Page 133 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/10(月) 16:41 ┣Re:実音の定位−特に前後感 KOBA 03/11/11(火) 21:03 ┃ ┣Re:実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/12(水) 9:29 ┃ ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 KOBA 03/11/12(水) 19:28 ┃ ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/12(水) 22:54 ┃ ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 KOBA 03/11/13(木) 9:10 ┃ ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 KOBA 03/11/13(木) 9:20 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 O-Y 03/11/13(木) 2:26 ┣Re:実音の定位−特に前後感 O-Y 03/11/11(火) 22:40 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/12(水) 11:04 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 O-Y 03/11/12(水) 23:46 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/13(木) 19:56 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 追加 志賀 03/11/14(金) 11:28 ┣Re:実音の定位−特に前後感 nori1213 03/11/11(火) 23:02 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 KOBA 03/11/12(水) 0:16 ┣Re:実音の定位−特に前後感 カメ 03/11/13(木) 4:03 ┃ ┣Re:実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/13(木) 20:33 ┃ ┗Re:実音の定位−特に前後感 prof.kumakuma 03/11/13(木) 22:40 ┣ステレオシステムの音像定位 志賀 03/11/13(木) 5:56 ┗Re:実音の定位−特に前後感 ポポ 03/11/13(木) 15:59 ┣Re:実音の定位−特に前後感 O-Y 03/11/13(木) 18:24 ┣Re:実音の定位−特に前後感 O-Y 03/11/13(木) 20:03 ┣Re:実音の定位−特に前後感 志賀 03/11/13(木) 21:05 ┣Re:実音の定位−特に前後感 prof.kumakuma 03/11/13(木) 22:29 ┗実際に体験して貰うしかわからないでしょう ポポ 03/11/15(土) 3:25 ┣Re:実際に体験して貰うしかわからないでしょう 志賀 03/11/15(土) 10:36 ┣Re:実際に体験して貰うしかわからないでしょう KOBA 03/11/15(土) 11:16 ┣Re:実際に体験して貰うしかわからないでしょう 通行人 Z 04/3/30(火) 14:47 ┗最近だとローランドのRSS いしかわ 04/3/30(火) 15:49 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 実音の定位−特に前後感 ■名前 : 志賀 ■日付 : 03/11/10(月) 16:41 ■Web : http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm -------------------------------------------------------------------------
| 雑談コーナーで話題になっていた音像定位ついて、かなり突っ込んだ議論がなされていましたが、特に前後感については、もう一つすっきりしません。あまり、投稿が無いこの議論コーナーでゆっくり議論をしませんか。 始めに、現実の音の定位について私なりに整理しておきます。なお、ステレオシステムの音像定位については別スレッドを立てます。 左右については、両耳間の位相差(時間差)と音量差(頭部での遮蔽効果も考慮に入れたもの)を検知。 ±1度の感度があるという。この時、波長が両耳間の長さに近い中音域の左右検知は位相差が、より波長の短い高音域の検知は音量差が主役を演じるらしい。 上下については、いわゆる上下方向についての頭部伝達関数。これは耳介に当った音が反射干渉して生じる耳の感度の周波数特性のピークやディップが音源の高さによって異なるのが原因。±5度程度の感度だそうである。 もちろん、どの場合もこれらの物理的情報を脳内で処理して音像を得るわけですが。 前後について言われてきたことは、1.音量、2.直接音と反射音の割合、3.高音の減衰による周波数スペクトルの変化といったところでしょうか? なお、高音減衰の原因は空気の伝達特性にもその傾向がありますが、反射音が高音ほど減衰しやすいことも大きく効くようです。 その他、点音源の場合、耳の位置での波面の曲率半径の差という意見もありましたが、確かにこれが検知可能なら直接的な距離情報としてわかりやすいのですが、このためには左右それぞれの耳の位置での波面の方向を検知する能力がなければなりません、言い換えれば、片耳だけで音源の方向を正確に検知出来なければならないことになり、上に挙げた左右・上下方向の検知のメカニズムが正しいなら期待出来ません。 これとは別に、物理的メカニズムは分からなくても、経験的に上下方向と同じように前後方向にも固有な頭部伝達関数があり周波数特性から検知可能ということも考えられます。すでに分かっていることかもしれないのですがご存知の方があれば教えて下さい。 私の見た本では、古い所で(通信工学ハンドブック 1957年 p.198)『遠近感に対しては聞きなれた音の音色の変化、直接音の強さと残響音の変化の比などで判断されるらしく、あまり正確でない』 もう少し新しい所で(音の科学 朝倉書店 1988年 p.18)で『正面にある音源の距離の判断は、反射音が無い場合はきわめてあいまいになり、音の大きさに依存し、大きな音は近くに感ずる』 実際にはさらに、視覚情報などと合わせて脳内に実音像が形成されるのだと思いますが、結局前後感についてはすっきりしません。さらに明快な情報をお持ちの方があれば教えて下さい。 |
| ▼志賀さん: こんばんは 私には難解なテーマで経験上のことした語れないかもしれません ひとつご考察いただきたいのですが、経験上ボックスタイプの バッフル効果があるスピーカーよりもノンバッフルのタイプの ものの方がどうして前後感を感じやすいのか。 また同じ意味でスピーカーの回りに物は置かない、壁からできる だけ離した方が前後感を得やすいかです 単純な音の球面伝達を妨害するからなら楽なんですが もうひとつは左右のスピーカーの軸上に現れるはずの音像が、 スピーカーによっては奥に、ホーン等によっては前に現れて聞こ えるのかといった点です |
| ▼KOBAさん: >私には難解なテーマで経験上のことした語れないかもしれません KOBAさんの様な音のプロの経験は私にとって貴重な情報です。 結局、実音の前後感を決める最大の要因が何であるかが良くわからないので何ともいえないのですが、とりあえず直接音と反射音の混ざり具合(位相差も含めて)が最大の要因と考えると少なくともスピーカーシステムでの前後感はかなり説明できるように思うのですが。 >ひとつご考察いただきたいのですが、経験上ボックスタイプの >バッフル効果があるスピーカーよりもノンバッフルのタイプの >ものの方がどうして前後感を感じやすいのか。 これは、具体的なSPがもう一つイメージ出来ていないので良くわからないのですがバッフルタイプでは、すでにバッフル面からの反射があるので距離感を乱すというのはどうでしょうか? >また同じ意味でスピーカーの回りに物は置かない、壁からできる >だけ離した方が前後感を得やすいかです >単純な音の球面伝達を妨害するからなら楽なんですが これは、複雑な反射があれば当然距離感が乱されると思います。 >もうひとつは左右のスピーカーの軸上に現れるはずの音像が、 >スピーカーによっては奥に、ホーン等によっては前に現れて聞こ >えるのかといった点です ホーン型は指向性が強く、直接音の比率が強くなり、より近くに感じられるとも考えられます。 ただし、SPの音像定位のスレッドで紹介した実験はホワイトノイズを音源として無響室で行なわれた実験で反射の影響は最小限に抑えられているはずなのですが、この場合も距離感が生じ、左右のSPから全く同じホワイトノイズを発生させるとSP軸より後ろに小さく定位し、全く別のホワイトノイズ(周波数スペクトル、位相について全く相関がない音源)を発生させると、両SP間軸上に少し中抜け気味に広がる音として定位するということで、別の要因も考えられます。 この点を重視すると、システムの忠実度が落ちると音像は広がると同時に前方に定位すると考えられますが、経験上どうでしょうか? |
