN ): DML
ポリカーボネートはよい素材です。透明、又はソリッドカラーのものが市販されています。しかしこれは安い材料ではありません。
2.5cm 厚の 0.3 × 0.3m で 60 ドルもします。比重: 75 ポンド/立方フィート。
注:アクリルはポリカーボネートより安いですが、弱く、ダンピングが悪いのでお薦めできません。

CORIAN、 FOUNTAINHEAD、 AVONITE、 SURELL、 GIBRALTAR : SDA
これらの化粧パネルには様々なものがあり、美しくできています。しかしこれらは入手が難しく、取り扱いが難しい問題があります。これらの素材は接着剤で貼りあわせられたものの表面に紙(薄板)を貼ったものです。したがって木ねじをねじ込むと砕けやすいことが多いです。 Corian は粉末のアルミニウムを粘土に混入したアクリルです。(訳者注:これは一般的には人造大理石と言われている物です。主にサニタリーなど家庭のでの水まわりで使用され、音響関係の振動吸収に優れています。ただし加工性が悪く、精密加工が困難です。) Avonite、 Gibraltar と Surell は主にポリエステル樹脂でできています。
1.25cm 厚の 0.3 × 0.3m で 26 ドルです。比重: 100 ポンド/立方フィート。

大理石: SDHA
大理石でスピーカエンクロージャを作る場合はユニットの取付穴をどうやってあけるかが問題になります。炭素綱の刃先をつけたドリルを使えば穴を開けることはできますが、刃がすぐにだめになる問題があります。また接着や補強をどうするかにも問題があります。ただし、上手く加工できれば素晴らしい仕上がりが期待できるでしょう。
4cm 厚の 0.3 × 0.3m で 25 〜 45 ドルです。比重: 160 ポンド/立方フィート。

砂や鉛をはさんだ合板: SDAMC
もし十分に時間をかけることができるのなら、ぜひこれに挑戦してみて下さい。作り方を説明すると、まず普通の合板で単純な箱を作ります。そして、次に少しのスペースが取れるように一回り大きな箱をつくります。その後、スペースに砂、又は溶かした鉛を注ぎ込みます。このようにして作ったエンクロージャはかなり重くなりますが、堅牢かつダンピング特性に優れたすばらしいものになるでしょう。砂を使用する場合、前もってオーブンで消毒してから使って下さい。

ハニカム中空構造のアルミ板 (Aerolam): SDHL
この素材は飛行機の床材で使れれるものす。もしあなたの近所で飛行機事故が発生したなら、飛行機の残がいを拾い集めておくのもよいかもしれません。(訳者注:冗談がきつい!)この素材は現状手に入れることができるかもしれない素材のなかでは最も軽量なものです。もし本当に挑戦するのなら、フロントバッフル面だけにこの素材を使っても良いかもしれません。ただし、加工にはエポキシが必要になるでしょう。

成型コンクリート: SDHC
この素材を使うときには、コンクリートの中に鉄筋などをいれておくのがこつです。コンクリートはダンピング特性にも優れています。コンクリートの成型をするときには型に油を塗っておくことを忘れないで下さい。普通、コンクリートスピーカには MDF のフロントバッフルを使いますが、ユニットの穴の部分をボール紙等で型を起こせば一体成型することも可能です。またさらに、普通の合板スピーカボックスを作って、そしてその中にコンクリートを塗る方法もあります(訳者注:本気か!)。

どんなボックスの場合でも、板をより厚くすることや、補強することによって改善が得られます。箱の強度は厚みの 3 乗に比例すると言われていますので、わずかに厚みを増やしただけでもかなり効果があります。厚いパネルは高い共振周波数を持つ利点もあります。

ボックスの内側にタイルをモルタルで張り付ける方法も効果的です。箱の出来上がりが不完全な場合でもこの対策は後からできます。ただし、スピーカターミナル部分まで張り付けてしまうと後から加工できないので注意して下さい。

ボックスの弱い部分を補強することを考えてください。例えば、木材の節目、スピーカターミナル部分などを補強することは効果的です。特に、フロントパネルの補強は最も効果があります、フロントパネルは 2 倍厚で作ることをお薦めします。

9.21B スピーカーキャビネットに入れる吸音材は何が良いですか?

