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 ▼人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/12(土) 2:30
   ┣Re:人間は音の位相を感知できない?  今村 01/5/12(土) 7:08
   ┃  ┣実験  むーぱぱ 01/5/12(土) 8:29
   ┃  ┃  ┣Re:実験  Sir Q.K 01/5/12(土) 13:46
   ┃  ┃  ┃  ┗Re:追試  Sir Q.K 01/5/14(月) 0:30
   ┃  ┃  ┗Re:実験  今村 01/5/13(日) 21:50
   ┃  ┃     ┗Re:実験  UTiCd 01/5/14(月) 0:48
   ┃  ┃        ┗Re:実験  今村 01/5/14(月) 11:50
   ┃  ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  石井 01/5/12(土) 10:29
   ┃     ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  良蔵 01/5/12(土) 13:00
   ┃        ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  石井 01/5/12(土) 16:43
   ┃           ┣Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/13(日) 2:34
   ┃           ┣Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/13(日) 3:24
   ┃           ┃  ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  石井 01/5/13(日) 10:24
   ┃           ┃     ┗コンデンサスピーカの動作 Re:人間は音の位相を感...  かんなえ 01/5/13(日) 14:00
   ┃           ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  良蔵 01/5/13(日) 9:23
   ┃              ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  石井 01/5/13(日) 10:16
   ┣Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/13(日) 2:12
   ┃  ┣Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/13(日) 14:29
   ┃  ┃  ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/13(日) 15:36
   ┃  ┃     ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/14(月) 1:42
   ┃  ┃        ┣複雑怪奇 Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/14(月) 3:47
   ┃  ┃        ┃  ┗Re:複雑怪奇 Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/15(火) 0:36
   ┃  ┃        ┃     ┗聴覚中枢 Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/15(火) 4:04
   ┃  ┃        ┃        ┗Re:聴覚中枢 Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/16(水) 2:21
   ┃  ┃        ┃           ┗両耳間時間差による音源方向の知覚閾値 vs 周...  かんなえ 01/5/16(水) 16:44
   ┃  ┃        ┃              ┗Re:両耳間時間差による音源方向の知覚閾値 vs 周...  Sir Q.K 01/5/17(木) 1:21
   ┃  ┃        ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  今村 01/5/14(月) 8:23
   ┃  ┃           ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/14(月) 23:45
   ┃  ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  今村 01/5/13(日) 20:21
   ┃     ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  かんなえ 01/5/13(日) 22:10
   ┃        ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  今村 01/5/14(月) 9:23
   ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  Mammoth 01/5/13(日) 6:21
      ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/13(日) 14:44
         ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  APPLE ONE 01/5/14(月) 1:33
            ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/14(月) 2:36
               ┗Re:人間は音の位相を感知できない?  APPLE ONE 01/5/14(月) 19:52
                  ┗バイノーラルについて Re:人間は音の位相を感知できない?  Sir Q.K 01/5/15(火) 1:09

 ───────────────────────────────────────
 ■題名 : 人間は音の位相を感知できない?
 ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>
 ■日付 : 01/5/12(土) 2:30
 -------------------------------------------------------------------------
   最近立ち読みで知ったのですが、
人間の耳にはそれぞれ別々の周波数を感知する約4000個の神経があり、
どの神経がどのくらい反応したかによって、
その音のスペクトルを脳が認識し、どんな音が鳴ったかを判断するらしいのです。
その本には「つまり人間の耳はフーリエ解析をしている」と結論してありました。

で、ここからは私の推論なんですが、
個々の神経が自分の割り当ての周波数かどうかを判定するためには
最低限1サイクルは待たなければいけません。
恐らく共振を利用しているんではないでしょうか。
とすると、脳には位相がどうなっているかなんて伝わらないことになります。
考えてみると科学反応を利用している神経線維のスイッチング速度なんて
せいぜいmsecオーダーでしょうから、
そうする以外に音を脳に伝える方法が無いように思えます。

「そりゃ正相と逆相の区別がつく訳が無い」
と自分で勝手に納得していますが、みなさんどうでしょうか。

...雑談の部屋向きな話題だったかもしれません。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 今村 <absolutes@nifty.com>  ■日付 : 01/5/12(土) 7:08  ■Web : http://homepage2.nifty.com/As/  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>最近立ち読みで知ったのですが、
>人間の耳にはそれぞれ別々の周波数を感知する約4000個の神経があり、
>どの神経がどのくらい反応したかによって、
>その音のスペクトルを脳が認識し、どんな音が鳴ったかを判断するらしいのです。

僕も、同様のことを聞きました。
人間は周波数成分でのみ、音を聞いているそうですね。

>その本には「つまり人間の耳はフーリエ解析をしている」と結論してありました。

あははは (^ ^;
実は僕も全く同じ感想を持ちましたが、「まるで見てきたような
ことを言う」と思われるので、そう考えるのはやめました。
まあ、周波数成分の分解能が優れている、ということなのでしょう。
対して、振幅成分の分解能は非常に鈍感ですね。

>で、ここからは私の推論なんですが、
>個々の神経が自分の割り当ての周波数かどうかを判定するためには
>最低限1サイクルは待たなければいけません。

そうですね。「相対位相差」は、脳内で演算すればいいから判断できるけど、
「位相」は判断できない。だからabsolute phaseは判断が
つきにくいのでしょう。
ただ、両ch位相ひっくり返して聴くと、差が判るヨと言う人は多いですね。

>恐らく共振を利用しているんではないでしょうか。

なるほど、そうかも知れませんね。
4000本のうち、共振レヴェルの高い神経が選択される。
分布周波数が判る。まるでピアノの弦ですね。
4000本というと、まるで12ビットしか分解能が無いようですが、
そこはそれ、アナログ。きっと数本が共振して、その共振の比率で
正確な周波数ピークが判断できるのでしょう。

>「そりゃ正相と逆相の区別がつく訳が無い」
>と自分で勝手に納得していますが、みなさんどうでしょうか。

僕もそんな気がします。
ところで、僕はずっと急峻な波形の方がabsolute phaseの判断が付き易い
と思っていたんですが、上記の理由から実際は逆で、滑らかな波形
(例えば正弦波)の方が絶対位相の判断が付き易いそうです。
なんだか不思議ですね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 実験  ■名前 : むーぱぱ  ■日付 : 01/5/12(土) 8:29  -------------------------------------------------------------------------
   では、実験です。

ヘッドフォンと鰐口クリップを用意します。

ヘッドフォンで、両耳正相、片耳逆相、両耳逆相の音を聴いてみます。
さて、判別できるかな(^^)
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:実験  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/12(土) 13:46  -------------------------------------------------------------------------
   ▼むーぱぱさん:
>では、実験です。
>
>ヘッドフォンと鰐口クリップを用意します。
>
>ヘッドフォンで、両耳正相、片耳逆相、両耳逆相の音を聴いてみます。
>さて、判別できるかな(^^)

ウォークマンのイヤフォンを分解してやってみました。
(関係ないですが、あれってエナメル線を使ったリッツ構造になってるんですね)

結果なんですが、両耳正相と両耳逆相との違いは判りませんでした。
片耳逆相の場合にも、スピーカーの片ch逆相とは違って明確な違いはありませんでしたが、
骨伝導の領域で干渉がありますから、ブラインドテストを何とかパス出来そうな程度の違いは聞き取れました。

左右の耳ではっきり逆相で音が鳴っているのに人間には判らないってのはちょっと奇妙ですね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:追試  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 0:30  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:

私の弟(一応オーディオファンです)を使ってブラインドテストをやってみました。

両耳逆相(両耳正相 で聞いた直後、同じ音を 両耳正相 又は 両耳逆相 で聞かせる)
 自分:50回の実験で、正解28回。(有意差とは言えませんね)
 弟:「全然判らない」と断言。テスト中断。

片耳逆相(両耳正相 で聞いた直後、同じ音を 両耳正相又 は 片耳逆相 で聞かせる)
 自分:10回の実験の内、1回不正解。(不正解だったソースはクラシックです)
 弟:全問正解。