| ▼志賀さん: こんばんは オーディオの理論的な解析は、録音の場面にもきっと役立ちます >この点を重視すると、システムの忠実度が落ちると音像は広がると同時に前方に定位すると考えられますが、経験上どうでしょうか? 例えばスペンドールのS3/5はどちらかというと設計は 古いタイプのもので、箱なりなどからすると忠実度は、最新 のB&Wなどの小型モニターからすると落ちると思われます ところが実際にはB&Wよりスペンドール等の旧BBC系の ものの方が後方定位するわけです 能率はB&Wの方が高いと思われます 経験上からは必ずしもご指摘のようではないと感じています。 もし忠実度の観点からいえば、いにしえのタンノイなどの箱 鳴り楽器タイプのスピーカーは、音響的には忠実度は低いと なりましょうから、最も前方定位していいはずですが、実際 にはそんなことはありませんよね もう一つスピーカーの周波数特性の観点での遠近感でのご説 明に関しては、イコライザーで同じように揃えれば同じ位置 に定位することになるかと思いますが、実際にはそんなこと はないのではないでしょうか? ただ経験上は能率の高いものは前に定位しがちであり、そう でないのは後ろに定位しがちであるが、絶対ではないという こと位しか経験上は申し上げられません。 |
| ▼KOBAさん: > >例えばスペンドールのS3/5はどちらかというと設計は >古いタイプのもので、箱なりなどからすると忠実度は、最新 >のB&Wなどの小型モニターからすると落ちると思われます >ところが実際にはB&Wよりスペンドール等の旧BBC系の >ものの方が後方定位するわけです >能率はB&Wの方が高いと思われます >経験上からは必ずしもご指摘のようではないと感じています。 >もし忠実度の観点からいえば、いにしえのタンノイなどの箱 >鳴り楽器タイプのスピーカーは、音響的には忠実度は低いと >なりましょうから、最も前方定位していいはずですが、実際 >にはそんなことはありませんよね > なかなか一筋縄では行きそうにありませんね。 とりあえず忠実度との相関はなさそうだということでしょうか。 >もう一つスピーカーの周波数特性の観点での遠近感でのご説 >明に関しては、イコライザーで同じように揃えれば同じ位置 >に定位することになるかと思いますが、実際にはそんなこと >はないのではないでしょうか? > 頭部伝達関数による周波数特性との関連は上下感ほどはっきりした話ではないと思います。 >ただ経験上は能率の高いものは前に定位しがちであり、そう >でないのは後ろに定位しがちであるが、絶対ではないという >こと位しか経験上は申し上げられません。 指向性との相関でも整理出来ないでしょうか。 能率が高いSPは指向性が高く直接音成分が多いとか? 少なくともホーンタイプが前方に定位しがちというのは辻褄が合うのですが。 |
| ▼志賀さん: おはようございます >指向性との相関でも整理出来ないでしょうか。 >能率が高いSPは指向性が高く直接音成分が多いとか? > >少なくともホーンタイプが前方に定位しがちというのは辻褄が合うのですが。 確かに、これは皆さんが経験上でもホーンが前方定位している ことは感じやすいですね 指向性との相関と能率との前後感の相関は経験上あるように思います 無指向性のジャーマンフィジックスのスピーカーも、うちの 村田204も絶対に前方定位せずに、スピーカーから後方に 音場が展開しています ただこれも壁などの密着させたりすれば大分違ってくるんです その壁あたりに定位している感じが。 視覚効果の影響もあるかと思いますが。 |
| 追加です >無指向性のジャーマンフィジックスのスピーカーも、うちの >村田204も絶対に前方定位せずに、スピーカーから後方に >音場が展開しています 録音された経験のある方なら納得いただけるかと思いますが、 単一指向性マイクで録音するより、無指向性マイクでした方 が、遠方に定位します 志賀さんが言われるとおり、直接音のほかに間接音をどれだけ 拾うか。スピーカーでは直接音と間接音のバランスも影響して いる気がします。 |
| ▼KOBAさん: こんばんは。KOBAさんにもしばらくぶりです。 2チャンネルのスピーカーの定位感で便宜的に音像の大きさ が実際の大きさと一致すればよいわけですが、 ○スピーカーの不要な回折反射(バッフル面反射)、後ろ壁 に近いときの壁反射、ウーファー、ミッド、ツイータがと くに近距離で聴く場合問題になるほどバラバラに離れてい る、など点音源的でない。超低域、低域は定位感にはそう 影響しないので、少なくとも中低域以上の帯域のスピーカ ーは左右それぞれ点音源になるように工夫する。 ○左右の周波数特性がシステムとして揃っていない。とくに スピーカーの左右の特性の不揃い(測定で厳密にペアの特 性を選別したスピーカーが望ましい。アンプ系はスピーカ ーほどでないにしても左右そろっていることが必要。とく に真空管式無帰還アンプは、真空管を選別して歪率、出力 特性を左右揃える。半導体アンプでも見かけ上、基本特性 (歪率、周波数特性 など)は同じようでも、半導体素子がかなり違っている場 合で深いNFBを懸けているものは、各周波数帯(とくに高 域)ではNFB量が違って位相回転量が違うので、やはり半 導体素子そのものの左右バラツキもなるべく揃える。 などで、点音源的楽器のトライアングル、カスタネットなどは ピンポイント的に、コントラバスなどの大きな楽器は実像的に 定位し、このとき急に生々しくなるのを経験的に体験していま す。ソース機器の左右特性同一ももちろんですが・・。この正 確な音像(写真機で言えばピント)が音の前後感にも関係する のでは、と思います。左右方向の定位があいまいな機器では前 後方向の成分が入れられているソースでもその距離感はあいま いになると思うのです。 そこで、上記の条件をかなりクリアしている場合で、志賀さ んのスレッドでの主題、前後方向の距離感はどんな要素の違い で感じるのか、ということを考えると、これはまだまだ推測で すが、残響(反射)、前後方向の音量差も確かに重要な要素と なると思いますが、それぞれの楽器におけるある帯域が強調さ れると前に出て聞こえるのでは、ということです。 例えば、あるシステムでは、オーケストラの 中央の一番奥 にあるはずのトランペット群が一番前に出て浮かび上がってい るように聞こえる、トライアングルが左奥の大太鼓、小太鼓近 くで鳴らしているのに妙に左手前、さらにはもっと近く浮かび あがって聞こえる、ということがありますよね。これはこれら の音をはっきり(あるいは派手に)聴かせようという録音側の 意図で近接マイクを仕立てれば・・、ということで「ある録音 では」ということも付け加えますが。 ただ同じ録音ソースで、あるシステムではある楽器が前に、 あるシステムでは少し引っ込んで、となるとやはり周波数特性 差が効いていると思います。ヴィンテージもののスピーカーは 能率がよい、といっても中高域が山形になって超高域、超低域 は十分でない、さらに年代もののアンプの周波数特性はかまぼ こ型・・。こういったシステムでは、ジャズのドラムス、サッ クスの中高域成分が強い楽器は前に張り出して元気がよく好ま れる、という気がします。 ただ、現実の前後感(奥行き)を考慮して録音されているソ ースをそれなりの前後感で再生するスピーカーと機器システム としては、現実の音を「頭部の伝達関数」(頭・耳殻の回折な ど)で生じる周波数特性差を擬似的に再現する、ということで システム自体は周波数特性の変な山谷を持たない方がよい、と 考えていますが、この辺はいかがでしょう?このあたりが私も 漠としていて難しいところです。 |