ここでは、密閉型とバスレフの場合についてコメントします。その他の場合には少し理論が異なりますので注意して下さい。

密閉型用として、 NHT スピーカー社ではポリエステルを使っています。他のいくつかのメーカーでは、グラスファイバーの特性に似ているデンマーク製のポリエステルを使っています。一般に入手可能なポリエステルには主に 2 種類のポリエステルがあります:枕用のもの、そしてオーディオ - スペックのポリエステルです。

一般に売られている枕用のものは使わないでください。それは安価で入手しやすいですが、中音域だけでなく低域を吸収する傾向があります。ただしいくつかの布団店では枕用として Stearns Technical Textiles 社の "Super Good Stuff" というものを売っています。これはオーディオ - スペックポリエステルと同様の効果を発揮する、高価でない材料です。

バスレフ型の場合は、内部の反射雑音を減らすために出口付近の内壁に添った部分と、直接音が反射する部分に羊毛やグラスファイバーを貼るのが理想的です。これらの材料は密閉型システムではうまくいかないので注意して下さい。羊毛やグラスファイバーはポリエステルより多くの反射音吸音力を持っています、しかしポリエステルは中音域だけを吸収する特長があります。密閉型システムでは低い周波数での吸音力は望ましくありません。
(著者のメモ:私は両方を混合して使うことも試みてみましたが、あまりよい結果は得られませんでした。)

吸音材の量や配置、材質などは、プロのデザイナーの場合でも多くが試行錯誤の末に決定しています。新しいシステムの開発では必ず吸音材を使って実験が行なわれます。プロの設計者の場合は様々なパラメータの数値と、パッシブインピーダンスなどをモニターしながら調整を進めます。

吸音材を調整することは低音を調整する最後のステップで、システム Qtc と共鳴を調整するために行なわれます。密閉式の場合、ポリエステルの量が増加すれば、共鳴と Q は次第に低下します。これは数学上はダンピング抵抗と音ー熱変換効率によって示されます。吸音材を増やしていくと、ある時点で、効果が最大になる点があり、それ以上増やしていくと逆に効果は低下していきます。経験豊かなデザイナーは、インピーダンス対頻度曲線をモニターすることによって僅かな時間で最適な量を見いだすことができます。

また、吸音材は定在波を減らしたり、フィルタリングするための重要な効果を持っています。しかしながら、吸音材はこれにたいして比較的わずかしか効果がありません。

9.22 スピーカー保護のためにはどんなヒューズやブレーカーを使えばよいのですか?

現代の多くのスピーカは 2 つ以上のドライバユニットで構成されており、その間にはネットワーク(コイル、抵抗、コンデンサ)などが接続されています。したがって、ヒューズを直列につないでも全てのドライバを保護することは不可能です。

ブレーカーはスピーカー防護のために非常に良くない選択です。それらは直列抵抗、直列インダクタンスなど、すべてのパフォーマンスを低下させます。また、ブレーカーはスピーカの損傷メカニズムにマッチしません。

ヒューズは少しましで、ツイーターを守る効果はすこしありますが、しかしまだたいへん良くありません。これはスピーカーが音量対熱量にたいしてリニアではないからです。大きな音で演奏するとボイスコイルはかなり暖まりますが、ヒューズは温度に対してだけ作動するので完ぺきではありません。

もしあなたがヒューズでスピーカを守ることを望むなら、普段聞いている最大の標準的な音量から少しだけ大きい音でもすぐに動作するヒューズを使ってください。音質に影響はありますし、すぐに切れてしまうかもしれませんが、現在考えられる最良の策です。ウーファ用として、 1 アンペアのヒューズから始めて、そして少しずつ大きなものにしてみて下さい。ツイーター用は、 100mA から始めてください。

豆電球と抵抗をセットにして小さいチューブの中に入れた安いツイータープロテクターが市販されています。これはけっこう上手く機能します。もしツイーターネットワークの直列抵抗が数 10 分の 1 オームのレベルしか変化しないなら、それほど音に影響しないでしょう。しかし音に影響することは確かですし、これも万全ではありません。

 

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