この実験で、弟から興味深い話が聞けました。

弟は「両耳正相が頭の中に定位するけど、片耳逆相の場合は両耳に定位するからすぐに判る」と言っていました。

私の場合どちらのケースでも両耳付近に定位しますが、
片耳逆相の時に限って微かに歪んだような感じがするので、それを手がかりに判別します。

どちらが多数派なんでしょうか。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:実験  ■名前 : 今村 <absolutes@nifty.com>  ■日付 : 01/5/13(日) 21:50  ■Web : http://homepage2.nifty.com/As/  -------------------------------------------------------------------------
   ▼むーぱぱさん:
>ヘッドフォンで、両耳正相、片耳逆相、両耳逆相の音を聴いてみます。
>さて、判別できるかな(^^)

さきほど、ヘッドフォンを買って戻ってきました。(笑)
やっと半田付けが終わり、いくつかテストしてみましたので
ご報告します。驚きました。非常に面白かったです。


用意したセット:
 インナーイヤーヘッドフォン
  つまり頭部伝達関数も耳介も音に関与しなくなります

 2回路2接点スイッチ が×2つ並んだ スイッチ
  これで、両耳正相/片耳逆相/両耳逆相 が一瞬で
  スイッチできます。
  切換のタイムラグが全くありませんのでテストに便利です。

用意したソース:
 A)明らかな音量ステレオ(つまりにせのステレオ=マルチモノ)
 B)位相差ステレオ(明らかなワンポイント)クラシック
 C)位相差ステレオその2 音場録音
 D)位相差ステレオその3 ダミーヘッド録音
 E)正弦波 250Hz
      500Hz
      1kHz
      5kHz
      10kHz


まず先に、結論だけ言ってしまいます。

・両耳正相 対 両耳逆相
  「気のせい」レベルで音が違います。「同じか?」と聞かれれば、
  同じとは言いたくない、そういうレベル。ソースによって
  差があります。特にモノラル正弦波では「全く」感知できませんでした。

・両耳正相 対 片耳だけ逆相
  これはもう、滅茶苦茶違います。はっきり解ります。
  微妙な差などではありません。サルでも判るレベルで大きく違います。
  ただ、これもソースによって随分と違うようです。
  非常に不思議な体験をしました。

2つめの「差」について、ソースごとにレポートします。

A)マルチモノ
こういうものでは判らないのかも知れない?と思っていましたが、かなり
はっきりと差が出ました。ただ、“空間に漂うシンセ”などは良く判りません。
中央定位している「筈」の「ヴォーカル=モノラル」で特にはっきりと
判りました。

B)オケのワンポイント録音です。
残響をたっぷりと取り込んだオケ。
なぜかこれが一番判りにくかった?? なぜだろう??

C)朝鮮の伝統民謡「パンソリ」を捉えたワンポイントです。
これはもう、度肝を抜くほど違います。サルでも判ります。
ヘッドフォンで聞いていると、音場と言うのは茫漠として良くわかりませんが、
音色からしてガラリと変化し、まるで別物になってしまいます。

D)ダミーヘッド
さすがダミーヘッドです。ヘッドフォンで聞いていても方向性や空間を
感じます。しかし、スピーカーの方が優れていると感じます。
これもスイッチすると非常に大きな差が感じられました。

E)正弦波
ウェーヴジェネレーターで純正弦波を生成し、それを聞きます。
実は、一番びっくりしたのがこれです。モノラル信号なのですが、
片耳だけ逆相にしたときの差が最もはっきりわかるのは、実は
モノラルの正弦波でした。余計な混ぜものが少ないせいでしょうか?

250Hz   鬼のように違います。
500Hz   はっきり違います。
1kHz    違いますね。
5kHz    あれっ・・・・・?違う・・?よね?
10kHz   判りません・・・同じ音です。

奇しくも、かんなえさんが投稿された5kHz説を裏付けるかのような、
実験になってしまいました。外有毛細胞が働いていないのでしょうか?

ちなみに、250Hzが180度の位相ずれ、これすなわち、距離にして約70cmほど
の距離差を意味します。つまり、ヒトの両耳間が70cm離れているとしたら、
真横から聞いたときにちょうどこの程度の位相差になります。
でもヒトの耳は20cm程度しか離れていません。

しかし、反射を利用して残響を聞けば、この程度の位相差というのは
受け取る可能性があります。現実には、「余り経験のない音」としても
良いはずなのですが、その差ははっきりと判りました。

なお、駄文・感想なのですが、ヘッドフォン久しぶりに使いました。
ヘッドフォンって音場再現性が悪いですね。定位しませんね。
人間の耳って、HRTFや耳介を奪われてしまうと、こんなに能力低いの?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:実験  ■名前 : UTiCd <kz@uchi.co.jp>  ■日付 : 01/5/14(月) 0:48  -------------------------------------------------------------------------
   >ヘッドフォンって音場再現性が悪いですね。定位しませんね。
>人間の耳って、HRTFや耳介を奪われてしまうと、こんなに能力低いの?

 人間の聴感はいつもの耳に極限まで最適化されているので、その他では
うまく働かないということなのだと思っています。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:実験  ■名前 : 今村 <absolutes@nifty.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 11:50  ■Web : http://homepage2.nifty.com/As/  -------------------------------------------------------------------------
   ▼UTiCdさん:
>>ヘッドフォンって音場再現性が悪いですね。定位しませんね。
>>人間の耳って、HRTFや耳介を奪われてしまうと、こんなに能力低いの?
>
> 人間の聴感はいつもの耳に極限まで最適化されているので、その他では
>うまく働かないということなのだと思っています。

そのようですね。
「頭内定位」とかリクツでは解っていましたが、
僕にはそれすら検知できませんでした。
ようするに、どこに定位しているのかさっぱり解らないのです。

ひとつだけ、はっきり認識したこと。
「音像は、HRTF抜きでは“前方に”定位しない。」
と、感じました。
位相差だけでは、方向認知は全然ダメみたいですね。
複数の判断キーで、総合的に方向というものが判断されていると
痛切に感じました。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 石井  ■日付 : 01/5/12(土) 10:29  -------------------------------------------------------------------------
   ▼今村さん:
>そうですね。「相対位相差」は、脳内で演算すればいいから判断できるけど、
>「位相」は判断できない。だからabsolute phaseは判断が
>つきにくいのでしょう。

私も人間には絶対位相の判断は出来ないのでは?
という意見を持っています。

それでもいや俺は出来る!と言い張る人はいますが、その場合、
オーディオ装置の大部分は完全バランス伝送を行っている訳では無いので、
それによる特性の差を聴き取っているだけでは無いか、と感じています。

>ただ、両ch位相ひっくり返して聴くと、差が判るヨと言う人は多いですね。

音が異様に広がったりしますから、普通分かりますよね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 良蔵 <tmorit@nifty.com>  ■日付 : 01/5/12(土) 13:00  -------------------------------------------------------------------------
   >タイトル: Re:人間は音の位相を感知できない?
>発言者: 石井
>▼今村さん:
>>そうですね。「相対位相差」は、脳内で演算すればいいから判断できるけど、
>>「位相」は判断できない。だからabsolute phaseは判断が
>>つきにくいのでしょう。
>
>私も人間には絶対位相の判断は出来ないのでは?
>という意見を持っています。
>
>それでもいや俺は出来る!と言い張る人はいますが、その場合、
>オーディオ装置の大部分は完全バランス伝送を行っている訳では無いので、
>それによる特性の差を聴き取っているだけでは無いか、と感じています。

私も、本来、絶対位相は関知出来ないと思います。
ただ、スピーカーもマイクも完全に線形では無いので、この差が聞き取れる
と言うことだと思います。
コーン紙が前に動くときと後ろに動くときと、簡単に考えても条件が異なる
のは分かると思います。
で、どちらが正しいかと言うとどちらも正しくないので、好きな方で良いので
は無いでしょうか。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 石井  ■日付 : 01/5/12(土) 16:43  -------------------------------------------------------------------------
   ▼良蔵さん:
>私も、本来、絶対位相は関知出来ないと思います。
>ただ、スピーカーもマイクも完全に線形では無いので、この差が聞き取れる
>と言うことだと思います。
>コーン紙が前に動くときと後ろに動くときと、簡単に考えても条件が異なる
>のは分かると思います。
>で、どちらが正しいかと言うとどちらも正しくないので、好きな方で良いので
>は無いでしょうか。