| ▼志賀さん: お久しぶりです。「定位感(三次元的音場再現)」の問題が雑談・ 相談のコーナーで賑やかですが、最近またまた多忙でRESすると責 任上応答もしなければなりませんので、ときどきのROMのみでした。 志賀さんとの「お約束(接点での接触抵抗による電圧降下)」も その後、いろんなもので実験が進んでおりません。また画像アップ ロードのコーナーで掲載した「FETヘッドシェル内蔵電流伝送型MC ヘッドアンプ」も重要なところはほとんど掲載したのですが「まと め」を書いて締めくくるところ、まだといった状況です。ゆったり した時間が早く欲しい!(笑)。 ところで、「実音の定位−特に前後感」と新たにスレッドを立 てられましたので、志賀さんの挙げられた要素に補足として気が ついたことを記します。なお、志賀さんのこのスレッドは長文で すので、ごく必要なところのみ引用します。 >音像定位について >左右について >両耳間の位相差(時間差)と音量差(頭部での遮蔽効果も考慮に入れたもの)を検知。 ±1度の感度があるという。この時、波長が両耳間の長さに近い中音域の左右検知は位相差が、より波長の短い高音域の検知は音量差が主役を演じるらしい。 左右の方向感は、おっしゃる通りの要素の特性と思います。 >上下について >いわゆる上下方向についての頭部伝達関数。これは耳介に当った音が反射干渉して生じる耳の感度の周波数特性のピークやディップが音源の高さによって異なるのが原因。±5度程度の感度だそうである。 これも、おっしゃるとおりの要素とその特性と思います。 >前後について >言われてきたことは、1.音量、2.直接音と反射音の割合、3.高音の減衰による周波数スペクトルの変化といったところでしょうか? > >なお、高音減衰の原因は空気の伝達特性にもその傾向がありますが、反射音が高音ほど減衰しやすいことも大きく効くようです。 ここでは、音量、反射音の具合も寄与すると考えられますが、「3.高音 の減衰」がかなり周波数差をもって耳穴に到達することが効いている気が します。これは空気の伝導特性(これは、おっしゃるように小さくむしろ 反射音)もありますが、「左右」や「上下」でも挙げられている「頭部の 伝達関数」の所以と思います。 「頭部の伝達関数」となると具体的には難しくなりますが、まず頭(も っと拡大すれば胸・背中あたりまで)の回折効果です。前方の音源(この 場合点音源とする)から発する音の成分で、ごく目の前の近距離であれば 真横に付いている耳に対しては内角(目で言えば寄り目)なので、前方に 出っ張っている額、頬、顎で邪魔されますが、低い周波数ほど回折して回 り込み、相対的に強く耳殻に到達します。回折が少ない高域ほど減衰しま す。これは上下方向も頭の上下方向の形で回折特性が違ってきますので、 周波数強度差となって耳殻に届きます。 「頭部の伝達関数」として次は耳殻の要素で、前の方向は耳殻は集音機 能のあることはもちろんですが、柔らかいお肉とかせいぜい軟骨に薄いお 肉を被せたもので、しかも独特の襞がありますので、ここでの周波数によ る反射率の違い(特に高域・超高音は吸収されて反射率が小さい)、また 襞の独特の形状によって耳穴直前の耳殻内でも共鳴が起こり、ある周波数 成分が強調されることも考えられ、これらは音が来る比較的前側からの方 向で周波数差をもつと思います。これと頭の回折効果が重畳して複雑な周 波数特性差が生じ、それが前後方向の判断に関係しているのでは、と思い ます。耳殻自体による音の回折もあるかと思います。 これは後ろの方向からの音は高域ほど直接耳穴に届きにくくなりますが、 前方ほどではないにしろ後頭部の出っ張りの回折による周波数強度差のほ か、耳殻の回折効果である周波数成分以下が回折して、あまり減衰せず耳 穴に入り込む、この辺の複雑な周波数特性差が生じ、やはり前方ほど明瞭 でないにしろ、近いか遠いか判断していると思います。 実際、後ろの方も、すぐ後ろにある音とかなり後方にある音は区別でき ます。 前後方向の音は、音源が移動する場合(迫ってくる、遠のく)は周波数 強度特性が刻々と変化するのでとくに敏感と思います。音を発して素早く 移動する物体はドップラー効果も効いてきます。 静止していてる2つの音(たとえば前方間近とその少し後方に2つのト ランペットが鳴っている)でも前後感はわかります。 そうすると、基本的には音の前後関係は上下関係と同様、頭の回折効果 と耳殻の音の方向に由来する周波数特性差(反射率、耳殻自体の回折、若 干共鳴も)が関係するので、片方の耳だけでもこれらの周波数特性差によ り、両耳よりはっきりしないもののある程度、前後はもとより三次元的な 方向感がある程度感じるのではないか(これも前に少し話題になりました)、 ということで、家人に片耳穴をがっちり抑えてもらって聞こえなくように して、包み紙をチャラチャラさせて色んな方向に移動させてもらうと、何 となく方向は分かるような気がします。 それでは、そのとくに前後関係に関する周波数強度差は?となると、複 雑過ぎて量的に解明するのはかなり難しいとも思います(どんな特性にな るか、私にも分かりませんが、耳穴にマイクを入れて精密に実験すれば、 ある傾向が出るような気がします。この辺りのデータは音響学会の論文で 前後関係に関してもあるのかもしれません)。 ただ、静止している2つの前後関係をもつ音に関して分かるということ は、音の学習効果(経験)があり、楽器、人の声、小鳥の声、鐘、等々、 色んな音を色んな三次元的な位置で聴いた音色(音質)が頭にインプット され、これで前後関係、上下関係にあるのか判断していると思います。初 めて聴く音色・音質の音、とくに自然界ではほとんどない単音(綺麗なサ イン波)は周波数特性差成分がないので、左右方向(強度差、位相差=時 間差)は分かりますが、前後・上下関係は分かりにくいと思います。 要約すれば、つまりは「頭の伝達関数」として、具体的に頭の回折効果、 耳殻の回折効果、耳殻の反射率周波数差が複雑に関係していると思います。 もちろん部屋の反射など、その他の要素も若干あるだろうことは勿論です が。 補足になっているでしょうか?。定性的な議論で、私自身も前後関係、 あるいは上下関係はこうだ、と言えるまで深く考察しているわけではあり ません。 2チャンネルステレオ(スピーカー、ヘッドフォン)で、奥行き感や、 逆に前への張り出し感、さらに上下感もある録音(デッカの録音、近年で はグラモフォンなど他社もようやく)は、スピーカーの位置は固定されて いるので(耳に対しては開き加減、ヘッドフォンは真横)、スピーカーか ら来る音が頭や耳殻部分で直接回折する特性ではなく、前後関係、上下関 係を感じるような周波数特性差をつけて、つまりはマイクの立て方、ミッ クスのノウハウを投じて録音されているから、と思います。スピーカーに よってある音(楽器)は前に出たり、奥の引っ込んだ感じに聞こえるのは、 結局は周波数特性差による「音色の違い」にあると思っています。 三次元的な音場再現に一番近道なのは、バイノーラル録音(ダミーヘッ ド録音、最良なのは実耳穴録音)でヘッドフォン(最良なのは、インナイ ヤステレオフォン)で聴くことです。画像アップロードの部屋の「FETヘ ッドシェル内蔵・・・」で若干バイノーラル録音の私なりの改良に触れて いますが、別にその改良過程と音の様子をどこかで書いてみたいと思って おります。 2チャンネルステレオで前方の限られた空間しか展開されませんし、5.1 チャンネルサラウンドでは、マイクの立て方、デレイミックスに無数のパ ラメータがあり、耳で聴いた通りのそっくり三次元音場再現は不可能で、 あくまで擬似というか、雰囲気(ムード)の付加です。それでも、音楽鑑 賞(細かい音まで十分分かるかも含めて)という点では2チャンネルステ レオで十分分かりますし、5.1チャンネルサラウンドではプラス・ムード が出ることも確かで、私も楽しんでいます。 ただ、正確な三次元音場再現は、バイノーラル録音以外は不可能という 感じを以前から持っています。スピーカーでは再生できないので、もちろ ん一般向きではありませんが、正確な三次元音場で聴こうとする人向けに、 フルベングラーやトスカニーニがステレオ録音で残されていたら、と残念 がるように、現代の著名な演奏録音も併行してバイノーラル録音も残すべ きだ、というのが私の思い(主張)です(技術的に改良すべき点はまだあ りますが)。 |
| ▼O-Yさん: 丁寧なレス有難うございます。全体にわたって私も殆んど同じ意見です。 少し異差のある部分だけコメントしますと、 >>前後について > ここでは、音量、反射音の具合も寄与すると考えられますが、「3.高音 >の減衰」がかなり周波数差をもって耳穴に到達することが効いている気が >します。これは空気の伝導特性(これは、おっしゃるように小さくむしろ >反射音)もありますが、「左右」や「上下」でも挙げられている「頭部の >伝達関数」の所以と思います。 > 途中略させてもらいます > そうすると、基本的には音の前後関係は上下関係と同様、頭の回折効果 >と耳殻の音の方向に由来する周波数特性差(反射率、耳殻自体の回折、若 >干共鳴も)が関係するので、片方の耳だけでもこれらの周波数特性差によ >り、両耳よりはっきりしないもののある程度、前後はもとより三次元的な >方向感がある程度感じるのではないか(これも前に少し話題になりました)、 >ということで、家人に片耳穴をがっちり抑えてもらって聞こえなくように >して、包み紙をチャラチャラさせて色んな方向に移動させてもらうと、何 >となく方向は分かるような気がします。 > 確かに片耳でも方向感はある程度わかりますね。人間の感覚は機械と違ってある機能が損なわれると、別の機能を総動員して失われた機能を取り戻そうとするようですね。私も、視覚の方で両目の視力が極端に違うのですが、距離感がつかめないわけでなく、球技などもまあ人並みには出来ました。 > それでは、そのとくに前後関係に関する周波数強度差は?となると、複 >雑過ぎて量的に解明するのはかなり難しいとも思います(どんな特性にな >るか、私にも分かりませんが、耳穴にマイクを入れて精密に実験すれば、 >ある傾向が出るような気がします。この辺りのデータは音響学会の論文で >前後関係に関してもあるのかもしれません)。 > ただ、静止している2つの前後関係をもつ音に関して分かるということ >は、音の学習効果(経験)があり、楽器、人の声、小鳥の声、鐘、等々、 >色んな音を色んな三次元的な位置で聴いた音色(音質)が頭にインプット >され、これで前後関係、上下関係にあるのか判断していると思います。