ポーカーはスキルゲームか運ゲーか

 

ポーカーが運任せではなくスキルゲームである一番の理由は、主な対戦相手がハウスではなく他の個人であるということです。これが他のどんなカジノゲームとも違うところです。

ラスベガスのスカイラインがあんなに壮大なのにも、理由があると思ってください。賭ける金額によっては全滞在期間の宿泊費をコンプで無料にしてくれるかもしれない街、ラスベガス。

結局は自分たちが勝つという自信がカジノ側にあるからこそ、そんな大盤振る舞いも可能なのです。

一度くらいはツキが巡ってくることもあるかもしれませんが、ラスベガスを訪れる年間4,000万人の観光客の半分以上は、カジノで利益よりも損失を出して帰っていきます。カジノがポーカーで儲ける場合は、トーナメントのバイインやキャッシュゲームのポットからレーキを取って稼ぐのです。ただこれらは定額料金ですから、カジノとしても稼げる額は決まっています。トーナメントの大半は、カジノの常連客であるポーカープレイヤー同士で行われます。

基本的には他人(多くの場合は初心者)と対戦するわけですから、相手の方も何かとミスをやらかすはずで、こちらとすればそれを利用すればよいのです。

そんなわけで、いつもお勧めしているのは、技においてミスを最も犯しやすい相手と対戦することです。そしてそれは、ポーカーの場合はレクリエーションプレイヤーです。

私自身のYouTubeポーカー動画最新版でもご紹介しておりますが、ポーカーで勝ち始めようと思ったら、これが実際に一番簡単な方法なのです。

ポーカーは運と数学のゲームである。

では、自分より弱いプレイヤーのミスを他山の石とし、自分のスキルの優位性を活かすにはどうすればよいのでしょうか?それはそれほど分かりにくいことではありません。

ポーカーで勝つということは、あるルールを一貫して使用する、ということなのです。

そのルールとは、統計的に有利なときはポットに入れる額を多くし、統計的に不利なときはポットに入れる額を少なくする、ということです。

ポーカーのスキルエッジについては、大事な側面がもう一つあります。ブラフです。相手を読んでその弱点を見抜き、より強いハンドを持っている相手にフォールドさせることができれば、より多くのポットを勝ち取ることができます。

理論上では、ポーカーは簡単なゲームのように見える。

理論上は、こうしたことすべてが簡単なことのように見えます。ですが、ポーカープレイヤーにとって最も直面しやすい問題が、数学的には自分が有利なはずなのに負けてしまった場合に、どう気持ちに折り合いをつけるか、ということです。

たとえば、自分がポーカーイベントに参加して、数時間辛抱強く待っていたとしましょう。あなたは最終的に、フロップの前にAA(ポケットエース)対他人のQQ(ポケットクイーン)でポットをすべて手に入れました。

数学的にいうと、このハンドに勝つ可能性が高いのはポケットエースです。この状況におけるポケットエースのエクイティは、約81%です。その一方で、ポケットクイーンも健在です。実際には、QQがこのハンドに勝つ確率は約18%。つまり、5回に1回はQQで勝てる計算になります。

その結果、考えられない事態(QQの勝利)が発生すると、プレイヤーの中には、イライラしたり、考えられなくなったり、感情にまかせてプレイをしたりする人が出てきます。こうしたいわゆる「バッドビート」が起こったときに、「ポーカーは結局運ゲーにすぎないんだ」と思いがちです。

そのような事態になっても、冷静を保ち、次のハンドに挑むことにしましょう。