言えますね。
私はエレクトロニクス機器についての問題ではないか、と考えていましたが、
スピーカやマイクの様にメカニズムを持つ機械の方が大きな問題を持っていますね。
勿論ヘッドフォンでもそういう意味では線形性は低いですから、結局実験したとしても、
人間の耳が絶対位相を関知しているのか、装置の非線形を感じ取っているのか分からない、という
結論になりそうです。

ところでスタックスのイヤースピーカの様にプッシュプルで振動膜が駆動されている場合、
絶対位相に影響は受けづらいという感じはしますが、どうなんでしょうね?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 2:34  -------------------------------------------------------------------------
   ▼石井さん:
>▼良蔵さん:
>>私も、本来、絶対位相は関知出来ないと思います。

>人間の耳が絶対位相を関知しているのか、装置の非線形を感じ取っているのか分からない、という結論になりそうです。

どこにレスをつけるか迷ったので、最後尾に付くことにしました。

絶対位相ネタですが、旧掲示板に以下のような根拠薄弱な説を書いたことがあります。make4/00809

以下は引用

絶対位相についても、有毛細胞の興奮の仕方で説明できる気がします。(信用しないでね)

内有毛細胞は倒れる方向で脱分極の仕方が違います。
内有毛細胞の毛の先端に微細な変位を与えて受容器電位を測るという実験があって、
感覚毛をより背の高い不動毛の方向に曲げるとチャネルが開き、逆方向でチャネルが
閉じています。
0.1度の傾きで電流が流れ始め、10度で飽和するまで電流は増加しますが、反対方向の
傾きでは反応しません。ダイオードみたいな半波整流の応答特性です。

実際、正弦波で刺激した時に、位相ごとの蝸牛神経繊維の発火頻度(ピリオドヒスト
グラム)を横軸位相でグラフにすると半波整流のグラフになります。

正負2種類のクリック音(100usec.)で刺激してみると、クリック音では基底板
の共振が観測され、測定した部位の特徴周波数の周期間隔で減衰振動が観測できます。

鼓膜を押す方向(中耳腔を圧縮する方向)の刺激は、鼓膜を引く方向(中耳腔を膨張させる
方向)の刺激より最初の半波のピークが特徴周波数の周期の1/2程度「遅れ」ます。
Kiang NYS,Watanabe T,Thomas EC,et al:Discharge Patterns of Single Fibers
in the Cat's Auditory Nerve.Res Monogr,No35,MIT Press,Cambridge,1965

以前、どなたかが聴覚は陰圧刺激に反応しないなど、おっしゃっておられましたが、ここ
では陰圧に立派に応答しています。
しかも、陰圧の方が陽圧よりタイミング的には早く応答しています。
応答タイミングに違いがあるわけですから、絶対位相で感覚が違う可能性はありですが
感覚そのものとしては観測されていません。

引用終り

ちなみに、私は音楽信号で絶対位相は判別出来ませんがタイミングやリズムの乱れに
注目して聴けばわかるような気もします。
絶対位相が正しくないとこれらが乱れるはずです。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 3:24  -------------------------------------------------------------------------
   >ところでスタックスのイヤースピーカの様にプッシュプルで振動膜が駆動されている
>場合、絶対位相に影響は受けづらいという感じはしますが、どうなんでしょうね?

余計な事ですが、Staxなどのプッシュプル型のコンデンサスピーカでの振動板位置と
駆動力の関係は直線的ではありません。

プッシュプルと言うと中点が安定しているように聴こえますが、入力信号が無いときの
振動板にかかる力は両側から引っ張られる力だけで押す力はありません。
引っ張られる力は電極間距離に反比例しますので、振動板は中央で安定するのではなく
山の尾根に立たされた状態のようなもので、ちょっとした力のアンバランスで、どちら
かにずれていきます。中点からずれるほど引っ張る力は増加しますから、これと振動板の
張力とがバランスした点で振動板は止まります。
普通はこのような中央からずれた位置が振動板の無信号時の位置になります。信号が
入ると一応プッシュプルで力が働きますが、中心点がすでにずれているので、対称な
駆動力にはなりません。

振動板の安定位置はその時々で変わり2ヶ所あることになりますが、中点から安定位置
までの距離より大きな振幅で振動すると、突然、反対側の安定点にジャンプすることに
なります。

この考え方は大学時代(約30年前)にStaxに直接確かめ、その様な振動をすることで
間違いないとの返事をいただいています。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 石井  ■日付 : 01/5/13(日) 10:24  -------------------------------------------------------------------------
   ▼かんなえさん:

詳しい説明有り難うございます。

>振動板の安定位置はその時々で変わり2ヶ所あることになりますが、中点から安定位置
>までの距離より大きな振幅で振動すると、突然、反対側の安定点にジャンプすることに
>なります。

安定位置が2箇所ある、という下りがちょっと分かりません。
出来ればもう少し詳しい説明をお願い出来ませんでしょうか?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : コンデンサスピーカの動作 Re:人間は音の位相を感...  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 14:00  -------------------------------------------------------------------------
   ▼石井さん:
>安定位置が2箇所ある、という下りがちょっと分かりません。
>出来ればもう少し詳しい説明をお願い出来ませんでしょうか?

電極を対向させて電圧をかけるとコンデンサになり電極表面に電荷がたまりますが
これは互いに引き合う力です。この力は電極同士の距離が近づくほど増加します。

プッシュプル型のコンデンサスピーカでは2つの固定電極の中心に振動膜があり
振動膜に成極電圧がかけてあり、電荷がチャージします。
振動膜と2つの電極の間にはそれぞれ引っぱる力が発生しますが、押す力はこの時点では
発生しません。

振動膜は正しく2つの電極の中点にあることは現実的にはほぼありえません。始めから
どちらかにわずかに接近しています。
振動膜が中点からずれたとき中点に戻す力が働けば中心点で振動膜は安定します。
しかし、実際には、振動膜が中点からずれてどちらかの電極に接近すると、接近した側の
引力は強くなり、離れた側の引力は弱くなります。
結果的に電極を中心点から離す方向で力が働き、この力は中点から離れるほど強くなります。

もし自由に動ける電荷だけが宙に浮いているとすると、電荷はどちらかの電極に吸着され
消滅します。
幸いなことに、電荷が載っている振動膜には張力がありますから、振動膜を片寄らせよう
とする力と膜の張力とがバランスした点で振動膜は安定します。
この安定点は2つの電極のそれぞれの側に中点からある程度離れた場所になります。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 良蔵 <tmorit@nifty.com>  ■日付 : 01/5/13(日) 9:23  -------------------------------------------------------------------------
   >タイトル: Re:人間は音の位相を感知できない?
>発言者: 石井

>人間の耳が絶対位相を関知しているのか、装置の非線形を感じ取っているのか分からない、という
>結論になりそうです。
>
>ところでスタックスのイヤースピーカの様にプッシュプルで振動膜が駆動されている場合、
>絶対位相に影響は受けづらいという感じはしますが、どうなんでしょうね?