初 >めて聴く音色・音質の音、とくに自然界ではほとんどない単音(綺麗なサ >イン波)は周波数特性差成分がないので、左右方向(強度差、位相差=時 >間差)は分かりますが、前後・上下関係は分かりにくいと思います。 > > 要約すれば、つまりは「頭の伝達関数」として、具体的に頭の回折効果、 >耳殻の回折効果、耳殻の反射率周波数差が複雑に関係していると思います。 >もちろん部屋の反射など、その他の要素も若干あるだろうことは勿論です >が。 > > 補足になっているでしょうか?。定性的な議論で、私自身も前後関係、 >あるいは上下関係はこうだ、と言えるまで深く考察しているわけではあり >ません。 この部分は、異差というよりも同意見なのですが、上下方向についての頭部伝達関数は具体的なデータも見たことがあるのですが、書物を見ても前後関係はそれとなく言及してある程度でデータは見つけられません。また、反射音が無いと前後感が極めてあいまいになるという記述があり、反射音の効果もかなり大きいと思います。 > > 2チャンネルステレオ(スピーカー、ヘッドフォン)で、奥行き感や、 >逆に前への張り出し感、さらに上下感もある録音(デッカの録音、近年で >はグラモフォンなど他社もようやく)は、スピーカーの位置は固定されて >いるので(耳に対しては開き加減、ヘッドフォンは真横)、スピーカーか >ら来る音が頭や耳殻部分で直接回折する特性ではなく、前後関係、上下関 >係を感じるような周波数特性差をつけて、つまりはマイクの立て方、ミッ >クスのノウハウを投じて録音されているから、と思います。スピーカーに >よってある音(楽器)は前に出たり、奥の引っ込んだ感じに聞こえるのは、 >結局は周波数特性差による「音色の違い」にあると思っています。 > ステレオシステムの距離感は、途中に介在する機械による別の要因も存在するようですね。これについてはKOBAさんへのレスで論じております。また、ソースによっても違い、おっしゃるように、故意に3次元像を強調するようにリフォームして録音してあるのもあるようですね。これが、理論に基づくのか、経験によるのか知りたい所です。 > 三次元的な音場再現に一番近道なのは、バイノーラル録音(ダミーヘッ >ド録音、最良なのは実耳穴録音)でヘッドフォン(最良なのは、インナイ >ヤステレオフォン)で聴くことです。画像アップロードの部屋の「FETヘ >ッドシェル内蔵・・・」で若干バイノーラル録音の私なりの改良に触れて >いますが、別にその改良過程と音の様子をどこかで書いてみたいと思って >おります。 ダミーヘッドによるバイノーラル録音、密着型ヘッドフォンによる再生は音場情報を正確に取り込むという点では最も理想に近いのでしょうが、やはり前後感については無力で、ステージでの演奏が頭部で聞こえると言う不自然さが避けられないようですね。といって、これを2つのスピーカーで再生するとクロストークによりせっかくの情報が失われしまうのでまずいのでしょうが。 > 2チャンネルステレオで前方の限られた空間しか展開されませんし、5.1 >チャンネルサラウンドでは、マイクの立て方、デレイミックスに無数のパ >ラメータがあり、耳で聴いた通りのそっくり三次元音場再現は不可能で、 >あくまで擬似というか、雰囲気(ムード)の付加です。それでも、音楽鑑 >賞(細かい音まで十分分かるかも含めて)という点では2チャンネルステ >レオで十分分かりますし、5.1チャンネルサラウンドではプラス・ムード >が出ることも確かで、私も楽しんでいます。 > ただ、正確な三次元音場再現は、バイノーラル録音以外は不可能という >感じを以前から持っています。スピーカーでは再生できないので、もちろ >ん一般向きではありませんが、正確な三次元音場で聴こうとする人向けに、 >フルベングラーやトスカニーニがステレオ録音で残されていたら、と残念 >がるように、現代の著名な演奏録音も併行してバイノーラル録音も残すべ >きだ、というのが私の思い(主張)です(技術的に改良すべき点はまだあ >りますが)。 上下感を録音するには、上(又は下)にもう一つのマイクをおいて3チャネルにすれば改善されると思いますが、ステージでの演奏がほぼ平面であり、さらに上下感にはもともと鈍感なようなので、そうまでせずとも脳内補正で十分演奏会の雰囲気が再現できるのだと思います。 もちろん、ドラマやドキュメンタリの再生には前後感が重要なので、DVDによる、映像を含めた5.1チャンネルAVはこれからどんどん普及していくでしょうね。 ただ、音楽を鑑賞するにはかえって集中できないような気がするのですが如何ですか。 私は、最近映像を伴うBSの音楽番組をDVD録画して楽しんでおります。たしかに、旧来型のTVが中央に鎮座するのは、音響的に余り感心しないことはわかっているのですが演奏者の表情がわかるというのは変えがたい魅力です。 |
| ▼志賀さん: >確かに片耳でも方向感はある程度わかりますね。人間の感覚は機械と違ってある機能が損なわれると、別の機能を総動員して失われた機能を取り戻そうとするようですね。 前の家人に頼んでの実験では、もちろん目も閉じて行いましたが、 正確な位置は分かりませんが、斜め上の辺り、真横の辺り、斜め後 ろの辺り、と大体の位置は当たりました。ただ、これが効いている 方の耳側が当たるのですね。耳穴を抑えてもらって効かなくなって いる耳側の真横、斜め上、斜め後ろなどはよく分からなく、ほとん ど当たりません。やはり全方向は両耳がないとダメなようです。片 耳だけの場合は、守備範囲にない場合は頭を動かして確かめるしか ないようです。しかし効いている耳側だけの範囲でもある程度分か るというのは、面白いです。奥さんと息子さん(?)に頼んで実験 すると面白いですよ(笑)。この場合、低域成分のある音源は耳穴 を抑えても少し聞こえることもありますから、紙などの丸める音な どがよいと思います。 >この部分は、異差というよりも同意見なのですが、上下方向についての頭部伝達関数は具体的なデータも見たことがあるのですが、書物を見ても前後関係はそれとなく言及してある程度でデータは見つけられません。また、反射音が無いと前後感が極めてあいまいになるという記述があり、反射音の効果もかなり大きいと思います。 両耳で聴いている場合、上下方向については頭、耳殻とも非対称 ですから、音波の上下方向が変われば、周波数特性も非対称的に変 化するので感知しやすいのでしょうね。 前後方向、とくに例えば前側だったら前側だけの距離の変化につ いては、少し個人差はあるかもしれませんが頭、耳殻は対称ですか ら、純粋に耳穴の幅からみた音源方向に対する角度に基づく、頭・ 耳殻の回折効果と耳殻(とくに襞)に音波が当たる角度による周波 数特性が微妙に変化するためかなあ、と思います。反射音の成分も 頭に近いほど少なくなりますので、この心理的(経験的)効果も確 かあるのでしょうね。これらの寄与率というか、極端な場合、無響 室や野原で実験しても前後方向の距離感が感知できるか、やってみ る必要があります(専門家はやっているでしょうね)。この場合、 私の推論(に過ぎませんが)では回折効果を中心とする周波数特性 差が中心ですが、遠のけば耳の位置での音圧も下がりますから、遠 のけば音が小さく聞こえるということも遠近の判断に効いてきます。 そこで、実験音源を距離の2乗に比例させて音を大きくするように ラジカセなどでボリュームをコントロールして移動し、それでも遠 近感がある程度分かる場合は、周波数特性差(変化)が遠近感に関 係すると言えると思います。 録音にも前後の音量差でななく、むしろ逆でも後ろの楽器が音が 大きくとも後方にちゃんと聞こえる名録音、例えばバックハウス演 奏のブラームス・P協No.2の第2楽章、ここではチェロの独奏がや や右よりで一番手前に聞こえますが、その相当奥にあるオーボエは ちゃんとずっと後ろに聞こえます(やっぱりデッカ録音は凄い)。 この場合、楽器がちがいますから、同じ楽器で前後方向で距離を離 して同じ音量に聞こえるように演奏してもらい、前後関係が分かる かですね。ただ、相当遠い位置での2つの前後関係は、目と同じよ うに無限遠的になるので、前後関係は分からないと思います。目の 場合は1km先くらいのビルは立体的に見えますが、遠い山並みの山 襞や、1万メートル上空の飛行機から見下ろした丘陵は立体的には 見えていなく、のっぺらぼうに見えています。ただ、経験(陰影) による立体感(油絵も同様)はあります。 >ステレオシステムの距離感は、途中に介在する機械による別の要因も存在するようですね。これについてはKOBAさんへのレスで論じております。また、ソースによっても違い、おっしゃるように、故意に3次元像を強調するようにリフォームして録音してあるのもあるようですね。これが、理論に基づくのか、経験によるのか知りたい所です。 機械(アンプ、プレーヤー、録る側のマイク等々)によるもの多 分にあるでしょうね。周波数特性差、位相差(これも最終的には周 波数特性差となって到達)が効いてくるでしょうから。 デッカ録音(録音技師:ウィルキンスが手始め)の場合、別なス レッドで教えていただきましたが、マイクの数は少なく、各楽器パ ート群ごとにマイクを立てたマルチマイク録音とは根本的に違うよ うです。実際、ヘッドフォンで聴いてもバイノーラル的にかなり自 然に聴けます。理論というか、あるポリシーで方針を決め、マイク の最良点を試行錯誤して決めたのか、と想像してます。 >ダミーヘッドによるバイノーラル録音、密着型ヘッドフォンによる再生は音場情報を正確に取り込むという点では最も理想に近いのでしょうが、やはり前後感については無力で、ステージでの演奏が頭部で聞こえると言う不自然さが避けられないようですね。といって、これを2つのスピーカーで再生するとクロストークによりせっかくの情報が失われしまうのでまずいのでしょうが。 > ダミーヘッド録音は古いものでLPで2枚、新しいものではAIRYから 購入したCDがありますが、前後感も含め、トータルの三次元感は確か にまだはっきりしないところがあります(頭内から完全に抜け出てい ない。位置も不明瞭)。これは人間の頭、耳殻、耳道の材質にまだ及 んでいない、マイクを埋め込む位置など、まだ課題があり、聴くのも ヘッドフォンでなくマイクをセットした位置で音を放射するインナ・ イヤタイプでないとダメ(ヘッドフォンでは耳殻との間に共鳴空間が でき、耳殻襞の選択反射特性が二重に付加されてしまう)ということ で、自分の実耳で実験してきました。 現在、マイクの特性向上(マイクアンプも)、インナ・イヤタイプ にShure社のE2の使用でさらによくなっていますが、基本的には頭内 からほぼ完全に飛び出し、合唱録音では眼前に残響も含め恐ろしくリ アルに並びますし、ピアノ三重奏曲では、チェロ、バイオリンの後ろ にちゃんとピアノが位置して聞こえます。斜め後ろの人の声では思わ ず振り向きます。難しかった真後ろの声や音もほぼ位置が分かるよう になりました。自分の耳で録ったから、ということもありますが、息 子の耳で録ってもらった録音(演奏会)も迫真的なので個人差は偏差 内と思います。ただ、まだ聴いた通りでないところ(音質もあるが、 実際の距離、空間と等スケールでないような)があり、まだ未知の要 素があると思い、改良、色々模索中です。この辺の改良過程、別スレ ッドで簡単に書く予定です。 >ただ、音楽を鑑賞するにはかえって集中できないような気がするのですが如何ですか。 5.1チャンネルサラウンドでも残響が雑音的に聞こえたら、つまり 前で演奏している楽団の実際の残響と違っていたら違和感を覚え、 集中がそがれます。しかし、これが私のバイノーラル録音の場合は、 残響空間の再現も相当よい線を行っていて、当日の演奏会の情景が まざまざと目に浮かびます。ただ、演奏会なので、自分は生唾も飲 み込まず、鼻息も立てないようじっと静かにして録音するわけです が、周りの人の雑音(衣擦れ、咳、プログラムをめくる音、中には 演奏中なのに友達と小声でお喋りしている人もいる)はどうしても 入り、近距離なのでそこにいるように聞こえ、邪魔になります。録 音をしないで生で聴いているときも気になることですが・・。 >私は、最近映像を伴うBSの音楽番組をDVD録画して楽しんでおります。たしかに、旧来型のTVが中央に鎮座するのは、音響的に余り感心しないことはわかっているのですが演奏者の表情がわかるというのは変えがたい魅力です。 映像の視覚が音の定位感に与える影響は相当あると思います。私 の家の居間のテレビは21インチ型ですが相当古くて、スピーカは横 に1個付いているタイプなのに、画面から音が出ているように聞こ えます(笑)。 |
| ▼O-Yさん: > > 前の家人に頼んでの実験では、もちろん目も閉じて行いましたが、 >正確な位置は分かりませんが、斜め上の辺り、真横の辺り、斜め後 >ろの辺り、と大体の位置は当たりました。ただ、これが効いている >方の耳側が当たるのですね。耳穴を抑えてもらって効かなくなって >いる耳側の真横、斜め上、斜め後ろなどはよく分からなく、ほとん >ど当たりません。やはり全方向は両耳がないとダメなようです。片 >耳だけの場合は、守備範囲にない場合は頭を動かして確かめるしか >ないようです。しかし効いている耳側だけの範囲でもある程度分か >るというのは、面白いです。奥さんと息子さん(?)に頼んで実験 >すると面白いですよ(笑)。この場合、低域成分のある音源は耳穴 >を抑えても少し聞こえることもありますから、紙などの丸める音な >どがよいと思います。 > 私も投稿する前にテストCDの音声録音の部分で両耳効果を確かめてみました。 単に自分の指で片耳に栓をするだけです。そうすると、方向がハッキリしなくなるというより、音像が広がり近くに聞こえます。また、両耳ではっきりわかる正相、逆相の違いがあまりわからなくなりました。まあこれはあたりまえのことだと思いますが。 > 両耳で聴いている場合、上下方向については頭、耳殻とも非対称 >ですから、音波の上下方向が変われば、周波数特性も非対称的に変 >化するので感知しやすいのでしょうね。 > 前後方向、とくに例えば前側だったら前側だけの距離の変化につ >いては、少し個人差はあるかもしれませんが頭、耳殻は対称ですか >ら、純粋に耳穴の幅からみた音源方向に対する角度に基づく、頭・ >耳殻の回折効果と耳殻(とくに襞)に音波が当たる角度による周波 >数特性が微妙に変化するためかなあ、と思います。反射音の成分も >頭に近いほど少なくなりますので、この心理的(経験的)効果も確 >かあるのでしょうね。これらの寄与率というか、極端な場合、無響 >室や野原で実験しても前後方向の距離感が感知できるか、やってみ >る必要があります(専門家はやっているでしょうね)。この場合、 >私の推論(に過ぎませんが)では回折効果を中心とする周波数特性 >差が中心ですが、遠のけば耳の位置での音圧も下がりますから、遠 >のけば音が小さく聞こえるということも遠近の判断に効いてきます。 >そこで、実験音源を距離の2乗に比例させて音を大きくするように >ラジカセなどでボリュームをコントロールして移動し、それでも遠 >近感がある程度分かる場合は、周波数特性差(変化)が遠近感に関 >係すると言えると思います。 私も、音源からの距離により、いわゆる頭部伝達関数として耳の感度の周波数特性が変化してもおかしくないとは思うのですが、上下感とちゃんと区別してくれるのだろうか?とか、なかなか難しいですね。 どちらかというと、音量は別として、直接音と反射音の混ざり具合が一番効いているのではないかという方向に傾きつつあります。地面や、床からの反射は必ずあるわけですから、野外といえども結構反射はあるのではないでしょうか?それに、完全無響室では距離感があいまいになるという実験はあるようですし。もちろん自分で経験したわけではありません。 > 録音にも前後の音量差でななく、むしろ逆でも後ろの楽器が音が >大きくとも後方にちゃんと聞こえる名録音、例えばバックハウス演 >奏のブラームス・P協No.2の第2楽章、ここではチェロの独奏がや >や右よりで一番手前に聞こえますが、その相当奥にあるオーボエは >ちゃんとずっと後ろに聞こえます(やっぱりデッカ録音は凄い)。 > これは、実音でなくステレオシステムでの前後感ですね。 よくわかりませんが、名人芸的なミキシング技術でこの様な立体感をかもし出す録音が実現するのかもしれませんね。 > > 機械(アンプ、プレーヤー、録る側のマイク等々)によるもの多 >分にあるでしょうね。周波数特性差、位相差(これも最終的には周 >波数特性差となって到達)が効いてくるでしょうから。 > デッカ録音(録音技師:ウィルキンスが手始め)の場合、別なス >レッドで教えていただきましたが、マイクの数は少なく、各楽器パ >ート群ごとにマイクを立てたマルチマイク録音とは根本的に違うよ >うです。実際、ヘッドフォンで聴いてもバイノーラル的にかなり自 >然に聴けます。理論というか、あるポリシーで方針を決め、マイク >の最良点を試行錯誤して決めたのか、と想像してます。 > これも、上記のステレオ録音と同じで経験と間でかなりの効果が出せるのかもしれません。音に関しては(も?)、やはり常人では想像できないような感受性を持ったプロがいることはおおいにありうることだと思います。 > 現在、マイクの特性向上(マイクアンプも)、インナ・イヤタイプ >にShure社のE2の使用でさらによくなっていますが、基本的には頭内 >からほぼ完全に飛び出し、合唱録音では眼前に残響も含め恐ろしくリ >アルに並びますし、ピアノ三重奏曲では、チェロ、バイオリンの後ろ >にちゃんとピアノが位置して聞こえます。斜め後ろの人の声では思わ >ず振り向きます。難しかった真後ろの声や音もほぼ位置が分かるよう >になりました。自分の耳で録ったから、ということもありますが、息 >子の耳で録ってもらった録音(演奏会)も迫真的なので個人差は偏差 >内と思います。ただ、まだ聴いた通りでないところ(音質もあるが、 >実際の距離、空間と等スケールでないような)があり、まだ未知の要 >素があると思い、改良、色々模索中です。この辺の改良過程、別スレ >ッドで簡単に書く予定です。 へー、そんなマイクがあったのですか。知りませんでした。しかしまた、凄いことを試みられているんですね。感服します。ぜひ結果をUpして下さい。 > > 5.1チャンネルサラウンドでも残響が雑音的に聞こえたら、つまり >前で演奏している楽団の実際の残響と違っていたら違和感を覚え、 >集中がそがれます。しかし、これが私のバイノーラル録音の場合は、 >残響空間の再現も相当よい線を行っていて、当日の演奏会の情景が >まざまざと目に浮かびます。ただ、演奏会なので、自分は生唾も飲 >み込まず、鼻息も立てないようじっと静かにして録音するわけです >が、周りの人の雑音(衣擦れ、咳、プログラムをめくる音、中には >演奏中なのに友達と小声でお喋りしている人もいる)はどうしても >入り、近距離なのでそこにいるように聞こえ、邪魔になります。録 >音をしないで生で聴いているときも気になることですが・・。 > たしかに、雑音というのは妙に臨場感をかもし出しますね。わたしはスパーウーファーの効果で、時々録画中継番組などで超低音ノイズに驚かされることがあります。 > > 映像の視覚が音の定位感に与える影響は相当あると思います。私 >の家の居間のテレビは21インチ型ですが相当古くて、スピーカは横 >に1個付いているタイプなのに、画面から音が出ているように聞こ >えます(笑)。 そうですね。視覚の効果はかなり決定的です。 |