どうなんでしょうか? 確かにダイナミック型の普通の物よりはかなり有利な気が
しますがそれでも振動板の前後の条件がそろっている訳ではありませんし。

絶対位相は分からないだろうと書いて、もう一度考え直したのですが、鼓膜だって
かなり非線形ですし内耳はもっと非線形のような気がします。
そう考えると絶対位相を感じることは不可能では無いと思います。
ただ、自然界で絶対位相に何か意味があるかというと、全く無いため脳の検出
感度が著しく低いように思われ、実際の所、絶対位相の検出は非常に困難
だと思います。

しかし、マイク、スピーカーを通して聞くと前記のように非線形歪みが発生
してしまうのでこちらは検出出来る可能性が高くなると思います。

結論としては、人間の耳は、絶対位相を検出できる可能性はあるが、スピーカー
を通して聞く場合、スピーカの歪みと絶対位相の違いを区別するのは大変困難
であり、現在の技術で絶対位相のみの検出を検証することは非常に困難である
と思います。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 石井  ■日付 : 01/5/13(日) 10:16  -------------------------------------------------------------------------
   ▼良蔵さん:
>絶対位相は分からないだろうと書いて、もう一度考え直したのですが、鼓膜だって
>かなり非線形ですし内耳はもっと非線形のような気がします。

そうですね。あぶみ骨?の構造からも何となく非線形な感じがします。

>そう考えると絶対位相を感じることは不可能では無いと思います。
>ただ、自然界で絶対位相に何か意味があるかというと、全く無いため脳の検出
>感度が著しく低いように思われ、実際の所、絶対位相の検出は非常に困難
>だと思います。

九州工芸大学の音響工学を専門にしていた会社の先輩も、人間には絶対位相は
感知出来ないはずだが、と言っていました。

>結論としては、人間の耳は、絶対位相を検出できる可能性はあるが、スピーカー
>を通して聞く場合、スピーカの歪みと絶対位相の違いを区別するのは大変困難
>であり、現在の技術で絶対位相のみの検出を検証することは非常に困難である
>と思います。

私もそういう整理で良いかと思います。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 2:12  -------------------------------------------------------------------------
   旧掲示板でこの話題は書いたことがあるような気もしますが、

▼Sir Q.Kさん:
>人間の耳にはそれぞれ別々の周波数を感知する約4000個の神経があり、

約ですが、ヒトの内耳には、13、400個の外有毛細胞と3、400個の内有毛細胞があります。
内耳の基底板では進行波が出来ますが、その振幅は奥に行くほど大きくなり、最大値に
達したあと急速に減衰します。振幅の最大になる場所は周波数ごとに変わり、入り口に
近い部分が高い周波数、奥のほうが低い周波数になります。

しかし、受身の進行波で振動するだけでは振幅が小さすぎて周波数を分離して聴くのには
不十分です。これに外有毛細胞が役立ちます。外有毛細胞は運動能力があり、基底板の
振動を増幅します。
周波数と振動が最大になる場所との関係は、主として後者で決まっているそうです。
この選択性はQで表すと約10程度です。

この場所によるピッチの他に、約5kHz以下の周波数では刺激音の半波整流した成分の
振幅に対応して、決まった位相(フェーズロック)で蝸牛神経の放電が起きます。
多数の神経からの放電をまとめて見ると、放電頻度-時間のグラフは刺激音を半波整流
した形になります。つまり、5kHz以下では位相の情報がほぼ正確に内耳から中枢に
送り出されています。

>その本には「つまり人間の耳はフーリエ解析をしている」と結論してありました。

フーリエ解析では時間窓が短くなると周波数分解能はどんどん落ちますが、フーリエ
解析と考える場合よりも、聴覚はより短い時間窓での周波数分解能が高いなど違いがあり
ウェーブレット変換の方がより聴覚の性質に近いと言われているようです。

>とすると、脳には位相がどうなっているかなんて伝わらないことになります。

というわけで、位相情報は伝えられています。大昔の実験で、持続音での位相の違いは
音色の違いにあまり結びつかないと言うのがあります。日本では、持続音とか音色とかの
前提が外れ、聴覚は位相に感じないと言う誤った記載が教科書にまで書かれていた時代が
あったようです。

>考えてみると科学反応を利用している神経線維のスイッチング速度なんて
>せいぜいmsecオーダーでしょうから、

一つ一つの神経の脱分極には時間がかかりますが、相対的時間差は伝えられます。
音像定位には両耳間時間差が重要ですが、最小検出閾値は正中面で9〜28usecです。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/13(日) 14:29  -------------------------------------------------------------------------
   ▼かんなえさん:

詳しい解説ありがとうございます。

つまり、あまり高くない周波数であれば、個々のセンサーは
波形の正のピーク付近でインパルスを発生する仕組みになっているから
脳にも位相情報が伝わっている、ということですね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 15:36  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>つまり、あまり高くない周波数であれば、個々のセンサーは
>波形の正のピーク付近でインパルスを発生する仕組みになっているから
>脳にも位相情報が伝わっている、ということですね。

内有毛細胞が音の知覚に直接関係しますが、これ自体はレバーのついた可変抵抗器
みたいなものです。有毛細胞の感覚毛が傾くと細胞膜のチャネルが開いて電流が
流れ、膜の内外での電位差が変化します。

内有毛細胞には10〜20の神経終末が接していて、それぞれ興奮する電位が違います。
全く信号がないときにも神経終末からつながる神経細胞は自発的に放電していますが
内有毛細胞の膜電位が変わると放電頻度が増加します。

いろいろなレベルで興奮する神経が集まることで信号の強さに対応して神経の発火する
総数が増加する仕組みです。

フェーズロックすると言うのは、このひとつひとつの神経終末とそれにつながる
神経線維の中から一本だけを取り出して観測した場合に、刺激音の振幅の特定の位相
(最大値=ピークである必要はありません)でフェーズロックして発火すると言う意味です。

半波整流の極性は鼓膜面で陰圧になる方向が通過する方向で、陽圧になる方向では
内有毛細胞は反応しません。

このフェーズロックが働く周波数の上限は以前は1.5kHz程度とするものが多かったの
ですが、最近は5kHz説なども見かけます。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 1:42  -------------------------------------------------------------------------
   ▼かんなえさん:
>このフェーズロックが働く周波数の上限は以前は1.5kHz程度とするものが多かったの
>ですが、最近は5kHz説なども見かけます。

ちょっと質問させてください。
よくよく考えてみると、どうも納得できなんです。

ニューロンの脱分極のパルス幅は1msec程度(調べました)ですから、
5kHzの信号を伝えるのは原理的に無理だと思えます。
それとも、聴覚の神経だけは特別に速いのでしょうか。

また伝達経路が複数存在すれば、500Hzの信号さえ
脳にたどり着く頃にはタイミングがばらついてしまい、
波形は完全に崩れてしまうと思えるのですが、どうなんでしょうか。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 複雑怪奇 Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/14(月) 3:47  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>▼かんなえさん:
>>このフェーズロックが働く周波数の上限は以前は1.5kHz程度とするものが多かったの
>>ですが、最近は5kHz説なども見かけます。
>
>ちょっと質問させてください。
>よくよく考えてみると、どうも納得できなんです。

生き物の仕組みは複雑怪奇で、ヒトの理解の及ぶ範囲にはおのずと限界があると言う事が
前提です。複雑な仕組みの一端をのぞき見て興奮しているにすぎませんから、納得できる
はずもありません。現象をなぞっているだけとお考え下さい。

>ニューロンの脱分極のパルス幅は1msec程度(調べました)ですから、
>5kHzの信号を伝えるのは原理的に無理だと思えます。
>それとも、聴覚の神経だけは特別に速いのでしょうか。

内有毛細胞にシナプスを形成する神経は普通大型で反応速度も速そうですが、フェーズ
ロックしたスパイクがどの程度の周波数までフェーズロックし続けるのかは、単一神経
からの記録でなく、多数の神経の放電をまとめて観察して横軸時間、縦軸発火頻度の
グラフ(PSTヒストグラム)を書かせて判断しているようです。

このグラフ上に刺激周波数と同じ周期のピークが見られるかどうかを観測すると、
ある程度より高い周波数では刺激周波数に同期したピークが見られなくなりますので、
この周波数より上ではフェーズロック出来なくなったと判断しているのです。
もしかすると個々の神経は刺激音の数周期おきにフェーズロックしているのかもしれま
せんね。