| >▼O-Yさん: > >私も、音源からの距離により、いわゆる頭部伝達関数として耳の感度の周波数特性が変化してもおかしくないとは思うのですが、上下感とちゃんと区別してくれるのだろうか?とか、なかなか難しいですね。 > >どちらかというと、音量は別として、直接音と反射音の混ざり具合が一番効いているのではないかという方向に傾きつつあります。地面や、床からの反射は必ずあるわけですから、野外といえども結構反射はあるのではないでしょうか?それに、完全無響室では距離感があいまいになるという実験はあるようですし。もちろん自分で経験したわけではありません。 > 実は、この完全無響室では距離感が曖昧になると書いておられる著者自身(大串健吾氏:元NHK放送技研、現 京都芸大教授)が同じ本で、完全無響室でのステレオシステムでホワイトノイズを聴くとSPの後方に定位すると言っておられます。 一見矛盾するようですが、次のように解釈出来るのではないかと推察します。 このスレッドにぶら下がっているステレオシステムでの音像定位のレスに書いたのですが2つのSPから同じ音が出た場合、合成した波面の聴取位置での焦点(見かけの音源)はSPの中央後方にあるはずで、物理的には音源が後方にあると見做せるはずです。 もし、この位置を反射に頼らず検知できる能力があるとすると、両耳の位置での波面の曲率半径がわかる、即ち片耳でも音源の方向がある程度検知可能であることを意味し、貴兄がおっしゃる、前後位置に関する頭部伝達関数が効いているのかも知れません。 で、私の考えは、音を聴いたときその距離感は、まず『直接音と反射音の混ざり具合で検知』し、これが曖昧な時は、頭部伝達関数が働く、といったところではないかというものです。 後者については、音場感はシステムの忠実度に依存し、信号が乱されると、音像は広がり、幾分近くに定位する傾向があるというのがホワイトノイズでの実験の語る所のようです。 |
| ▼志賀さん: >雑談コーナーで話題になっていた音像定位ついて、かなり突っ込んだ議論がなされていましたが、特に前後感については、もう一つすっきりしません。あまり、投稿が無いこの議論コーナーでゆっくり議論をしませんか。 議論ではなく経験を。 しかも、同じスピーカーとアンプでCDプレーヤを交換したときに 経験しました。 曲は、有名なデイブ・ブルーベックのテイク5です。 途中から左手にドラムスが入りますが、このドンドンと 叩きつける音が、あるCDプレーヤでは、左手のずっと奥の ほうから聴こえました。 それも驚くほどはっきりと後方に聴こえました。 ところが、別のCDプレーヤでは、それほど奥ではなく、 割と手前のほうから聴こえました。 スピーカだけでなく、CDでここまで音が、しかも奥行きの 出方が違うのだと驚いたものです。 みなさんの環境ではいかがでしょうか?? |
| ▼nori1213さん: >スピーカだけでなく、CDでここまで音が、しかも奥行きの >出方が違うのだと驚いたものです。 > >みなさんの環境ではいかがでしょうか?? この違いについては以前石井さんとのレスに書いてあります ワディアセパレートからマークレビンソンに換えたときの 感想で。 その後いろいろ聞いてみた後、どちらかのスレでオーディオ ファイルか何かでジッターの大小を測定したものが掲載さ れていました その上位のものと音場感が感じられたものが一致していた のです。 アキュフェーズなど、日本のメーカーはそれほど上位は少な かったのが残念です そのデータをお見せしたいのですが、手元にありません 問題はそういったものは全て150万円以上の高価品で あったことです |
| ▼志賀さん: こんにちは 感覚派、好い加減派のカメです。 小編成のアンサンブルを聴くと、楽器の場所が分かりやすいようです。 当然ですが、大きな音のする楽器は前に迫り出してくる印象です。これは当然・・、低域の定位は朧気(3Dに象徴されますが)ですが、中低域楽器、ボーカルは前に出てくる印象。ハットシンバル位になると、場所は分かりますが、シーンと上方空間に漂う・・・、つまり、やや曖昧になる。どちらかと言うと後方に定位でしょうか。 高域楽器は上方に定位し、低域楽器は下に定位する。これは、単なる学習効果、思い込みかもしれません。 CDプレーヤーで言えば、小編成のJAZZの前後の定位感を楽しむならば、VRDSメカ、女性ボーカルをゆったり楽しむにはスイングアームが良いように思います。 (余談) 奥行き感は機器の分解能に比例する印象です。これに拘ると、最新鋭、高級機器への道をまっしぐら。深みに嵌ると思います。そして、インシュレーター、ケーブル類等の高級アクセサリー類。おお、桑原桑原・・・・ |
| ▼カメさん: > > こんにちは 感覚派、好い加減派のカメです。 いえいえ、カメさんはいつも先入観に捉われまいとして、インプレを書いておられるようでおおいに参考になります。 > > 小編成のアンサンブルを聴くと、楽器の場所が分かりやすいようです。 > まあ、これは数が少ないのだから当然といえば当然ですね。 > 当然ですが、大きな音のする楽器は前に迫り出してくる印象です。これは当然・・、低域の定位は朧気(3Dに象徴されますが)ですが、中低域楽器、ボーカルは前に出てくる印象。ハットシンバル位になると、場所は分かりますが、シーンと上方空間に漂う・・・、つまり、やや曖昧になる。どちらかと言うと後方に定位でしょうか。 > 高域楽器は上方に定位し、低域楽器は下に定位する。これは、単なる学習効果、思い込みかもしれません。 > 理論的にはステレオ再生音で音場感に最も影響を与えるのは、耳が位相差を敏感に感じ取れる中音域ではないかと思います。実音では頭部の遮蔽・回折効果が効く高音域もおおいに寄与するようですが。また、上下感は、実音ではいわゆる頭部伝達関数で検知するようです。従って、ステレオ再生では本来スピーカーの高さに定位するはずですが、ソースの周波数スペクトルの微妙な変化を頭部伝達関数による上下感と勘違いし、上下感が出てきてもいいような気がします。しかし、これは個人差や装置依存がかなりあるでしょうね。 ということで、カメさんのインプレも少なくとも部分的には説明できるような気がします。 > CDプレーヤーで言えば、小編成のJAZZの前後の定位感を楽しむならば、VRDSメカ、女性ボーカルをゆったり楽しむにはスイングアームが良いように思います。 > (余談) > 奥行き感は機器の分解能に比例する印象です。これに拘ると、最新鋭、高級機器への道をまっしぐら。深みに嵌ると思います。そして、インシュレーター、ケーブル類等の高級アクセサリー類。おお、桑原桑原・・・・ ここら辺は私にはよくわからない範疇の話です。 |
| ▼カメさん: > (余談) > 奥行き感は機器の分解能に比例する印象です。これに拘ると、最新鋭、高級機器への道をまっしぐら。深みに嵌ると思います。そして、インシュレーター、ケーブル類等の高級アクセサリー類。おお、桑原桑原・・・・ 自分は全く違う印象を持っています。これまで使ったことのある奥行き感が よく出るCDプレーヤーはQUAD67 及びCECのベルトドライブCDプレーヤー アンプではプライマーのプリメインで、どう見てもこれらは高分解能 とは言えません。逆に志賀さんが原理的に優れているというシャープの 1ビットアンプですが、自宅で使った印象では特に奥行き感が出るわけでは ありません。 勿論セッティングとケーブルは大切ですし、スピーカーとスピーカーの間に ラックがあるのは最悪と思います。 |