余談ですが、外有毛細胞を取り出して電気刺激すると、なんと25kHzまで追従したと言う
観測もあります。どうしてこんなことができるのか、もちろんわかっていません。

>また伝達経路が複数存在すれば、500Hzの信号さえ
>脳にたどり着く頃にはタイミングがばらついてしまい、
>波形は完全に崩れてしまうと思えるのですが、どうなんでしょうか。

そのまま大脳皮質まで行くわけではありません。内耳のすぐ横は脳幹で、ここに蝸牛神経
核という中継点があります。ここである程度情報処理が行われ、さらに上位の中枢に情報
が伝わります。上に行くほど理解できないことが増え、信号のパスさえ十分にはわから
なくなってきます。

位相情報がどのレベルで整理整頓されるのかは不明ですが、音階弁別機能は蝸牛神経核で
早くも処理されていることがわかりつつあるようで、大脳皮質まで行く前に脳幹レベルで
かなりの処理が行われていると見られています。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:複雑怪奇 Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/15(火) 0:36  -------------------------------------------------------------------------
   ▼かんなえさん:
>内有毛細胞にシナプスを形成する神経は普通大型で反応速度も速そうですが、フェーズ
>ロックしたスパイクがどの程度の周波数までフェーズロックし続けるのかは、単一神経
>からの記録でなく、多数の神経の放電をまとめて観察して横軸時間、縦軸発火頻度の
>グラフ(PSTヒストグラム)を書かせて判断しているようです。
>
>このグラフ上に刺激周波数と同じ周期のピークが見られるかどうかを観測すると、
>ある程度より高い周波数では刺激周波数に同期したピークが見られなくなりますので、
>この周波数より上ではフェーズロック出来なくなったと判断しているのです。
>もしかすると個々の神経は刺激音の数周期おきにフェーズロックしているのかもしれま
>せんね。

わかりました。
兎に角なんとかしているんですね。
(質問: 5kHzが上限って説は、多数の学者に信頼されている説なんでしょうか?)

>>また伝達経路が複数存在すれば、500Hzの信号さえ
>>脳にたどり着く頃にはタイミングがばらついてしまい、
>>波形は完全に崩れてしまうと思えるのですが、どうなんでしょうか。
>
>そのまま大脳皮質まで行くわけではありません。内耳のすぐ横は脳幹で、ここに蝸牛神経
>核という中継点があります。ここである程度情報処理が行われ、さらに上位の中枢に情報
>が伝わります。上に行くほど理解できないことが増え、信号のパスさえ十分にはわから
>なくなってきます。
>
>位相情報がどのレベルで整理整頓されるのかは不明ですが、音階弁別機能は蝸牛神経核で
>早くも処理されていることがわかりつつあるようで、大脳皮質まで行く前に脳幹レベルで
>かなりの処理が行われていると見られています。

「蝸牛神経核」でネットを検索したところ、
上オリーブ核というところで定位の処理がされるという記述が見つかりました。
位置的に左右の上オリーブ核は隣接しているので、
ここで左右の信号を突き合せれば、その位相差が抽出できます。

元の波形を崩さずにこの器官まで信号を伝達することが出来れば
後はその処理結果だけを大脳に伝えれば済むわけですから、
この器官以降は反応の鈍い神経でも、大脳皮質の網状ネットワークでも処理できます。

つまり大脳には蝸牛で処理された周波数スペクトルと
上オリーブ核で処理された音源の方向感(位相では無い)が伝わっている。
という意見ですが、どうでしょう?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 聴覚中枢 Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/15(火) 4:04  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>(質問: 5kHzが上限って説は、多数の学者に信頼されている説なんでしょうか?)

ヒトでの実験はできませんし、動物によってもフェーズロックの上限は違いますから、
この周波数をめぐって論争しても得るところは少ないでしょうね。
5kHzとしているのはサルを使った実験です。

>「蝸牛神経核」でネットを検索したところ、
>上オリーブ核というところで定位の処理がされるという記述が見つかりました。

よく言われていることをまとめれば、
音源定位は上オリーブ核群
未知音の音階弁別は蝸牛神経背側核
既知音のパターン認識は外側毛帯核群
でそれぞれ処理され、下丘で統合されている。
となります。
しかし、多くの動物種での一般原則として確立するにはまだデータ不足のようです。

音源定位の実験は、例えば猫の上オリーブ核群だけを他の部分を壊さないように破壊
すると、聴力は正常なのに音源方向認知の行動実験での正答率が著しく落ちるとする
実験などです。
また、上オリーブ核ニューロンに記録電極をおいて両耳刺激すると、わずかな両耳時間差
の刺激で興奮するニューロンが多数見つかリます。

>位置的に左右の上オリーブ核は隣接しているので、
>ここで左右の信号を突き合せれば、その位相差が抽出できます。

両側の上オリーブ核群が直接連絡しているわけではなく、ヒトでも、両側の蝸牛神経核
から大部分は交差して反対側の上オリーブ核群へ、一部は交差せず同側の上オリーブ核群
へと連絡しています。(一部別の経路もあり、直接下丘と連絡する経路さえあります。)
上オリ−ブ核群には、両側からの信号を受けて比較し、それぞれ特定の時間差で反応する
細胞群もあるわけですが、それだけしかやらないと言うことではないようです。

ここからは大部分が同側の外側毛帯核群を経て下丘へとつながっています。
また、下丘には脊髄や三叉神経からの体性感覚も入力していて低周波や振動覚もここで
統合されているようです。

>元の波形を崩さずにこの器官まで信号を伝達することが出来れば
>後はその処理結果だけを大脳に伝えれば済むわけですから、
>この器官以降は反応の鈍い神経でも、大脳皮質の網状ネットワークでも処理できます。

蝸牛神経核群から下丘下までで大部分の処理が行われ、ほとんどすべての聴覚情報は
下丘で統合されていると、大部分の研究者が考えているようです。

>つまり大脳には蝸牛で処理された周波数スペクトルと
>上オリーブ核で処理された音源の方向感(位相では無い)が伝わっている。
>という意見ですが、どうでしょう?

あまり単純化し過ぎるべきでないでしょうね。
楽音などでは、音の立ち上がり部分の高調波成分相互の位相関係は音質と密接に関連して
いることがわかっていますが、この処理はパターン認識に相当するでしょうから、色んな
部分でフェーズロックした時間波形情報が利用されていると見ることができます。
また、正面水平面での音源方向の定位には時間差の情報のほか左右音量差も重要ですし、
音源までの距離や上下前後の識別もしなければなりません。
音源位置を再構成した音響空間の再現、つまり音響空間の地図みたいなものは、
ネコで上丘の一部と下丘の前外側部に見つかっています。
それに、「意識」は大脳皮質だけにあるとは、まだ言えないようにも思います。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:聴覚中枢 Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/16(水) 2:21  -------------------------------------------------------------------------
   ▼かんなえさん:

毎回、丁寧な説明ありがとうございます。

>>(質問: 5kHzが上限って説は、多数の学者に信頼されている説なんでしょうか?)
>
>ヒトでの実験はできませんし、動物によってもフェーズロックの上限は違いますから、
>この周波数をめぐって論争しても得るところは少ないでしょうね。
>5kHzとしているのはサルを使った実験です。

猿での実験の結果の数値では参考になりません。
「そういう猿もいるんだな」それで終わりです。
ヒト科に属するチンパンジーやゴリラでさえ、
身長、体重、脳の容積、成熟年齢、寿命、視力などの基礎的数値にかなりの開きがあります。
無論、聴覚も例外では無いでしょう。
まして“サル”では範囲が広すぎます。
アイアイ↓での実験だったとしたらどうします?
http://www.star.gr.jp/~foxcat/nohohon/kyogoku/fan/aiai.htm

歴史的な実験では、ヒトの献体の内耳を取り出して行った実験で
蝸牛の機械的なフェーズロックの上限は1000Hzだって結果が得られてますよね。
私が知る限り、この実験結果は今でも有効なはずです。
というか、実験の内容からして何度追試しても同じ結果しか得られないと思います。