| 現実の音の定位とは別に、ステレオシステムでの定位についての考察をここにぶら下げておきます。 始めに、録音時について、簡単のため指向性のない2つのマイクを天井から同じ高さに数mの間隔でつるした場合について考えます。(クラシック音楽の録音などでは良く見かけますので) この場合、左右についての情報は時間差(位相差)音量差共に検知可能ですが、両耳間での値と大きく違います。位相差は大きく強調され、音量差は頭部による遮蔽効果が取り入れられていない。つまり、中低音域の左右角度が強調され、高音域の左右角度は過小評価されることになりそうです。この時点で、源音のもつ位置情報がかなり歪められます。 次に、上下方向ですが、このシステムでは、実音の上下感を伝える頭部伝達関数が記録されないので、上下方向に関する情報は完全に失われ、位相差や音量差は全て左右方向の情報に還元されるはずです。逆にこのことは、天井につるしてあるマイクで収録しても再生時は下方に定位するわけでなく、ほぼSPの高さに定位することと対応しています。 最後に距離感。これは実音の距離感が何で掴めるかがハッキリしないので難しいが、主な因子と考えられている音量差、反射音、高音の減衰感などは収録されるので完全とはいえないまでも距離情報としては収録される。 次に、再生時について、ここでは2つのフルレンジSPを無響室に置きいわゆる正三角形の頂点より少し後ろ、SPの高さで聴くこととする。SPの指向性は考えず、各々のSPから出る音波は球状の波面を持ち広がっていくとします。 この場合、我々の耳は一義的には2個のスピーカを音源として検知するはずですがもちろん実際にはその中間に虚音像が定位します。始めにこのこと自身の理由を明らかにしておく必要があります。 簡単のため、録音時マイクの後方中央にある音源から出る単純音(3000Hzのサイン波とする)を再生することを考えます。この場合、2つのSPから広がる球面波は合成され複雑な波面を持つ3000Hzの音波となりますが、聴取位置での波面のベクトル方向はSPの高さ中央を指し、従って両耳の位置で位相差・音量差は無く、両耳効果でその方向に位置する単音源から発生する3000Hz の音と区別出来ず、結局単音源として認識されるはずです。実際の音源はもちろん色々な周波数の合成ですが音源が中央にある限り中央に位置する単音源として認知されるでしょう。 次に、音源が左右にぶれた場合、位相差・音量差が聴取位置で生じるので方向のズレは両耳効果で検知されます。しかし、その角度は源音と必ずしも一致しません。理由は録音の項で述べた通りです。この時、録音時の左右角度の情報は周波数に依存するので、音声や楽器の音像は源音より広がるはずです。また、このとき再生装置の歪やノイズによって左右の信号が乱されると当然波面のベクトル方向がブレ、音像がぼやけます。特に位相歪が発生すると音色には影響を及ぼさないにせよ音像定位にはかなり強い影響を与えると思います。 次に上下方向。上下方向の検知は頭部伝達関数に拠るので、録音時のマイクと音源の高さの違いに関わりなくSPの位置に定位するはずです。 最後に前後感。これはやはりよくわかりません。ただし、経験的には、ほぼSPの位置に定位するのではないでしょうか? ここで、ステレオシステムにおける前後感に関する面白い実験を紹介します。音源はホワイトノイズ。同じ音源を2つのSPに分岐して再生すると(相関係数 1の音)SPの後方に小さな音源として定位する。独立に発生させた2つのホワイトノイズを別々に発生すると(相関係数 0の音)音像は両SPの間に大きく広がる。というものです。(朝倉書店 『音の科学』p.156)この傾向が一般音にも成り立つとすると、再生装置による信号の乱れが少ないほど、音像はシャープに後方に定位する。逆に乱れ(歪やノイズ)が多いほど音像は広がり手前に定位するということになります。皆さんの経験はどうでしょうか? さて、以上はあくまで音が耳に達するまでに物理的な音情報がどの様に伝わるかを論じたものです。最近の、脳科学の進歩により、外界の知覚、(ここでは音像の形成)はストレートに物理情報を反映するものではなく、過去の記憶、(間違ったものを含め)色々な知識、視覚情報などと脳内で結合し約0.1秒程度かかって形成されると言うことが明らかになっています。 上記の私の見解はあくまで素人の考察です。間違い、勘違いは多々あると思いますので、この問題についてのたたき台として使ってもらえばと思って投稿した次第です。ただ、ご意見を頂く場合それが物理的要因なのか、脳内処理の結果と考えるべきことなのか、は区別してお願いします。 |
| SONYの営業マンが昼食時に会社に訪問し、高級ラジカセのデモをしました。 値段が約20万円。 特徴は2chでサラウンド再生。 デモで聞いたのはジェット機が遠方からこっちに向かって後方に飛び立って行く録音。 滑走路のはるか前方からジェットエンジンのうなりがこちらにやってきて後方に音像が移動し、飛び去っていく様子は目で見えるようでした。 DSPが中に入っているようですが、20万円もするので中身の詳細は聞きませんでした。 逆から言い換えますと、人間の聴覚上前後感の認識の仕方はすでに研究が終わっているのではないかと思います。ただ、企業秘密の部分があって公開されていないか、 あってもJASなどの論文に掲載されているかもしれません。 SONYの技術は、2chで5.1chサラウンドを体感という宣伝していたシステムが あったと思います。 |
| ▼ポポさん: >SONYの営業マンが昼食時に会社に訪問し、高級ラジカセのデモをしました。 >値段が約20万円。 >特徴は2chでサラウンド再生。 > >デモで聞いたのはジェット機が遠方からこっちに向かって後方に飛び立って行く録音。 >滑走路のはるか前方からジェットエンジンのうなりがこちらにやってきて後方に音像が移動し、飛び去っていく様子は目で見えるようでした。 >DSPが中に入っているようですが、20万円もするので中身の詳細は聞きませんでした。 > >逆から言い換えますと、人間の聴覚上前後感の認識の仕方はすでに研究が終わっているのではないかと思います。ただ、企業秘密の部分があって公開されていないか、 >あってもJASなどの論文に掲載されているかもしれません。 そういえば、かなり昔のセットステレオ(コンソール型)でも左右の スピーカーよりも外側に広がる「ワイドステレオ」というのがありまし た。回路的に位相を制御して行っていたと思います(昔はアナログで)。 これがいまは前後感、しかも頭の後ろまで再現するDSP(Deley Signal Processor)で実現している、少なくとも錯覚でそう感じさせ るとすると、方向感の解析とその再現技術は、おっしゃるように企業 秘密ながら済んでいるのかもしれませんね。 私は前後感のみは最終的に耳穴に入る音波の周波数特性差という語 を前の方のRESで使いましたが、「頭部伝達関数」におおける回折に は周波数間の位相差(遅延差)も伴った特性ですから、位相差の概念 も入りますね。それに音量の変化がプラス・・・。 その結果としては、音色の変化と音量の変化がうまく人間が方向感 感じる特性に相関して変化すると、方向感を感じる。このあたり、故 田辺四郎氏が「ラジオ技術」誌で一部実験していたような気がします (そのころ、そのDSPが作れなかった?)。 とにかく、どんなものか一度聴いてみたいですが、当地のSONY支店 のショールームはオーディオ製品のデモはやらなくなっていますので 聴けるかどうかですが、「高級ラジカセ」だから聴けるかも。 SONYの高級ラジカセの場合のソースは、通常の2チャンネルの ソースでも三次元的に広がるのでしょうか(5.1サラウンド効果)。 それともジェット機のソースのように頭の後ろにまで定位するという ことは、録音(マイクの種類や開発、立て方)にもこのための方式が あるのでしょうかね。 このあたりの技術の大要だけでもMJ誌あたりのライター氏がイン タビューして掲載されると面白いのですが。 |
| ▼ポポさん: >SONYの営業マンが昼食時に会社に訪問し、高級ラジカセのデモをしました。 >値段が約20万円。 >特徴は2chでサラウンド再生。 http://www.sony.jp/products/soundgate/index.html に掲載されていたLAM-Z03ですね?一見マッキントッシュのパソコン のようなスタイルで、ツィータのみにサラウンド効果をかけている、 とあります。ステレオも三次元のサラウンドも通常は中域から中低 域も方向感に関係しますから、色んな音源でどの程度に本格的にサ ラウンド的に聞こえるかですねぇ。 |
| ▼ポポさん: >> >デモで聞いたのはジェット機が遠方からこっちに向かって後方に飛び立って行く録音。 >滑走路のはるか前方からジェットエンジンのうなりがこちらにやってきて後方に音像が移動し、飛び去っていく様子は目で見えるようでした。 > ジェット機の話しに限ると、これは、比較的初歩的なバーチャルリアリティーのテクニックのような気がします。 まず、音響学で定説になっていることのようなのですが『前後の判断は比較的間違いやすい。この際、前から来る音を後ろから来る音と間違える場合が殆んどで、後ろから来る音を前から来る音と間違えることは稀である』そうです。 とすると、ジェット機の音量を、小 → 大 → 小 と変化させれば、前から来た飛行機が後ろへ飛び去って行くように聴こえるはずです。 その、逆の場合を経験されたことはあるでしょうか? もちろん、映像のある場合は別にしてです。 > >逆から言い換えますと、人間の聴覚上前後感の認識の仕方はすでに研究が終わっているのではないかと思います。ただ、企業秘密の部分があって公開されていないか、 研究が終わっているかどうかは別として、特にバーチャルリアリティー効果をねらったCG映画などではかなり技術として取り入れられているように思います。 |