>>位置的に左右の上オリーブ核は隣接しているので、
>>ここで左右の信号を突き合せれば、その位相差が抽出できます。
>
>両側の上オリーブ核群が直接連絡しているわけではなく、ヒトでも、両側の蝸牛神経核
>から大部分は交差して反対側の上オリーブ核群へ、一部は交差せず同側の上オリーブ核群
>へと連絡しています。(一部別の経路もあり、直接下丘と連絡する経路さえあります。)
>上オリ−ブ核群には、両側からの信号を受けて比較し、それぞれ特定の時間差で反応する
>細胞群もあるわけですが、それだけしかやらないと言うことではないようです。

そのテがありましたか。
考えてみるとニューロンにとっては、そちらの回路の方がシンプルそうですね。

>ここからは大部分が同側の外側毛帯核群を経て下丘へとつながっています。
>また、下丘には脊髄や三叉神経からの体性感覚も入力していて低周波や振動覚もここで
>統合されているようです。

オーディオファンとしては、これは大変興味深い話です。
体で感じる振動が、物理的に聴覚の回路に合流しているとは考えてもみませんでした。
「真の低音は耳で聞く物じゃない、カラダで聞くものだ」
と故長岡鉄男氏がよく書いてましが、真実だったんですね。

>>つまり大脳には蝸牛で処理された周波数スペクトルと
>>上オリーブ核で処理された音源の方向感(位相では無い)が伝わっている。
>>という意見ですが、どうでしょう?
>
>あまり単純化し過ぎるべきでないでしょうね。

ひどく複雑な事は解ってきました。

>「意識」は大脳皮質だけにあるとは、まだ言えないようにも思います。

とうとう哲学的領域にまで入ってきましたね。
「意識」と言う言葉の定義にも因るでしょうが、割り切って「大脳のみ」でよいのでは?

最近の研究によると男性には独立した意識が下半身にもあると言われています。(ウソ)
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 両耳間時間差による音源方向の知覚閾値 vs 周...  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/16(水) 16:44  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>猿での実験の結果の数値では参考になりません。

ご参考にならなかったのは、とても残念です。

>アイアイ↓での実験だったとしたらどうします?
>http://www.star.gr.jp/~foxcat/nohohon/kyogoku/fan/aiai.htm

ご心配の通り、5kHzはsquirrel monkey(リスザル)での測定例ですから、ニホンザル
ほどはヒトに近くはありません。何歳のリスザルかは知りません。;-)
ニワトリでは2kHzの例があったり、シマフクロウでは3kHzの例があったりでさまざま
ですし、同一種内でどのような偏差があるか語れるほどのデータはたぶんないのでは
ないかと推測します。

>歴史的な実験では、ヒトの献体の内耳を取り出して行った実験で

献体と言うことは死亡した個体と言うことですが、今まで紹介した動物でのデータは
すべて生体での計測だと思います。

内耳を取り出した実験だとすると、死後早い時間に側頭骨を摘出して蝸牛基底板の振動を
顕微鏡下に観察したBekesyの実験(1943)などは歴史的といえます。しかし、これは
基底板の進行波の振幅の最大となる位置が周波数選択的であること、最大振幅位置から
先で急速に減衰することを報告した最初のもので、蝸牛神経の放電パターンは観測できて
いなかったのではないかと思います。
よろしければ、ご指摘の文献名等を教えてください。

>蝸牛の機械的なフェーズロックの上限は1000Hzだって結果が得られてますよね。

機械的にフェーズロックするのではなくて、蝸牛神経の放電パターンがフェーズロック
するのですが、それはさておき、一般的に見られる成書では、1.5kHzまでは、ほぼ正確に
フェーズロックし、4〜5kHzより上ではフェーズロックが全く見られなくなると記述
されていることが多いようです。(ここは元文献不明がほとんど)

単音刺激で両耳間位相差が音源方向の差として知覚できる下限と周波数との関係の実測
データ(Mills AW:J Acoust Soc Am 32;132-134,1960)などをみると、やはり1.5kHz
付近までは知覚閾値が5度以下で低く、2kHz程度で一旦17度前後に跳ね上がった後、
5kHz程度からさらに閾値が急上昇していますから、上述の成書の記述ともほぼ一致
します。

しかし、音源方向の手がかりは持続音よりも過渡音が重要ですし、過渡音は低い周波数の
成分も含みますから、両耳間の位相差や時間差の閾値の周波数特性は、あまり重要では
ないと思います。

>体で感じる振動が、物理的に聴覚の回路に合流しているとは考えてもみませんでした。
>「真の低音は耳で聞く物じゃない、カラダで聞くものだ」
>と故長岡鉄男氏がよく書いてましが、真実だったんですね。

視力が失われると、障害物の位置が頬に感じる圧力のような感覚として知覚される
そうです。耳をふさぐと圧力感が消えるので、逆に音から圧力感覚への連絡もある
ようです。

>とうとう哲学的領域にまで入ってきましたね。

「確かにそこに存在する」という「実感」あるいは「確信」がどこから来るのか、
科学的にわかる日も、やがて来るでしょうね。

>「意識」と言う言葉の定義にも因るでしょうが、割り切って「大脳のみ」でよいのでは?

わたしは、できるだけ「割り切らない」ように注意して生活しています ;-)

少し忙しくなったので、以後は失礼します。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:両耳間時間差による音源方向の知覚閾値 vs 周...  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/17(木) 1:21  -------------------------------------------------------------------------
   ▼かんなえさん:
>内耳を取り出した実験だとすると、死後早い時間に側頭骨を摘出して蝸牛基底板の振動を
>顕微鏡下に観察したBekesyの実験(1943)などは歴史的といえます。しかし、これは
>基底板の進行波の振幅の最大となる位置が周波数選択的であること、最大振幅位置から
>先で急速に減衰することを報告した最初のもので、蝸牛神経の放電パターンは観測できて
>いなかったのではないかと思います。
>よろしければ、ご指摘の文献名等を教えてください。

記憶が古すぎて、どこに書いてあったかは思い出せそうに有りません。
しかし、何年も前に立ち読みで集めたうろ覚えの知識ですから
私の頭の中で色々な研究を混同してしまっている可能性は強いですね。

>視力が失われると、障害物の位置が頬に感じる圧力のような感覚として知覚される
>そうです。耳をふさぐと圧力感が消えるので、逆に音から圧力感覚への連絡もある
>ようです。

座頭市の世界ですね。
私も聴力をそこまで極めたいものです。

>少し忙しくなったので、以後は失礼します。

ありがとうございました。
おかげさまで随分考察が広がりました。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 今村 <absolutes@nifty.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 8:23  ■Web : http://homepage2.nifty.com/As/  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:

>▼かんなえさん:
>>このフェーズロックが働く周波数の上限は以前は1.5kHz程度とするものが多かったの
>>ですが、最近は5kHz説なども見かけます。
>
>ニューロンの脱分極のパルス幅は1msec程度(調べました)ですから、
>5kHzの信号を伝えるのは原理的に無理だと思えます。

これは、複数の知覚細胞で受け取っていても、最終的に複数パルスが
重畳されてしまうので、位相差の検知ができない筈、
というご主張ですね?

確かに最終的にヒトの中で加算回路 (^ ^; のようなものを通されてしまうのなら、
仰る通り判別できないような感じがします。
しかしこれら伝達系がもし独立していれば、
パルス幅は関係なく位相「差」の判別に支障はないものと思われますが、
いかがでしょうか。

>また伝達経路が複数存在すれば、500Hzの信号さえ
>脳にたどり着く頃にはタイミングがばらついてしまい、
>波形は完全に崩れてしまうと思えるのですが、どうなんでしょうか。

これは、経路によって複数の分極(ないし発電)を介していたら…
という事でしょうか?
逆説的ですが、それでは方向の認知ができないので、「そういう
構造は採られていない」ということにはなりませんでしょうか。

更に、今まで提示して頂いたのは“片耳だけ”の演算処理ですね。
これが更に、「両耳間の位相差検知」となると、
まだまな板に上がっていませんね。

ちなみに、僕の両耳位相差検知能力は、5kHzの半波長、つまり
左右位相差の分解能は 100μsec 前後しかないようです。(^ ^;
 #実験しておいて良かった。
片耳だと、どうなのか。これはどうやって実験すればいいんでしょうね?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 23:45  -------------------------------------------------------------------------
   ▼今村さん:
>>ニューロンの脱分極のパルス幅は1msec程度(調べました)ですから、
>>5kHzの信号を伝えるのは原理的に無理だと思えます。
>
>これは、複数の知覚細胞で受け取っていても、最終的に複数パルスが
>重畳されてしまうので、位相差の検知ができない筈、
>というご主張ですね?

いえ、それはこの次の話です。
ここで言っているのは、単に聴覚の神経が他の神経と同じ速度だとすると
たとえ限界速度でON/OFFしたとしても500Hzにしかならないって事です。
聴覚の神経だけは例外的に脱分極が速いっていう裏付けがあればそれで解決なんですが。

>>また伝達経路が複数存在すれば、500Hzの信号さえ
>>脳にたどり着く頃にはタイミングがばらついてしまい、
>>波形は完全に崩れてしまうと思えるのですが、どうなんでしょうか。
>
>これは、経路によって複数の分極(ないし発電)を介していたら…
>という事でしょうか?
>逆説的ですが、それでは方向の認知ができないので、「そういう
>構造は採られていない」ということにはなりませんでしょうか。

これは、かんなえさんの
「多数の神経からの放電をまとめて見ると、放電頻度-時間のグラフは刺激音を半波整流
した形になります。」
との話に対しての、「まとめてしまったら逆効果では?」という意見です。

>更に、今まで提示して頂いたのは“片耳だけ”の演算処理ですね。
>これが更に、「両耳間の位相差検知」となると、
>まだまな板に上がっていませんね。

そうですね。
でも、ちょっと待ってください。
さっきネット上で興味深い記述が見つかりましたので。

>ちなみに、僕の両耳位相差検知能力は、5kHzの半波長、つまり
>左右位相差の分解能は 100μsec 前後しかないようです。(^ ^;
> #実験しておいて良かった。
>片耳だと、どうなのか。これはどうやって実験すればいいんでしょうね?

内耳を取り出して、テスタ当てて実験するしかないでしょうね。(こわ)
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 今村 <absolutes@nifty.com>  ■日付 : 01/5/13(日) 20:21  ■Web : http://homepage2.nifty.com/As/  -------------------------------------------------------------------------
   うーっ。最重要投稿が。絡めなかった。。。
かんなえさん、こんにちは。詳細な解説ありがとうございました。

▼かんなえさん:
>しかし、受身の進行波で振動するだけでは振幅が小さすぎて周波数を分離して聴くのには
>不十分です。これに外有毛細胞が役立ちます。外有毛細胞は運動能力があり、基底板の
>振動を増幅します。
>周波数と振動が最大になる場所との関係は、主として後者で決まっているそうです。
>この選択性はQで表すと約10程度です。

凄い選択度ですね。
その刺激周波数は、主として前述の蝸牛の位置で決まると考えてよろしい
でしょうか?

>この場所によるピッチの他に、約5kHz以下の周波数では刺激音の半波整流した成分の
>振幅に対応して、決まった位相(フェーズロック)で蝸牛神経の放電が起きます。

良く解りました。ありがとうございます。
前の投稿と合わせ、どうやら正相・逆相(陽圧・陰圧)の違いは、
半波整流扱いで放電が起きるために、微妙な放電タイミングとしてしか表出せず、
「刺激としては等質のものである」と考えることができます。
果たして、等質の刺激ではあっても、人間はその区別ができるのでしょうか?

ともあれ、判断のキーは“皆無”とは言えない。
しかし、「ほとんど意味を為さない情報である」ことから、
知覚のメカニズムは擁していても、その情報が捨てられてしまっている
可能性はありませんか。

>というわけで、位相情報は伝えられています。大昔の実験で、持続音での位相の違いは
>音色の違いにあまり結びつかないと言うのがあります。日本では、持続音とか音色とかの
>前提が外れ、聴覚は位相に感じないと言う誤った記載が教科書にまで書かれていた時代が
>あったようです。
>
>>考えてみると科学反応を利用している神経線維のスイッチング速度なんて
>>せいぜいmsecオーダーでしょうから、
>
>一つ一つの神経の脱分極には時間がかかりますが、相対的時間差は伝えられます。
>音像定位には両耳間時間差が重要ですが、最小検出閾値は正中面で9〜28usecです。

機械的なメカニズムを擁するが故に、どうしても放電にタイムラグが
生じるのでしょうね。ともあれ、このメカニズムによって相対位相だけは認知
できるということが解りました。大変勉強になりました。

以前から僕は、人間の知覚は「絶対」に弱く、何か比較基準
(相対)が無いと能力の弱いものだと感じているんです。
そもそも、ある一瞬の波形を切りとって位相推移が「何deg.か」
などと検知することに意味があるかというと、あまり無い… (^ ^;
人間は、「衝撃波に弱い」生物かも知れません。

ところで、上記スレッショルドですが、距離換算でたった3mm〜。
波長1サイクルに換算すると、111kHz〜36kHz。
位相差を検出するには、充分過ぎるほどの分解能ですね。
方向認知能力の高さの一端を垣間見た気がします。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : かんなえ <kan-nae@pop02.odn.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 22:10  -------------------------------------------------------------------------
   今村さん今晩は

▼今村さん:
>その刺激周波数は、主として前述の蝸牛の位置で決まると考えてよろしい
>でしょうか?

これは蝸牛基底膜(板)の場所情報で、「場所ピッチ」と呼びます。

>前の投稿と合わせ、どうやら正相・逆相(陽圧・陰圧)の違いは、
>半波整流扱いで放電が起きるために、微妙な放電タイミングとしてしか表出せず、
>「刺激としては等質のものである」と考えることができます。
>果たして、等質の刺激ではあっても、人間はその区別ができるのでしょうか?

Qの高い基底板はパルス入力でリンギングを生じ、基底板の振動そのものがフェーズ
ロックされて中枢側に送られますから、減衰振動波形も半波整流された波形情報として
伝わります。
半波の差は50Hzでは10msec.ですから、この辺りの周波数ではスピーカでの低域の
群遅延時間の増加も加味されて、きちんとした録音では絶対位相の違いが検知可能に
なりそうな気がします。

打楽器などのアタックの突然音が立ち上がる感覚が正確に出るかどうかと言うような
差だろうと思います。ドンと言う感じか、ホッと言う感じで立ち上がるか、もちろん
後者が正確な場合です。
この風のような感覚の成分でもリズムを感じている場合は、スピーカで数10msec.
遅れた上にさらに10msec.が加わるかどうかは、タイミングのずれに対する不快感を
減ずるのに重要かもしれません。

>ともあれ、判断のキーは“皆無”とは言えない。
>しかし、「ほとんど意味を為さない情報である」ことから、
>知覚のメカニズムは擁していても、その情報が捨てられてしまっている
>可能性はありませんか。

無駄な情報は送られていないと信じます。感覚量としてどんなものに反映されるかが
判明していないだけだと思います。

>ところで、上記スレッショルドですが、距離換算でたった3mm〜。
>波長1サイクルに換算すると、111kHz〜36kHz。
>位相差を検出するには、充分過ぎるほどの分解能ですね。
>方向認知能力の高さの一端を垣間見た気がします。

正中正面で1度の差ですが正中以外では感度は下がるようですね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : 今村 <absolutes@nifty.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 9:23  ■Web : http://homepage2.nifty.com/As/  -------------------------------------------------------------------------
   かんなえさん、本当にありがとうございます。
どんどん理解が進んでおります。

▼かんなえさん:
>これは蝸牛基底膜(板)の場所情報で、「場所ピッチ」と呼びます。

メモメモ φ(.. )

>Qの高い基底板はパルス入力でリンギングを生じ、基底板の振動そのものがフェーズ
>ロックされて中枢側に送られますから、減衰振動波形も半波整流された波形情報として
>伝わります。