| ▼ポポさん: >デモで聞いたのはジェット機が遠方からこっちに向かって後方に飛び立って行く録音。 >滑走路のはるか前方からジェットエンジンのうなりがこちらにやってきて後方に音像が移動し、飛び去っていく様子は目で見えるようでした。 28年も前の話しですが、2チャンネルでもドラムが 部屋中をくるくる前後左右に動き回るという録音のLPがありました。 (深町純と誰かの音楽)どうゆう仕組みかは覚えてません。 ジェットを音で同様の効果を出すのに新しいハードはいらないはずです。 しかし、スピーカーの後ろへ音像がのびてゆくのとはちょっと違うのでは。 コンサートホールのアコースティックな環境の違いまで、 オーディオで再現するのはあまり簡単ではないですね。 >逆から言い換えますと、人間の聴覚上前後感の認識の仕方はすでに研究が終わっているのではないかと思います。 (最近、人から聞いた話で、正確なソース源は不明ですが、) 音の遠近感を捕らえるセンサーを持つロボットの開発は中々上手く できないという話しもあり、本当に研究が終わったという言えるのでしょうか? |
| 音量が少から大、そして少というふうに単に音量の操作だけでは前にある2チャンネルのスピーカーから音像は離れないでしょう。 実際には後方へと音像が移動しました。 これは実際に聞いてみなければ理解して貰えないと思います。 わたしもLP時代にも2chレコードで後方へ移動する音像も体験はしました。 富田勲のホルストの惑星の土星部分で宇宙飛行士?の声が前中央から右まわりに回っていく感じで移動をしていました。 富田勲、惑星の解説文では4chを想定して作っていたが、2chでもほぼ満足にいく結果となったと言っていました。 このとき日本人が発明したアナログのユニットを使用したが、その機器の名前を忘れてしまいました。別の雑誌でこの発明者は、自分を中心にSPを各周波数で鳴らしてみて様々な角度で両耳の音量差と位相差を観測し、作り上げたと読んだ事が有ります。 周波数により位相の変え方も変えているような事を言っていました。 まだ、販売されているそうですが。 だいぶ話が前後感からずれそうになりましたが、DENONのテストCDで1kHzの信号を0°から360°まで位相をずらしていくトラックがあり、聞いてみると非常に興味が沸くと思います。 次第に位相がずれていくと右まわりに音像がずれていき、180°近辺で右の耳の穴から頭の中を通って左の耳の穴に抜けて行くという感覚となります。 |
| ▼ポポさん: > 先の私のポポさんへのレス、大変舌足らずでした。 私も、単純に音量が変化しただけでそのような感覚が演出できると思っているわけではありません。しかし、その様に取られてもしかたがない文面でした。失礼しました。 言わずもがなのことかもしれませんが、一応補足させてもらいますと、 実在のジェット機が前方遠方にあるときは、音量が小さいだけでなく、高音が減衰している、反射音が多く混ざっているといったことで間違いなく、距離はともかく、前方遠方にあることは判断できるでしょう。 ここで、これまで話題になっていなかった音源が移動するという要素が入ってきますと、一番強く変化するのは、やはり音量ではないかと思います。特に近くに来た時の音量変化はほぼ距離の2乗に反比例するので非常に大きくなると思います。さらに、丁度真上を通過した時はドップラー効果で急激に周波数が下がるわけで、これで真上を通過したという感じが強く強調されると思います。 さて、これをステレオ録音・再生したときはどうなるかを考えて見ますと、左右の要素を考えなくてもよい直前方から真上を通って後方へ移動するとき、特に手を加えずともほぼ情景が再現できるのではないかと思います。 というのは、とりあえず最初の音はスピーカーのある前方にあると判断するでしょう。そこで、上のように変化すると、近づいて遠ざかるという感覚が得られるのではないかと想像するわけです。さきに、前方の音を後方と間違うことはあるが、その逆はまれであるといったのは、SPが前方にあっても、このような感覚が得られることもありうる、ということを言いたかったわけです。 が、しかし、これはあくまで、個人個人が感じることであまり想像を交えて議論することではありませんね。まさに、この表題で言われる通りです。 このスレッドにぶら下げてある、私の書いた、ステレオシステムでの音像定位の最後に書いたことなのですが、コピーしますと、 『さて、以上はあくまで耳に音が達するまでに物理的な音情報がどの様に伝わるかを論じたものです。最近の、脳科学の進歩により、外界の知覚、(ここでは音像の形成)はストレートに物理情報を反映するものではなく、過去の記憶、(間違ったものを含め)色々な知識、視覚情報などと脳内で結合し約0.1秒程度かかって形成されると言うことが明らかになっています。 上記の私の見解はあくまで素人の考察です。間違い、勘違いは多々あると思いますので、この問題についてのたたき台として使ってもらえばと思って投稿した次第です。ただ、ご意見を頂く場合それが物理的要因なのか、脳内処理の結果と考えるべきことなのか、は区別してお願いします。』 で、上のジェット機の音がステレオシステムでどの様に聞こえるかは、脳内処理が大きく関わることで、私自身あまり区別して発言してなかったきらいがあります。 本来、私は掲示板では、いわゆるインプレに基ずく発言に対しては、その理由付けに間違った(と私が判断する)物理理論が述べられていない限りコメントしないようにしているのですが、自分が立てたスレッドなので、その禁を犯し余計なことを言ってしまいました。 ポポさんの発言は、物理的に間違っているということでは決してありません。 失礼の段ご容赦下さい。 ただし、インプレ記事を無視しているわけではありません。興味のある点については、逆にこちらから聞き、参考にさせてもらっています。 |
| ▼ポポさん: おはようございます >わたしもLP時代にも2chレコードで後方へ移動する音像も体験はしました。 >富田勲のホルストの惑星の土星部分で宇宙飛行士?の声が前中央から右まわりに回っていく感じで移動をしていました。 うちのレコードのロジャーウォーターズのヒッチハイクの絵が 書かれたものもそういった定位をします これは解説にも意図的にそうしたと書かれていました。 位相を意図的に弄ってあると思います ちょうどスピーカーの左右のどちらかを逆相にすると、目の前 に不自然に定位してしまうような。 富田さんのももしかしたらそういった人工的な手法を用いたの かもしれませんね ジェット機の音の話、何となく想像が付きます |
| ▼ポポさん: >だいぶ話が前後感からずれそうになりましたが、DENONのテストCDで1kHzの信号を0°から360°まで位相をずらしていくトラックがあり、聞いてみると非常に興味が沸くと思います。 >次第に位相がずれていくと右まわりに音像がずれていき、180°近辺で右の耳の穴から頭の中を通って左の耳の穴に抜けて行くという感覚となります。 タタキ台となるご意見ありがとうございます。 ここで言う「位相差」ですが、 左の耳にはLch成分だけではなく、 Rchの時間差(信号の位相差ではない)のある位相差成分を聞き取ります。 反対に、 右の耳ではRch成分だけではなく、 Lchの時間差のある位相差成分を聞き取ります。 つまり、 正弦波などの単純な信号から、音楽などの複雑なものまで、 音量に関わらず、音波の干渉を捉えて、 前後感を認識する術を持っていると言えるのです。 逆に、設置するスピーカーの位置を近づけ過ぎたり(くっ付けても良い)、 離し過ぎると、この前後感を得られなくなります。 なぜでしょうか? 【注記】 敢えて時間差と表現したのは、 ・音声信号での位相差(上記文中の位相差) ・2つのスピーカーの位置の違いによる位相差(上記文中の時間差) これらを分けて説明するためです。 |
| こちらで音像定位の話をされてると案内されていたのでお邪魔いたします。 懐かしいアルバムタイトルに惹かれました。(笑) ▼ポポさん: >富田勲のホルストの惑星の土星部分で宇宙飛行士?の声が前中央から右まわりに回っていく感じで移動をしていました。 >富田勲、惑星の解説文では4chを想定して作っていたが、2chでもほぼ満足にいく結果となったと言っていました。 >このとき日本人が発明したアナログのユニットを使用したが、その機器の名前を忘れてしまいました。別の雑誌でこの発明者は、自分を中心にSPを各周波数で鳴らしてみて様々な角度で両耳の音量差と位相差を観測し、作り上げたと読んだ事が有ります。 >周波数により位相の変え方も変えているような事を言っていました。 >まだ、販売されているそうですが。 >だいぶ話が前後感からずれそうになりましたが、DENONのテストCDで1kHzの信号を0°から360°まで位相をずらしていくトラックがあり、聞いてみると非常に興味が沸くと思います。 >次第に位相がずれていくと右まわりに音像がずれていき、180°近辺で右の耳の穴から頭の中を通って左の耳の穴に抜けて行くという感覚となります。 冨田勲の惑星はモーグのシンセサイザーだったでしょうか? ピンクフロイドの狂気も面白い定位(音の移動)をするものでした。 作る側で見ると、ギター(楽器)用のエフェクターでも使い方によって似たような効果(音を飛ばす)ことが可能です。 通行人Zさんのご意見にもありましたが、いじってるのは位相というより時間です。 最近のエフェクターではローランドが音量と時間制御で定位感を出す装置をリリースしていますのでご参考まで。 http://www.roland.co.jp/products/ss/produce/RSS.html |