これは本当に「周波数刺激群」と言ってもいいようなものですね。
いわゆる音楽波形とは全く別物ですね。

>半波の差は50Hzでは10msec.ですから、この辺りの周波数ではスピーカでの低域の
>群遅延時間の増加も加味されて、きちんとした録音では絶対位相の違いが検知可能に
>なりそうな気がします。

はい。
実は以前、急峻な波形(つまり周波数成分の高い楽音)の方が差が判り易い
であろうと誤解しておりました。しかし実際は、それでは人間が
感知できる時間帯(窓)に至らないため、かえって判りにくいとのこと。
低域波形の方が検知が容易いそうですね。

>打楽器などのアタックの突然音が立ち上がる感覚が正確に出るかどうかと言うような
>差だろうと思います。ドンと言う感じか、ホッと言う感じで立ち上がるか、もちろん
>後者が正確な場合です。

はい。ところが、この辺の周波数になりますと、既に懸念されております
「機械的不平衡」の帯域にモロに引っ掛かってしまいます。(^ ^;
一般的な密閉バスレフであると、気体の膨張圧縮の不平衡(非線形)に
モロに影響を受けてしまいます。
やはりInfinite Buffle等でテストすべきでしょうか。

>この風のような感覚の成分でもリズムを感じている場合は、スピーカで数10msec.
>遅れた上にさらに10msec.が加わるかどうかは、タイミングのずれに対する不快感を
>減ずるのに重要かもしれません。

ともあれ、これはやはり試験してみるべきでしょうね。
報告はいつになるかわかりませんが、この試験も実施します。
石井さんが仰っているように、「何の違いを聞いているのか解らない」
という結果かも知れませんが。(^ ^;
absolute phaseは今まで何度か聞き比べをやったことはありますが、
もっと定量的に捉えられるように工夫を加えてやってみます。

>無駄な情報は送られていないと信じます。感覚量としてどんなものに反映されるかが
>判明していないだけだと思います。

僕もそう思いたいです。

>正中正面で1度の差ですが正中以外では感度は下がるようですね。

正中のみ、ですか。
僕の読んだ文献では正中90度で1度内外、とありました。
しかしオフセットが変わっているのに能力が同じ筈はありませんでしたね。
オフセット角が大きいほど、能力が低下すると考えられます。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Mammoth <mttn@cb3.so-net.ne.jp>  ■日付 : 01/5/13(日) 6:21  -------------------------------------------------------------------------
   細かいことですけど、位相というか「位相差」を関知できないという意味ですよね?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/13(日) 14:44  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Mammothさん:
>細かいことですけど、位相というか「位相差」を関知できないという意味ですよね?

そう言う事でした。
間違ってましたけど。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : APPLE ONE <jackie-t@wta.att.ne.jp>  ■日付 : 01/5/14(月) 1:33  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>▼Mammothさん:
>>細かいことですけど、位相というか「位相差」を関知できないという意味ですよね?
>
>そう言う事でした。
>間違ってましたけど。

先だって、位相の問題を投稿したAPPLE ONEと申します。

本件、今までの議論は自然界の音に限定した話と理解します。

では、ステレオ音響装置の場合では位相の問題はどのように捉えれば良いのでしょうか?

自然界の音であれば、通常は点音源であり、両耳の音波到達時間を聴覚が検知することで、位相の違いが検知されなくても問題にならないと考えて良いと思います。

例えば打楽器を演奏している音を、180度離れた場所で聴いた場合、その違いがどのくらい明瞭に判るか、という問題と理解できます。

ところが、ステレオ音響装置の場合は二つのチャンネルからの音波を聴覚が検知して擬似的な音場の感覚を得る、という仕組みであると考えます。そのため自然界の音の場合とは異なった条件を考慮しなければならないと感じますが、如何でしょうか?

手許にあるGRADOのヘッドフォンには絶対位相切り替えスイッチがあり、これを利用して聴感の実験をしたこともありますが、定量的には何も確かめておりません。

余談ですが、ヘッドフォンではスピーカーを使った装置で得られる音場感は、得られない構造になっていると思いますが、どうでしょうか?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/14(月) 2:36  -------------------------------------------------------------------------
   ▼APPLE ONEさん:
>本件、今までの議論は自然界の音に限定した話と理解します。

いえいえ、基本的には音の感覚器官の話題です。

>ところが、ステレオ音響装置の場合は二つのチャンネルからの音波を聴覚が検知して擬似的な音場の感覚を得る、という仕組みであると考えます。そのため自然界の音の場合とは異なった条件を考慮しなければならないと感じますが、如何でしょうか?

深い問題ですね。
でも、前述の理由でちょっと話題がずれていると思います。
既にこのスレッドは大きくなってしまっているので、混乱を避けるために
あらためてまっさらなスレッドを立ち上げてもらった方が良いと思うんですが。

>余談ですが、ヘッドフォンではスピーカーを使った装置で得られる音場感は、得られない構造になっていると思いますが、どうでしょうか?

むしろ、製作側がスピーカーを使って聞く事を想定して録音しているんだと思います。
数は少ないですが、“バイノーラル”っていうヘッドフォン専用の録音もありますしね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : APPLE ONE <jackie-t@wta.att.ne.jp>  ■日付 : 01/5/14(月) 19:52  -------------------------------------------------------------------------
   ▼Sir Q.Kさん:
>▼APPLE ONEさん:
>>本件、今までの議論は自然界の音に限定した話と理解します。
>
>いえいえ、基本的には音の感覚器官の話題です。

大雑把な表現で、誤解を与えてしまいました。申し訳ありません。自然界の音を、片方の耳で検知するという場合の考察、と表現したかったのです。
>
>>ところが、ステレオ音響装置の場合は二つのチャンネルからの音波を聴覚が検知して擬似的な音場の感覚を得る、という仕組みであると考えます。そのため自然界の音の場合とは異なった条件を考慮しなければならないと感じますが、如何でしょうか?
>
>深い問題ですね。
>でも、前述の理由でちょっと話題がずれていると思います。
>既にこのスレッドは大きくなってしまっているので、混乱を避けるために
>あらためてまっさらなスレッドを立ち上げてもらった方が良いと思うんですが。

今村さんに別スレッドを立ち上げてもらいました。ここはこの辺で打ち切ります。
>
>>余談ですが、ヘッドフォンではスピーカーを使った装置で得られる音場感は、得られない構造になっていると思いますが、どうでしょうか?
>
>むしろ、製作側がスピーカーを使って聞く事を想定して録音しているんだと思います。
>数は少ないですが、“バイノーラル”っていうヘッドフォン専用の録音もありますしね。

バイノーラルの語源は、モノーラルX2= バイノーラル というものです。もちろんヘッドフォン用にも使えますが、原理がスピーカー用の音響装置と異なるものです。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : バイノーラルについて Re:人間は音の位相を感知できない?  ■名前 : Sir Q.K <sir_qk@hotmail.com>  ■日付 : 01/5/15(火) 1:09  -------------------------------------------------------------------------
   ▼APPLE ONEさん:
>バイノーラルの語源は、モノーラルX2= バイノーラル というものです。もちろんヘッドフォン用にも使えますが、原理がスピーカー用の音響装置と異なるものです。

私が言ったのは、バイノーラル・マイクで録音したソースの事です。
バイノーラル・マイクというのは人の頭の模型の両耳部分にマイクを埋め込んだもので、
これで録音したものをヘッドフォンで聴くと、
スピーカーの定位とは全く比較にならない程リアルな定位が再現されます。
バイノーラルのソースに背後の物音なんかが録音されてたりすると
実際に背後で物音がしたのか、それとも録音だったのか区別がつかなかったりしますよ。

ただ人の頭の形が様々な為に、そのリアルさには普遍性がありません。
ちなみに、私は実物のバイノーラル・マイクを見たことはありますが、
典型的な白人男性の頭の形でした。(ひとまわりデカイし)
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